山添 拓 参議院議員・日本共産党

国会報告

2020年・第201通常国会

資源エネルギー調査会で、中東情勢などエネルギーを巡る国際動向について参考人質疑。

要約
  • 資源エネルギー調査会で、中東情勢などエネルギーを巡る国際動向について参考人質疑。 米国のイランの司令官殺害や核合意離脱への対応について意見を求めると、国際社会における米国の発言力に対する信憑性を揺るがすもの、米国の無謀な態度について我々も厳しく言っていくべき、などの発言が。

○参考人(畑中美樹君) 御紹介いただきました畑中でございます。よろしくお願いいたします。
 本日は、国際エネルギー情勢に影響を与える湾岸アラブ産油国の最近の動向につきまして、お机の上に配付させていただいております資料に基づきまして、五つの点から主に御説明いたします。
 内容的には、イランから見ますとペルシャ湾、アラブの諸国から見ますとアラビア湾と言われています、一般的には双方の顔を立てるために英語でザ・ガルフ、日本語では湾岸というふうに呼んでいますけれども、その地域にありますアラブの産油国四か国の動向につきまして主に御説明をさせていただきたいと思います。
 早速内容に入りますけれども、目次を経て一ページのところでございます。
 御承知おきのように、今湾岸地域では幾つかの対立あるいは問題を抱えております。一番大きな問題が、サウジアラビアを始めとするアラブの主要な産油国とイランの対立でございます。また、同じアラブの産油国でも、サウジアラビアですとかアラブ首長国連邦と、ガスの大国で日本も大きく輸入に依存しておりますカタールの間でもカタール危機という問題がございます。さらに、アラビア半島の南西端にイエメンという国がございますけれども、ここも内戦をしておりまして、その一方をサウジとUAE、アラブ首長国連邦が支援をしておりまして、そこと争っておりますフーシ派の背後にはどうもイランがいるんではないかということで、ここも対立がございます。
 こういう対立がある中で、どうも昨年の九月ぐらいから、イランと厳しく対立してきましたサウジアラビアとアラブ首長国連邦が少し緊張を緩和させる方向に動き出しているというのが第一点目でございます。
 一ページのところの表にまとめてございますけれども、サウジアラビア、現在、三十四歳とお若い皇太子が実権を握っておられるんですけれども、この方が、昨年の九月の下旬、アメリカのテレビのインタビューでお答えになりまして、その中で二点申し述べております。
 表一のところにございますけど、まずイランへの対応についてでございますけれども、皇太子は、サウジ・イラン関係の平和的解決を望むというふうに表明をいたしまして、同時に、トランプ・アメリカ大統領はロウハニ・イラン大統領と会談すべきであると非常に融和的な発言をしております。また、イエメンの内戦につきましても、全ての政治解決イニシアチブに扉を開いているという非常に前向きな考え方を打ち出しております。
 さらに、いま一つの問題でありますカタールの危機でございますけれども、サウジアラビアの国王、サルマンさんとおっしゃいますけれども、国王が、昨年の十二月の十日、サウジアラビアの首都のリヤドでアラブの湾岸の産油国六か国が集まる会議、これ一般的には湾岸協力会議サミット、首脳会議と呼んでおりますけれども、そこに争っておるカタールの首長を招待をいたしまして、首長御自身はお出にならなかったんですけれども、名代として首相を派遣いたしまして、サウジの国王と親しげに言葉を交わすということで、かなり雰囲気が変わってきているというのが一点目でございます。
 そして、そのサウジアラビアと同じような動きを取っておりますのが、二ページでございますけれども、アラブ首長国連邦でございます。ただ、このアラブ首長国連邦につきましても、この一月になりまして、同国のエネルギー大臣、スヘイルさんという方ですけれども、この方がやはり融和的な発言をしております。一のところで、これまで対立をしてきておりましたイランというのは隣国であって地理的にも近いと。そして、二のところで、我々が最も望まないのは新たな中東の緊張だと。そして、三として、それら関係各国に緊張の段階的緩和を改めて呼びかけるというふうに表明しておりまして、アラビア側の二大産油国であるサウジとアラブ首長国連邦がイランとの緊張の緩和に向けて動き出しているということをはっきりと表明したというところが非常に大きく違っているということでございます。これからの国際情勢、特にエネルギー情勢を見る上では、この緊張緩和に向かい出したということは非常に大きな点として銘記しておく必要があるんじゃないかと思います。
 そして、第二点目でございますけれども、三ページになります。実は、常にその内政が注目されておりますサウジアラビアでございますけれども、その王位の継承、これがこれからもしかすると問題が出てくるんじゃないかというふうに言われております。
 現在、サウジの国王、サルマン国王、八十歳の半ばぐらいでございます。皇太子が御子息の三十四歳の、まだ、ムハンマドさんという方でございます。実は、これまで、今のサウジアラビアというのは、日本でいいますと昭和七年、一九三二年に建国されておりまして、現在の国王まで七代、これは建国王の息子さんが二代目から六代目でございます。ところが、もうその国王の世代が皆さん御高齢になられたので、次の国王は次の世代に飛ぶことになります。
 そこで、今注目されていますのが国王の御子息のムハンマドさんという三十四歳の皇太子なわけでございますが、三十四歳ということは非常にお若いわけですね。したがって、まだ、そのお兄様たち、お母さんが違いますけれども、たくさんの王子が四十代、五十代、六十代とおられます。そこを飛び越えて、今の国王があえて三十四歳の方を皇太子にして後継者にしようとしているところで、実は、サウジの国内、特に王家の中ではこの後継の人事に対して余り愉快に思わない人たちもいるというのが非常に注目をされるところでございます。
 ただし、この皇太子さん、非常にお若いこともありまして、これまでのサウジの非常に保守的な、イスラム教に非常に堅実な運営から、少し開放的な、若い人たちも意見を入れた方がいいだろうという実は国政運営をしております。
 三ページのところにありますけれども、実は、サウジの首都リヤドでは、去年の十月十一日から約二か月間にわたりまして、文化、娯楽イベント、リヤド・シーズンと呼ばれていましたけど、が開かれております。
 その中で非常に注目されましたのは、四ページを見ていただくとお分かりいただけるんですけれども、十月の三十一日に、サウジで史上初となる女子のプロレスの試合が行われました。サウジというのは、平素から実は女性は髪を隠していて、さらに保守的な人は口元も隠している、そういう非常に保守的な国でございます。
 そこに、この四ページの写真にございますように、リング上で女性が髪も出していて顔も出していて、しかも格闘技をするというようなことを行いまして、そういう意味では非常に新たな動きが出てきておりまして、そのこと自体は若い人には非常に支持をされているわけですけれども、御年配の方ですとか保守的な方からは非常に批判もされているということで、サウジ、アラブの国では一番石油の埋蔵量が多いですし、日本に至っては四〇%ぐらいこのサウジから石油を輸入しておりますので、この辺りが少し気になるところでございます。
 その王家の批判について具体的に述べていますのが五ページでございます。
 これ、イギリスの新聞でインディペンデント紙というのがございますけれども、昨年の三月の十二日付けで、反政府サウジ王子がヨーロッパに体制変革を求める組織を結成したという記事を掲載いたしました。その記事、何を述べているかというと、まず、その発言をしておりますのが二〇一七年からドイツに亡命しているサウジの王子のお一人でございます。その方が何を言っているかというと、国民が政府を選んで新しいサウジをつくり出す、そういう権利を持つその他の民主国家のようなシステムが必要であるということで、今の絶対王政のサウジからサウジもやはり変革しなければいけないというようなことを王家の人が、王子がイギリスの非常に有名な新聞を使って発言したということで、非常に王家の中の動きというのが注目をされているところでございます。
 いま一つサウジの今後の安定にとって気になりますのが、五ページから六ページでございますけれども、国内外で依然テロが続いているということでございます。
 六ページのところに表の二というのがございますけれども、これ、十一月から十二月の二か月間だけに限って拾ってみたものでございますけれども、これを見ても、十一月の十一日にサウジの首都リヤドで、先ほど申し上げたリヤド・シーズンという非常に、皇太子が主催をしている、国を開くためにいろいろな行事をしておりますけれども、その中で舞台演技もやっておりました。そこの演技者が襲われるという事件が起きておりますし、十二月の六日には、アメリカのフロリダ州にあります海軍の航空基地でサウジの空軍少尉の訓練生が銃撃事件を発生いたしまして、御本人を含む四人が、八人が、亡くなるという事件が起きています。これ、サウジの訓練生、空軍の少尉がアメリカの軍の基地の中でこういう事件を起こしたということで、いまだにこの背景が何であったのかというのがひとつ分かりませんけれども、非常に注目をされているところでございます。
 さらに、十二月の二十五日には、サウジの東部で自動車爆弾を使用した二人のサウジ人、これを計画していたということで逮捕されるという事件が起きておりまして、サウジについては、王家の中、そして王家の外でもサウジの在り方に関する考え方の違いを持っている若い人を中心としたサウジ人がいるということで、今後の内政については十分注意しておく必要があるというふうに考えておるところでございます。
 次に七ページ、三点目でございますけれども、カタールとの関係でございます。
 冒頭で申し上げましたように、サウジアラビアとアラブ首長国連邦、それにバハレーンという国とエジプトという、この四か国が一方的にカタールと断交いたしました。理由といたしましては、カタールの外交政策がサウジアラビア等が目指している方向性とやや違うということで、それに異論を唱える意味で外交を絶ったということでございます。
 しかし、冒頭でも申し上げましたように、ちょっとここに来て修復をする動きに出てきております。その動き自体はカタール側も認めているところでございまして、表三にまとめてございますのは、カタール外務大臣の方から、サウジ側から融和的なアプローチがあったということを認めている発言を表にしてございます。十二月の六日のところでは、①で、過去数週間で行き詰まりから一定の進展をしたという発言をしておりますし、さらに十五日には、CNNのインタビューにおいて、①のところですけれども、サウジと意思疎通を再開するというふうに明言をしております。
 ただ、少しずつ緊張の緩和は進んでいますけれども、まだ一足飛びに両国が外交関係を元に戻すというところには至っておりませんので、まだ今後、注意して見ておく必要があると思います。
 なぜかといいますと、イラン、サウジとの関係の修復には動いておりますけれども、八ページのところにございますように、カタールの首長、平たく言えば国王に当たる方でございますけれども、その方が一月の十二日にイランを訪問しておりまして、ロウハニ大統領以下のイランの首脳とも会談をしているということで、依然、イランとの友好関係も誇示しているということでございます。
 このカタールの、一方でサウジとの関係の修復に動き、他方でイランとの友好関係を保つという姿勢、これが今後どうなるかということ、恐らく国際エネルギーの面におきましては、中東、湾岸の地政学的リスク、これが収まっていくのかどうかという観点から非常にここは重視しているところでございます。
 そして、四点目でございますけれども、同じアラビア湾岸でも奥の方、北の方になりますけれども、イラクの話でございます。このイラクが今非常に注目されておりますのは、少し緩和の方向に向かってはいますけれども、アメリカとイラン、その対立の最前線の国として利用されている国家になっているというところが非常に注目をされているところでございます。
 表の四でございますけれども、昨年の十二月の二十七日ですけれども、イラクの北部のキルクークにあります軍事基地に三十発を超えるロケット弾が撃ち込まれまして、そこにおりましたアメリカ国籍の民間人の請負業者の一人とイラクの治安部隊の二人が死亡して、アメリカの兵士も四人負傷するという事件が起きました。
 そして、この事件に対する恐らく報復という意味なんだと思いますけれども、年末、十二月三十日と三十一日には、首都バグダッドにありますアメリカの大使館にデモ隊が投石をしたり壁に放火をするといったような事件が起きておりまして、イラクを舞台にしてイランとアメリカが対立を激化させるという動きが出てきております。
 このアメリカの大使館が攻撃をされたということの恐らく報復なんでしょうけれども、十ページのところで、日本の新聞でも大きく取り上げられましたけれども、今年の一月の三日の日に、イランの革命防衛隊でイラクの国内における反米のどうも闘争を指示していたんではないかと言われているソレイマニ司令官ほかが、イラクの首都バグダッド国際空港に着いたところを暗殺されるという事件が起きております。
 この事件に対しては、その五日後の一月八日にイラン側が更なる報復をしておりまして、アメリカとイラク軍が共に使っております、イラクの国内にありますアルアサドという基地と北部にありますエルビルの軍事施設、ここに十数発のミサイルを撃ち込んでいるところでございます。
 このイラクを舞台としますアメリカとイランの対立というのは恐らく、今年の十一月三日、アメリカ大統領選挙がございますので、それまで続くんだろうと。特に、私は、直前の十月に、イランがトランプ大統領の再選を望まないということで何かを仕掛けて、トランプさんの中東政策がうまくいっていないんではないかと、そういう印象を与えるようなことを起こすんではないかというところを非常に注意して見ているところでございます。
 そのイラクでございますけれども、十一ページに移りますけれども、国内では反政府のデモというのが起きています。従来の反政府デモというのは、今、イラク、非常に経済情勢が良くありませんので、その自分の生活が良くないことに抗議する一般の市民のデモが主体だったんですけれども、注目しておりますのは、十一ページの(二)の上から一行目のところですけど、一月二十四日に抗議デモが行われたんですけど、その抗議デモはイラクのシーア派の聖職者のサドルさんという人が計画したデモでございまして、要は、アメリカ軍がイラクにいるわけですけれども、その撤退を訴えるということで、呼びかけとしては百万人の行進をということでデモを行っております。これまでとは非常に性格の違うデモでございますので、イラクの内政の先行きを見る上では非常に重要なので注目をしているところでございます。
 今後の焦点としましては、十一ページの下から二行目に書いておりますけれども、一応こうした動きがあることを意識しているアメリカとヨーロッパの外交官は、イラク議会がイラクの国内にいる外国軍は出ていくべきだという法案を採決をしてそれを承認しておるんですけれども、それに応えるべく、全てではないんですけれども、一部のアメリカ軍あるいは欧州軍の撤退をしましょうということを考え、その案を作り始めているということでございまして、これが今後どうなるかというところが注目をされるというところでございます。
 そうした今まで御説明しましたアラブの国々の動きを受ける形で原油の情勢がどうなっているかというところが十二ページと十三ページのところでございます。
 後ほど岩瀬さんの方からもう少しお詳しい話があるかと思いますけれども、大きな流れで申しますと、OPECにロシア等を加えた非OPECの合計二十四か国でつくっているOPECプラスという新たな一種の組織ですけれども、ここが、今原油の減産をして何とか原油価格がこれ以上下がらないようにということを決めているわけですね。
 このOPECプラス、昨年の十二月の六日の日に新たな協調の減産というのを決めておりまして、今のところですと、この一―三月、百七十万バレル・パー・デーまで減産しようということを決めております。
 ただ、新たな事態が起きておりまして、御承知のように新型コロナウイルスというのが起きておりますので、それによってこれから世界の石油需要が落ちるだろうということで、先般、OPECプラスとしては、この百七十万BDに加えて更に六十万BD減産しましょうということを一応決議いたしました。
 ロシアとしては、反対とは言っていないんですけれども、同意はしますと言っているんですけど、明確にこれに賛成なのかどうかという姿勢を示しておりませんので、ロシアがこの更なる新型コロナウイルスを受けた後での減産に対してどういう姿勢を取ってくるのかというところが注目をしているところでございます。
 他方、我々消費国側では、パリにあります国際エネルギー機関、IEAというのが毎月月報を出しておりますけれども、この一月の十六日に出しました月報では、要は、OPEC以外の国が増産をしていますし、世界にはまだまだ備蓄が十分にあるということで、中東において何か政治的なショックが起きてもそれはそう大きくならないんではないだろうかと、そういう見通しをしているところでございます。
 現在のところ、この十三ページの①にありますように、石油供給への主要な脅威のリスクは遠ざかったように見えるというふうに述べておりますけれども、実際そうなるのかどうか、今日申し上げたアラブ四か国のこれからの動向、特にイランとの対立がどうなるか、さらには、この新型コロナウイルスの需要への影響を受けて減産がどうなるかというところを更に今後は見ていく必要があるんではないかというふうに思います。
 私の御説明は以上にさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
○会長(宮沢洋一君) ありがとうございました。
 次に、田中参考人にお願いいたします。田中参考人。
○参考人(田中浩一郎君) よろしくお願いいたします。
 私の方は、お手元の資料の方にもございますが、基本的にこのスライドをベースにお話をさせていただきます。(資料映写)
 要点は何かといいますと、地政学の観点から、この中東、それから世界情勢が今どういうふうに動いているのかということを少し味付けとして加えることができればと思った次第でありますが、原油価格が近年低迷しておりますので、その地政学リスクという言葉が余り価格の上には反映されていないという状況があって、どちらかというと忘れがちではあるんですが、去年、今年に入るに当たって中東で非常に軍事的な緊張も含めて緊迫感が高まっておりますので、改めてその地政学リスクというものを捉えてみたいと思っております。
 言うまでもなく、イランとアメリカが軍事衝突を拡大するのではないかという、こういった問題がささやかれておりましたが、一難去って、次の難は何かというと、イランの核合意の存続が非常に危うくなっている中で、将来的にこの核危機がまた再燃してしまうのではないかと、そういうおそれがあるわけであります。
 また、イランの行状に対してアメリカ・トランプ政権が最強の圧力という言葉を使って制裁強化などを続けてきておりますけれども、最終的に、今、イランが白旗を上げる前に、あるいはその交渉に応じるようなことがないままに体制自体が弱体化ないしは崩壊してしまった場合、いわゆる失敗国家のような体を成したときにこの地域は一体全体どうなってしまうのかという、それは簡単に言えば、イラン一国の問題ではなくペルシャ湾全域に波及しかねない、そういう新たな危機を生む危険性があるわけであります。
 今、畑中参考人の方からもイラクの話が出ましたけれども、イランの西隣にあります隣国のイラク、ここも決して安定しておりません。今、イラン原油は市場に三十万BD程度しか、もう細々としか出ておりませんので、この先イランの原油がどうなるのかと、市場にどれぐらい出てくるのかというのは実は余り価格には影響しないんだと思います。しかし、イラクに至っては四百万BDぐらいを今出しているわけでありますから、ここに大きな変更が生じた場合に、これはまた別の意味で需給関係に大きな影響を及ぼすことになろうかと思っております。
 そして、地政学の話をより進めてまいりますと、ちょうど我々はホルムズ海峡の安全航行がどうだということで大いに頭を悩ませるわけでありますけれども、実はここ数年来、アラビア半島の反対側、すなわちペルシャ湾ではなくレッドシー、紅海の方に至るこの地域における不安定が非常に見られております。
 また、その海峡に関しては、ホルムズ海峡ではなくバーブルマンデブ海峡という別の海峡がありまして、実は私はそちらの方の安定あるいはその安全航行問題も含めた状況についての懸念を抱えておりますので、それがどのように関係国の間で見られているのか、あるいは関係国の軍事的な動きも含めた行動をどのように整理すべきなのかということを申し上げたいと思っております。
 またさらに、地中海の方に視点を移しますと、日本に入ってくるエネルギーは余り地中海の方は関係はないんですけれども、やはりこの地域全体に影を投じること、例えばトルコとイスラエルとの関係の悪化、あるいはトルコが最近リビアに対して非常に積極的に支援ないしはその関与を深めている状況、こういったものが地中海を取り囲む国々に波及する、そういう様相を呈しております。
 また、改めてペルシャ湾あるいは北アラビア海、オマーン海などの方に視点を移しますと、例の有志連合構想、アメリカが提唱して七か国ほどがそれに賛同しておりますが、それに関係して、イランの方ではこれに対抗すべく、ホルムズ平和構想ないしはホルムズ平和イニシアチブというのを打ち出しております。それとの直接の関係は不明であるにしても、イランとロシア、さらに中国が合同海事演習を行うという、これまでに見られなかった動きを招来、招いておりますので、ある部分、新たな動きがこの海の上にも見られるということになります。
 以上が要点でございますけれども、個別に見てみたいと思います。
 まず、イランとアメリカとの危機に関してですが、御存じのとおり、この両国の間の対立構造はもう四十一年を迎えております。ただ、この四十一年というのはアメリカの計算でありまして、イランからしますと、一九五三年に、民族政権であったモサッデク首相の率いる当時のイラン政府を、アメリカのCIAとイギリスのMI6が共謀したクーデターによって転覆されたということ。少なくともこの七十数年間の恨みつらみを持っておりますので、どちらがどちらへ先に何を仕掛けたにせよ、昨日今日始まった話じゃないということであります。
 あと、この両国、二国間の関係に影を投じているのは両国の間の行動だけではありません。イランを取り巻くサウジアラビアなどその周辺国がイランをどう見ているかということも、アメリカの対中東政策ないしは対イラン政策の方に影響を及ぼしております。さらに、ここにはイスラエルという中東におけるアメリカの最大の同盟国の行方も関係しておりますので、非常に複雑な構造を持っているということであります。
 ただ一方、イランは、長い間アメリカと敵対し、なおかつイラクから戦争を仕掛けられ、さらには制裁も長い間掛けられてきておりますけれども、やはり、人口八千二百万、民度の高い国民性、それから教育水準の高さなどもろもろを見てもこの地域にやはり存在感を示しているという、こういうところがありますので、周辺から見れば依然として怖い存在であるということがあります。
 ようやく二〇一五年に、イランの核開発疑惑をめぐる問題に蓋をする形でJCPOA、イラン核合意というのが成立したわけでありますが、アメリカがトランプ政権の下、二〇一八年五月にここから離脱し、制裁を強化して、最強の圧力というものを今突き付けているわけであります。
 イランの側は、去年の五月から段階的に核合意の下でのコミットメントの削減を続けてきておりまして、この次のスライドで御覧いただきますけれども、かなり今危ないところに差しかかっている状況があります。
 それはどういうことかといいますと、その五に当たりますけれども、ウラン濃縮上、イランがこれまで認めていたいろいろな制約を今後は一切受けないんだということを今年一月五日の段階で発表いたしました。まだ具体的にこれに沿って何を始めたということではないんですけれども、今後イランがどういう動きを取るのか、これは国際原子力機関、IAEAの報告などを待ちながら見ていくことになります。
 このウラン濃縮に関しての制約はなくなるというのは何を意味しているのか。別にこれは、NPTを今脱退するとかIAEAの査察官を追い出すということを言っているわけではないんですけれども、少なくとも遠心分離機の数を増やす、ないしは遠心分離機を次世代のものに取り替えていく、さらにはイラン国内に低濃縮であったとしても濃縮ウランの備蓄量を増やしていくなどの行為が当然考えられますので、元々この核合意を作る必要性に迫られたアメリカなどが一番心配したブレークアウトタイムですね、核兵器一発分の高濃縮ウランをイランが製造するまでの時間的猶予、これがどれぐらい縮まってしまうのかというところに焦点が移っていくわけであります。本当に危機になれば、アメリカや場合によってはイスラエルなどがいわゆる外科手術的、サージカルストライクと言われる軍事的対応を取る可能性も出てまいります。
 一つ戻しますけれども、このようにアメリカがイランに対して非常に強い対応を取れる背景には、もちろんイランとの対決姿勢というものはあるんですけれども、一方で、オバマ政権期の頃にもう既に始まりました米国内におけるシェール資源開発が軌道に乗ったこと、これによって需給関係が大きく緩んだこともあって、イラン原油を市場から締め出すという荒療治もできるようになったということが背景にあります。
 このアメリカとの対立、イランとの対立で最たるものは今年一月三日に生じましたソレイマニ司令官の暗殺でございますけれども、ここに至るまでもアメリカ、イラン双方が挑発を続け、最終的に報復もお互いが辞さないというようなところまで行ってしまったわけです。
 イランの側がとった報復措置は、イラク国内にあるアメリカが使用している基地に対して弾道ミサイル攻撃を行うというかなり思い切った手を講じました。人的な被害を出さないということで考慮はされていたと思われますけれども、最終的に現在百名を超える米兵が、脳しんとうなのかあるいはそれを超えた症状なのかは微妙ですけれども、いろいろな不具合を訴えているようでもあります。ただ、人命はまだ失われなかったということで、イランとアメリカとの間の報復合戦は一旦はここで手打ちとなっている。しかし、これは終わった危機ではなく、まだいつ何どき再燃するかも分からない状況にまたあるわけです。そこにイラクの政情不安が拍車を掛けられるということで、この地域における不安定がますます広がっていくということであります。
 このアメリカが取っている最大の圧力作戦なんですけれども、当初は、イランに行動の変化を求めるとかあるいはイランが弱体化していけばそれだけ封じ込めやすいとか、いろいろなことは言われております。あと、前々からささやかれているのが体制変換、レジームチェンジを狙っているのではないかということで、いずれにしてもその意図はよく分かっておりません。
 しかしながら、実際にその不安定がイランを襲ってしまった場合に、ここに人口八千二百万人の多民族国家があります。イラクのおよそ二倍から三倍の規模があります。多民族国家の構成の複雑さはイラクの比ではありません。より複雑です。ここが不安定化したときには、ペルシャ湾岸で最も長い海岸線を持つ国、更に言えばホルムズ海峡を望むような国が一斉に不安定を囲うということでありまして、この先、仮にイランがこの最強の圧力の下で崩壊したり失敗国家の中のリストの中に入ってしまった場合には、かつてのアフガニスタン、あるいはひところのイラクやシリアのように国際テロ組織にとって非常に好都合な状況すら訪れかねないということでありまして、これはもはやイラン一国の問題ではない。あるいは、イランからの原油が買えるか買えないかではなく、ペルシャ湾全域に不安定が及ぶ、そういった状況を懸念しなければいけなくなってしまうわけであります。
 イラクですけれども、もう既に畑中参考人の方から指摘がありましたのでここは簡単にしたいと思いますが、問題は、アメリカとイラクとの間も、今回の件、すなわち、ソレイマニ司令官とともに、カタイブ・ヒズボラという民兵組織の司令官、あるいはその指導者であったアル・ムハンディスという人物も殺害されております。この方はイラク人ですので、当然イラクの側にとってみれば、あるいはイラクの民兵組織にとってみればアメリカに対しての報復は終わっていないわけですし、手打ちもできていないわけですので、彼らが新たな抗議行動や報復措置をとるということも、これは止めようがないのかもしれません。
 これは、イランが指図しているしていないということにかかわらず、トランプ政権が前回と同様に、イランを連座責任、あるいはイランが背後にいるということで、また同じ構図の下で危機をつくり出すこともあり得るかとも思われます。
 時間を考えますとこの辺りで少し違うものをお見せしたいと思うんですが、これはアラビア半島を中心に見た西アジアの様子であります。
 ここで何を申し上げたいのかといいますと、このアラビア半島、中央にサウジアラビアが大国として鎮座しておりますが、このサウジアラビアを実は取り囲むような形で、アラビア半島をめぐる、北はペルシャ湾、そして南西の方においては紅海、レッドシーをめぐっての地政学的な囲い込みが実は行われているということであります。それぞれの首都であるところを頂点にして図形を描くとこういうことになります。
 サウジアラビアは、紅海の沿岸、これほとんどサウジの領海、領土でありますので、ここに対するにらみを利かせると同時に、最近ではNEOMという新設都市をアカバ湾に近い地域において開発するというようなことも言っております。ですので、彼らの関心は紅海全域、そして特にシナイ半島に近いところ、北部のところにまで至るような力の投影を行っております。当然、アラビア半島の南西部に位置しておりますイエメンとの内戦に介入しておりますので、ここへの牽制も当然その中に入ってくるわけであります。
 イエメンにおいてサウジアラビアとともに連合軍を構成しているUAE、アラブ首長国連邦は、同様にその首都のアブダビから投影しますと、そのバーブルマンデブ海峡、先ほど申し上げました要衝になります、こちらに対するにらみとともに、南部のアデン湾、アデンという港町がありますけれども、ここのアデン湾に強い影響力を行使しております。また、対岸のアフリカの角と言われているところでは、ソマリアにやはり橋頭堡を築きつつありまして、このような形でイエメン、それからイエメン沖のアデン湾などに力を投影する状況にあります。
 これに対抗している形で、イランがホーシー派と言われる武装民兵を支援しているとされるイエメン情勢にどう関わっているのかということになりますと、やはりテヘランを頂点としてこのような格好になります。間には、サウジアラビアの東部州などシーア派が多数、イランと同じシーア派が多数住んでいる地帯、そしてサウジアラビアの中心的な油田地帯もこの中に含まれる形でありまして、別の言い方をしますと、このイランから更に西の方に別の三角形を伸ばして二つをつなげると、ひところ言われましたシーア派三日月地帯というものをここで構成する形になっております。このように、イランがバーブルマンデブ海峡ないしはイエメンに向けて力を投影しているところであります。
 ここに新たなアクターとして登場したのがトルコであります。トルコ自身はエネルギー大国ではありませんけれども、カタールとの関係を通じまして、アラビア半島のカタール半島、そしてカタールとの合意の下でカタールに軍隊を駐留させております。また、UAEと同様に、アフリカの角のソマリアにも駐留をさせ、さらにはスーダンの領下にありますスアーキン島という、かつてオスマン帝国時代にトルコがここを使用していた軍港がありますけれども、これをリバイズさせたいという、そういう意向も持っておりますので、このようにポジションを考えると、トルコが実はこの領域で一番広い視野を持って行動しているということ、そしてそれは、今現在、トルコとサウジアラビアの関係を見ても明らかですけれども、非常に敵対的なものになっているということでございます。
 もう一つは東地中海の話でございますが、東地中海の海底ガス田の開発が近年活発になり、イスラエルといえば、我々と同じように元々天然資源、特にエネルギー資源がない国として知られていたわけでありますけれども、一転して十分に自国のガスを賄えるほどのところまで来た。さらには、これをほかに輸出するだけの余力を蓄えつつあります。その観点で、イスラエルは、キプロスを経由し、さらにはギリシャと組むことによってイタリアなどへの、すなわちヨーロッパへ向けてのガス輸出というものを海底パイプラインの敷設によって現在進めようとしているところですが、このイスラエルとの関係も近年悪化していたトルコは、実は、ここに割って入るような形でこの海底パイプライン構想に茶々を入れているところであります。
 この地中海を東から西に至る形で延びている黄色い線が、これが今申し上げたイスラエルからキプロス、そしてギリシャに至るまでの、さらにはイタリアに向かうパイプライン敷設構想でありますけれども、今般、トルコがリビアのトリポリにあります正統政権と言われているところと合意を結びまして、イスラエルに対する新たな牽制だと思われますけれども、いわゆる排他的経済水域、EEZの設定というものを一方的に宣言しております。もちろん、これを実力で守る、ないしは主張して行使する力が、海軍力がトルコ海軍にあるかどうかというのはちょっと別なんですが、少なくとも、大いなる牽制をここで参入企業などに対してしていることは間違いないと言えます。これも新たな動きでございます。
 そして、最後になりますが、ペルシャ湾の方に視野をもう一度戻します。
 イランに対しての、いわゆる反イラン同盟と考えられる有志連合構想、日本はそれと距離を置くということでありますが、去年、何度かタンカーが襲撃されるということなどから、ひところの一九八〇年代に生じましたタンカー戦争が再び起きるのではないかという懸念が生じたことは間違いありません。いわゆる船舶の安全航行に対しての脅威であります。これに対してのアメリカの回答ないしは待っていましたとばかりの行動が、ポンペオ国務長官が言い出したセンチネル作戦ないしはその有志連合構想ですけれども、その反イラン包囲網としての性質もあり、イラン側が当然対案として、あるいは反発して出したものがホルムズ平和努力ないしは構想であります。
 面白いことに、これは、イランがイラクとの戦争を終えることになった一九八七年に安保理で成立した決議五九八の第八項に、この地域の安全航行に関してのメカニズムを周辺国、地域国として進めるという文言がありましたので、古い証文なんですが、イランはこれを持ち出すことによってある種の法的な裏付けというものを主張しております。
 もう一つ面白かったのは、あるいは興味深いのは、域内国だけでなく、去年の九月に行われました国連総会の場では例えば中国や日本などにもこの協力を要請したということでありまして、域外国にこのような話をイランが持ち出すのは実はかなり異例のことでございました。
 ただ、これはさておき、このイラン、そして中国、ロシアが、最近、海上安全保障ベルトということをめぐって、アラビア海とそしてインド洋で合同海事演習を行ったということです。御承知のとおり、BRI、一帯一路構想を掲げる中国がかの地域に触手を伸ばしている、あるいは元来ここに海軍力を持っていなかったロシアがプレゼンスを示している、そこにイランが加わる。これは果たして、我々の側から見て、吉と取るべきなのかあるいは凶と見るべきなのかという課題を現在突き付けられていると見ております。
 私の方からの報告は以上でございます。ありがとうございました。
○会長(宮沢洋一君) ありがとうございました。
 次に、岩瀬参考人にお願いいたします。岩瀬参考人。
○参考人(岩瀬昇君) 私は、総合商社とその子会社の石油開発会社、延べ四十三年間、エネルギー関連の業務を担当してきていまして、一番長かったのはオイルトレード、売った買ったですね、それと石油開発でございます。サラリーマンを卒業した後はエネルギーアナリストというのを名のって、原油市場、原油価格の動向、それに影響を与える国際情勢の分析、解説等々をやらせていただいております。今日はその立場からお話をさせていただければと思います。
 今お話しすること等全て、結局は我が国のエネルギー政策がいかにあるべきかということに関係をしているというふうに認識をしていることを申し添えさせていただきます。(資料映写)
 最初にお見せしたグラフ、これは、去年の八月から今年の一月までの六か月間、アメリカの代表的な原油でありますWTI原油、これの価格を示したグラフでございます。表題に書きましたようないわゆる地政学リスクの勃発があって、それが価格に影響しているというのが見てお分かりいただけるかと思います。
 もう一つ、このグラフは、石油の時代というのは、日本ですと江戸末期ですけれども、一八五九年にドレーク大佐と言われる人が機械を使って商業生産を開始した、そのときから現代に至るまでの約百六十年間、それの原油価格の推移を示したグラフでございます。濃い緑色というのが名目価格で、薄い緑色が現在価格に折り返したいわゆる実勢価格でございます。これを見ていただいてもお分かりのように、この百六十年間の間にも何度も非常に大きな乱高下を示してきています。
 じゃ、このような石油価格というのはどういう要因で決まるのかと、誰が決めているのかということでございますが、これは、この百六十年間を考えてみますと、大きく分けて四つの時期に分けられるだろうと。
 最初のスタートしてから一九二八年までの間は混乱、混沌の時期で、一九二八年というのは、今の世界の三大石油会社でありますアメリカのエクソンモービル、それからイギリスとオランダを根拠とするロイヤル・ダッチ・シェル、それからイギリスのBP、この三社の祖先に当たる会社の社長さんが集まりまして、イギリスのスコットランドにあるアクナキャリーという場所にある貸し別荘に集まって、市場分割協定、秘密協定を結んだんですね。これは、新しい油田が出てきて、それで価格競争になって値段が下がってしまう、これを抑えるために何とか俺たちでないしょに市場をコントロールしようやということで決めたのがアクナキャリー協定と呼ばれているもので、これが数十年間功を奏して、比較的安定をした形で価格が推移してきた。それが、一九七三年のオイルショックでいわゆる価格決定権がOPECの手に移った、そういう事件が起こったわけであります。
 そのOPECが価格を決定していたんですけれども、一九八六年、ちょうど私がロンドンでオイルトレードやっていた頃ですけれども、逆オイルショックということが起こりまして、これは、極めて短期間の間に三十ドルだった原油価格が十ドル、三分の一になっちゃったんですね。これを機会に価格の決定権は市場に移った、今も原油価格を決めているのは市場だと、こういうふうに認識されております。一九八〇年代に入って先物市場が発展、拡大したと、こういう情勢、事情が背景にはあったわけですけれども、今もなお価格を決めているのは市場だということでございます。
 じゃ、その市場って具体的に何だということですけれども、これは先物市場で、その先物市場に参加している人たちが、これ、いろんな広範な範囲の人がいるわけですけれども、その人たちが売ったり買ったりするときに、将来の需給バランスがどうなる、どう見るかということが決めているんですね。価格を決めているのは、市場参加者が将来の需給バランスをどう見るかだということで、価格を考える場合のキーワードは需給バランスです。需要と供給のバランス、これを見据えておくことが大事だろうと思います。
 これ、二〇二〇年のことが書いてありますけれども、私は、二〇一四年の秋に価格の大暴落始まったわけですけれども、その翌年、二〇一五年から毎年年初に価格予測、原油市場の動向を分析をしまして毎年発表させていただいているんですけれども、二〇二〇年については、ここに書いてあるような要因、供給側の要因、それから需要側の要因、こういったものが考えられる、これを需給動向にどういう影響を与えるかということを考えて予測をするわけですけれども、結局、この最後の新型コロナウイルスというのは一月半ば以降の話ですので、二〇二〇年の価格予測のときには入れていませんけれども、それ以外のことって、簡単に言うと国際情勢なんですよね。国際情勢の中でいろんなことが起こってくるやつがどういうことで影響してくるかということだろうと思います。
 二〇二〇年のその結論だけ申し上げますと、WTI原油、アメリカの代表的な原油であるWTIで五十ドルから六十五ドル、これが恐らくニューノーマルと言っていい状況になったんではないかと。二〇一四年の秋に大暴落が起きて、それから五年間、業界が必死になって構造改革をして、新たな価格水準で対応できるような、つまり百ドル時代と同じような業績を上げられるような体制に変えてきている。
 ちょっと自慢するようですけど、二〇一九年の年初に、私は、WTIは今年は五十ドルから六十五ドルだということを書いて、で、去年一年間を振り返ってみますと、すっぽりそこに収まっているんですね。これは、私は、その構造改革が結果を現してきたことだろうと思っています。
 したがいまして、二〇二〇年も、想定外の地政学リスク勃発、これがあったらもうどうなるか分からないというのは念頭に置かなきゃいけないんですけれども、それがない限り上値が重い展開だろうと、恐らく下押しをする可能性の方が高いのではないかと、そういう予測をさせていただいております。一月半ばから新型コロナウイルス肺炎が蔓延したことによって、昨日も五十ドル割るような展開になっていますけれども、下押しをする動きになっているというのが今の状況だろうと思います。
 エネルギー情勢に国際情勢が非常に大きな影響を与えるというのが基本でございますけれども、その中でもやはり、産油量の多いアメリカ、ロシア、それからサウジ、イランを含む中東、これの動きが大事だろうというふうに思っております。
 今日は、時間が限られているということと、今し方、中東につきましては畑中先生、田中先生から極めて鋭い、役に立つ、有意義な御説明をしていただきましたので、私は今日は、知っているようでいて余り知られていないアメリカのエネルギー事情、アメリカのエネルギー事情についてお話をさせていただきたいと思います。
 ここに、これ中東、サウジ、イラン、私が気になっている項目を書き出してあります。それからロシアでも書き出してありますけれども、これは時間がありませんので、もし後刻質問があるようでしたら、お答えをする形で対応させていただきたいというふうに思います。
 アメリカでございますが、皆さん御存じのように、去年の九月、二〇一九年の九月にアメリカは純輸出国になりました。ニクソン大統領が一九六〇年代以来追求をしてきてまいりまして、その後、民主党政権あるいは共和党政権を問わずにアメリカの代々の大統領がエネルギー政策の中核に据えていたのがエナジーインディペンデンス、エネルギー自立なんですね。それを去年の九月にようやく達成したということで、トランプ大統領は、これから我々は海外のいかなる勢力からの影響も受けずに自分たちだけでエネルギー供給ができるんだと、こういうふうに胸を張ったわけですけれども、これは、半分は当たっているけど、半分は当たっていないんですね。物事はそんな単純ではないということを今日御説明をさせていただきたいと思います。
 ここに書き出していますけれども、アメリカの国産原油というのは簡単に言うと軽いんです。軽質原油なんですね。一方で、アメリカの需要、あるいはその需要を支えている精製設備、これは重質原油を前提として造られております。世界全体で、今、原油の生産量あるいは消費量というのは、一日当たり約一億バレル、一億BD、バレル・パー・デーですけど、一億BDと言われています。そのうちのアメリカは二千万BD、約二割を占めているんですね。ちなみに、日本は石油の総消費量で約四百万BDでございます。
 その二千万BDのアメリカの一番大きい特色は、半分がガソリンなんです。一千万BDがガソリン。普通の重質原油を精製したのでは、ガソリンは半分できないんですね。せいぜい二割か三割ぐらい。そこで、アメリカの石油会社はこれまで長い間相当程度の投資を行って、分解装置あるいは改質装置と言われているものを導入しております。
 原油を精製しますと、下に重い部分、重油ができるんですけれども、その重油をもう一回分解する、もう一回改質すると。それをやることによってガソリンをたくさんつくる。それで五割のガソリン需要を賄うような設備ができている。ここに、原油は軽いけれども需要は重いという、品質のミスマッチが生じているんです。
 後で御説明しますけれども、実はシェール層からの生産というのはアメリカの生産の三分の二を占めているんです。需要はガソリンが半分だということですね。したがって、アメリカはエナジーインディペンデンスを達成したんだけれども、原油も石油製品も大量に輸入をして大量に輸出をしないと経済効率が悪いことになる、国益に合致しないことになるんですね。
 これは、二〇一九年九月にアメリカが純輸出国になったときにアメリカのエネルギー省が発表したデータでございます。濃い緑色が原油、薄い緑色が石油製品、ゼロより上にあるのが輸入、ゼロより下にあるのが輸出でございます。真ん中の黒い折れ線グラフになっているのが、これが輸入量から輸出量を引いた純輸入量の推移。一番右側が二〇一九年九月でして、ゼロより下に行っているんですね。これでもって純輸出国になったと、こういうことなんですけれども。
 見てお分かりのように、原油、これ恐らく七百万から八百万BDぐらい輸入しているんですよね。輸出が下、二百五十万から三百万ぐらいあると。ところが、それを上回るだけの石油製品の輸出があるので、原油と石油製品を足して輸出量、輸入量を計算してみると、輸入量より輸出量が多くなったということで、アメリカは純輸出国になったというふうに言っているわけです。したがって、アメリカは海外からの影響を受けないということは全くない、受けざるを得ない状態にある。
 それからもう一つは、輸出入が自由に行われる自由貿易体制というのを前提に物事を考えているわけですけれども、そうしますと、当然ですが、一物一価、同じものは同じ値段、もちろん若干の運賃ですとかいろんな要素はありますけれど、一物一価だと。ということは、海外で原油なり石油製品の値段が高くなると、当然のことながら、アメリカの値段も高くなるんですよね。価格の面でもやはり海外からの影響を免れることはできないというのがアメリカの実態でございます。
 原油が軽いということをもう少し詳しく御説明しますと、これは二〇一七年から二〇二〇年までの液体燃料、原油以外のものも精製する設備に供給しますので、それの数量は全部入っているわけですけれども、見ていただくと分かるように、二〇一七年の液体総合計というのは一千四百四十万BDでした。これが徐々に増えていって、今年、二〇二〇年には千九百八十四万と、ほぼ二千万BDになる。
 需要の方は、ずっとほとんど二千万BDでございますので、二〇二〇年になってアメリカは純輸出国になるというのは大体読めるところなんですが、中身を見ていただくと、一番上がシェールオイルでございます。シェールオイルが、二〇一七年の四百九十六万から二〇二〇年には八百六十四万に、三百七十万BD、日本全体の消費量に見合うような増産ができているというのが一つですね。
 それから、メキシコ湾の油、それから陸上の今までの原油があって、非在来型のNGLというのがございます。この非在来型というのは、簡単に言うとシェール層からの生産ということです。シェール層というのは今までとは違う技術を使って掘らないと経済的な生産ができないということでやっていますので、これは、振り返ると、第一次、第二次オイルショックの後に、アメリカ政府が非在来型の石油開発を奨励するためにいろんな財政補助をしたんですね。それの効果があっていわゆるシェール革命というのが一九九八年に始まったということなんですけれども。
 そのシェール層からの生産される天然ガス、その天然ガスの副産物なんです。NGL、ナチュラル・ガス・リクイド、日本語で天然ガス液と訳していますけれども、これは高温高圧の地下深いところではガス状なんだけれども、常温常圧の地上に出てくると液体になる、簡単に言うとそういうものでございます。したがって、この非在来型のNGLが、二〇一七年三百二万BDから二〇二〇年に四百四十三万、百四十万BD増産されている。これは、シェールガスの増産に伴って当然増えてくる数字なわけですね。
 したがいまして、二〇二〇年を見てみますと、千九百八十四万BDというのが総合計なんですけれども、シェールオイルとシェール層から生産される非在来型のNGL、これを足すと一千三百万BD、約三分の二がシェール層からの生産なんです。これは何もなければ全然問題ないんですけれども、輸出入をずっとやっていれば何とか経済合理性も保てますのでいいんですけれども、何かあったときには一種のアキレス腱になるのかなという気がしております。
 と申しますのは、今アメリカの大統領選が進んでいます。アイオワでこの間、予備選があって、日本時間の今日午前中、もう結果出ているんだろうと思うんですけれども、ニューハンプシャーで予備選が行われていると。それに出ている民主党側のいわゆる左派候補と呼ばれているバーニー・サンダース、これが今日一位になっているんじゃないかと思いますけれども、それからエリザベス・ウォーレン、この二人は、自分たちが大統領になったら、環境問題を考えて、水圧破砕、フラッキングを全面的に禁止すると、これを公約に掲げているんですね。
 フラッキングというのは、大量の水を高圧で硬い岩石層にぶち込んで人工的に割れ目をつくる、その割れ目を伝ってシェールオイル、シェールガスが生産されるという、そのシェールオイル、シェールガスの生産の技術の核を成すようなことなんですね。それを禁止するということは、三分の二の生産が失われることになるわけです。恐らく、仮に大統領になったとしても、一どきにはできないので段階的な措置はとるんだろうと思うんですけれども、それにしてもやはり影響は考えておく必要があるなと。
 そもそも、恐らくトランプ大統領が勝つだろうとは思うんですけれども、でも、前回トランプ大統領が勝ったときにそう思っていなかったものですから、民主党左派候補が出てくることを完全にゼロに置いてはいけないんだろうなと思って考えると、やはりアメリカが抱えているシェール層からの原油生産が実は三分の二、一千三百万BDを占めているという事実は頭の片隅に置いておく必要があるんではなかろうかと、私はこのように思ってアメリカを注目をしているわけであります。
 ほかにもたくさん申し上げたいことはあるんですけれども、これはもし後刻御質問があれば、その御質問に答える形で話をさせていただこうと思いますので、以上で私からの話とさせていただきます。ありがとうございました。

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 今日は、三人の参考人の皆さん、大変ありがとうございました。
 初めに、岩瀬参考人に伺います。
 参考人のネットの記事などでも記されておりましたが、ヨーロッパでは、パリ協定の目標達成に向けた再生可能エネルギーを中心とする社会へ移行していくために政策による推進が不可欠だと認識をされていると、そして、機関投資家が銀行界に圧力を掛けて化石燃料を生産する会社への資金の供与を止める方針を取らせる、これが米国へも波及すると影響は大きいと、こういうふうな認識を示されておりました。
 日本のエネルギー政策は、パリ協定の長期戦略でも、原子力と石炭火力に固執をしている状況です。しかし、石炭火力は気候変動の抑制には相反するものですし、また、原発は、先ほどその是非については認識を示されないということでありましたが、あの福島事故がもたらした汚染を見ますと、環境への悪影響をもたらし得ると、それ自体は明らかだと思います。
 環境への観点を重視することがむしろ経済成長にもつながるという、この政策的な誘導が日本でも必要だと私は考えますけれども、この点で、政治の側に何が求められるかということについて、岩瀬参考人の御意見をお聞かせください。
○参考人(岩瀬昇君) ヨーロッパが今先頭に立って地球温暖化問題に何とか手を加えようとしているんですけれども、かたがた、いわゆる発展途上国と言われている国々は、そんなことよりまず目の前の飯だということで、経済活動をどうやって発展させるか。
 先ほどエアコンの話をしましたけれども、人間が今日よりあした幸せになりたいと思うのは、これは当然のことでして、それを否定することはできない。したがって、経済発展をしつつ、なおかつ環境問題への、簡単に言うとCO2排出量削減ができるのかということで、先ほどちょっと御紹介しましたIEAのレポートの中にあるのは、IEAの事務局長が発言をしているんですけれども、二〇一九年にこの十年で初めて前年対比でCO2の排出量が横ばいになったと、これは恐らくピークを迎えたという判断をするのに期待が持てる結果であると、そういう発言をしているんですね。
 それ、僕があるところに原稿を書いて、恐らくあしたぐらいに載ると思うんですけれども、その意味するところは、恐らく、IEAの事務局長としては、やはり政治的な機運を高めなきゃいけないということで、ホープフルという言葉を使っていましたけれども、経済成長を維持しつつ、なおかつCO2の排出量を減少させることができるんだと。世界全体で横ばいですので、先進国は軒並み減っているんです。後進国は伸びているんですね。特に、石炭を一次エネルギーの中心に据えています中国とインドはやはりまだ増えている。だけれども、全体で合わせるとやっと横ばいになったということで、機運があるということで彼はわざわざ発言をしたんだと思うんですが、果たして、これが本当に発展途上国の人々にいわゆる環境に優しいエネルギーへの移行というのを動かしめることができるかどうか。
 これは実は、COP26ですか、今年は26なんですけれども、その場での議論の中で、先進国から発展途上国への資金援助等々の話の中で出てくるんだろうと思うんですけれども、日本はやっぱり資源エネルギー庁と環境省との間の調整をするのがまず先なんではないかなと思います。それをやらないと、いつまでたってもボールがあっちで飛んでこっちで飛んでということになって、外から見ていると、やっぱり訳の分からない政策になってしまうんではないか。
 僕は役所のこと分かりませんけれど、それを橋渡しできるのはやっぱり先生方ではないかなと思っていますので、是非、資源エネルギー庁と環境省とが一緒に手を取って、あるべき環境を含めたエネルギー政策というのは何なんだということを考える方向に持っていっていただければと思います。
○山添拓君 ありがとうございます。
 それでは、畑中参考人、田中参考人に伺います。
 トランプ大統領の指示で行われた米軍のイラン司令官の殺害をきっかけに中東の緊張が激しくなり、軍事衝突から戦争に発展する危険が今も続いている状況であろうと思います。主権国家の要人を第三国で空爆によって殺害する権利は、どの国にもありません。
 我が党は、国連憲章と国際法に違反する先制攻撃を厳しく非難しており、これは国際的にも同様な批判がされているかと思います。
 ところが、安倍首相は、日本は当事国ではないという理由で、これについて評価しないと述べています。そして、評価しないと言いながら、米国が自衛権の行使として行ったと述べている、そのことを無批判に国会で答弁をし、国連憲章上認められない先制的な自衛権行使が許されるのかどうか、このことについては語ろうとしていない状況です。
 こうした日本政府の態度について、どのようにお考えでしょうか。
○参考人(畑中美樹君) 極めて政治的な問題かと思いますけれども、個人的に申し上げれば、もちろん主権国家の要人を殺害するということは国際法的にも認められることではないんだろうというふうに思います。
 ただ、今回、ソレイマニ司令官、一月三日の日に殺害をされた、その過去の経緯を振り返ってみると、その殺害自体が当を得ていたかどうかということとは別に、やはりイランとアメリカの政治的な対立というのが背景にありまして、恐らくそこから出てきた一連の流れだろうと。
 アメリカの多分主張としては、ソレイマニ・イラン革命防衛隊司令官が背景にいて、イラクの国内におけるアメリカあるいはアメリカの同盟国の勢力に対する度重なるテロ、これを企画ないし指示した人だと、したがって、その損害を抑えるためにはやむなき措置だったという、多分そういう主張がアメリカ側なんだろうと。そして、恐らく日本としては、アメリカの同盟国としてその主張を理解をするということなんだろうと思いますけれども。
 個人的に申し上げれば、どこの国であれ、要人の殺害というのは法的にやはり認めることはなかなか難しい問題だろうなと。恐らく安倍総理の御発言というのは、日米の関係を念頭に置いた政治的な発言というふうに理解をしておるところでございます。
 よろしいでしょうか。
○参考人(田中浩一郎君) 発言を行った御本人の意図を私は察することはできませんが、こういう行為、すなわちアメリカが取った行為、特にその法的な根拠が極めてあやふやであり、今日に至るまでそれをれっきとした形で示すことができない状況が度重なるようであれば、やはりそれは、アメリカの国際社会における発言権ないしは発言力ですね、これに対するその信憑性を大きく揺るがすものだと思っております。
 それほど遠い昔ではありませんけれども、例のイラク戦争に至った二〇〇二年から三年の大量破壊兵器開発ないしは隠蔽疑惑一つを取ってもそのような経緯がありましたので、今回も同様のスキャンダルに本来アメリカ国内でなってもおかしくはなかったんだと思うんですが、いかんせん、その議会構成、それから当時はまだトランプ大統領の訴追問題ですね、弾劾訴追の問題がありましたので、どちらかといいますとうやむやにされてしまった感じがあります。
 しかし、それを放置しておくことは、これはアメリカにとっては健全なことではないと私は外国人ながら思いますし、それに対して日本も一言二言むしろ言ってあげた方がいいのではないかと思います。
○山添拓君 ありがとうございます。
 残された時間で重ねて畑中参考人、田中参考人に伺いますが、今日、米国とイランの軍事的緊張が高まった根源は、二〇一八年の五月にトランプ大統領がイラン核合意から一方的に離脱をしたという点にあるだろうと思います。
 これについても安倍政権は、イラン核合意について一貫して支持すると、こう述べておりますが、そして、イランには核合意を維持し履行するよう求める、その一方で、米国に対しては核合意への復帰を求めていないという状況であろうと思います。
 我が党は、トランプ政権に対しても軍事力の行使をやめて核合意に直ちに復帰するよう求めるべきだと考えておりますが、イラン核合意について、その現状と今後も含めてお二人のお考えをお聞かせください。
○参考人(畑中美樹君) 私自身は、やはりそのイランの核合意にアメリカは復帰すべきだろうと、そして、国際社会としてこれを是認して認めている合意でありますので、日本も含めてこの核合意が最後まで遵守されるように持っていくべきだろうというふうに思います。
 ただ、もう一つイランについて申し上げると、この核合意以外のところでは弾道ミサイルの開発等を行っておりますけれども、イランの主張としてはもちろん自衛のためのミサイルの範囲だというふうに言っておりますけれども、最近、通信衛星等とか衛星を打ち上げたりしておりますから、そういう観点から見るとどうもそれだけではないというところがありますので、核合意については核合意としてきちっと遵守するということと同時に、イランのその他の近隣諸国に対する安全保障上の脅威を与えるような開発については、これはいさめるように国連安保理でも決議がされておりますけれども、それをいま一度日本としてはイランに対しては申し上げるということが必要なんじゃないかというふうに思いますけれども。
○参考人(田中浩一郎君) 合意の現状を考えれば、かなり危ういところに来ているというのが私の認識であります。ただ、まだそれで破壊されたとか崩壊したというわけではないので、まだ一縷の望みは持っているんですが、今先生がおっしゃられましたように、アメリカが一方的に離脱したということからある種、緊張関係が一段と高まる、こういったエスカレーションを生んでいるわけですけど。
 もう一つ申し上げたいのは、これはあくまでも報道ベースではありましたけれども、ヨーロッパ三か国に対して、イランに対してのいわゆる紛争解決メカニズム、すなわちこれはほとんど、動いてしまうと、動き出してしまうと崩壊につながる話なんですが、これをあえて動かすように、トランプ大統領がヨーロッパ三か国、英、独、仏に対して、これを行わないのであればヨーロッパの自動車輸入に関して関税二五%を課すというようなねじを巻いていたということが伝わっていますので、もちろん、イランに対して遵守を求めることはもちろんそのとおり、そしてそれ以外の行為に関しても自重を求めることも同様だと思います。
 一方で、アメリカの無謀な対応については、やはりかなり厳しく我々も言った方がいいんだと思います。
○山添拓君 大変参考になりました。
 ありがとうございました。