山添 拓 参議院議員・日本共産党

国会報告

2020年・第201通常国会

資源エネルギー調査会で、伊方原発について質問

要約
  • 資源エネルギー調査会で、伊方原発について質問しました。 国の地震調査研究推進本部は伊方原発近くの活断層について「詳細な調査が必要」としており、広島高裁も指摘しています。 ところが四国電力はボーリング調査などの新たな調査をせず、規制委員長も「議論中」と逃げの答弁を繰り返しました。

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 今日、ほかの議員の皆さんからも質問がされておりますけれども、私からも伊方原発三号機について質問をいたします。
 一月十七日に広島高裁が、四国電力伊方原発三号機の運転差止めを認める決定を下しました。福島事故の後、裁判所による運転差止めの判断は五件目です。高裁段階では二件目で、これ、二件とも伊方の三号機です。
 今回の決定は、住民側が主張しました福島事故のような過酷事故は絶対起こさないという意味での高度な安全性を要求すべきである、その理念は尊重すべきだとしております。その上で、具体的な危険性の判断に当たっては、「ある問題について専門家の間で見解が対立している場合には、支配的・通説的な見解であるという理由で保守的でない設定となる見解を安易に採用することがあってはならない。」と指摘しました。
 委員長に伺いますが、原発に求められる安全性についてのこうした考え方について、どうお考えでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 原子力発電所の安全性を考える上では、やはり純粋に科学的、技術的な見地から、マジョリティーのやはり専門家の中での通説となっている、広く認められる見解というものにしんしゃくすることが重要であろうというふうに考えております。
 原子力の安全については、リスクは決してゼロにはなりません。この認識の下に継続的に取り組むことが重要でありますけれども、原子力利用の安全が確実に担保されるように、今後とも、研究であるとか海外の事例であるとか、もう様々なものに目を配っていくということが重要であろうというふうに考えております。
○山添拓君 通説だけに依拠していれば、最新の知見を反映させるということはなかなかできないと思うんですね。そして、その結果があの東日本大震災の福島原発事故でもあったわけです。様々な批判があり、指摘があったにもかかわらず、それを無視してきた、その結果があの事故だったということの反省が私にはちょっと感じられないように今お見受けしました。
 高裁の決定は、地震と火山の両面で規制委員会の判断に問題がありといたしました。地震に関する四国電力の主張が退けられたのは今回初めてです。伊方原発の近くに活断層がある可能性が否定できないにもかかわらず、調査が不十分だとしたものです。
 原発の敷地内に活断層がある場合、その上に原子炉などの重要施設を設置することはできません。一方で、新規制基準の下では、震源が敷地に極めて近い場合、この場合にも地震動の評価を行うこととされました。
 その上で、規制庁に二点伺います。
 この極めて近いというのはどのぐらいの距離を言うのか。また、極めて近い震源、活断層について、その地震動を評価すべきとされた理由は何ですか。
○政府参考人(大村哲臣君) お答え申し上げます。
 サイトによりまして震源からの距離に応じた地震動の特性が変わってくるということになります。震源が敷地に極めて近い場合のこの距離のお尋ねでございますけれども、この規制基準におきましては、性能規定化をしているということで、具体的などのぐらいの距離というのは数値を定めていないということでございます。
 それから、二点目でございますけれども、震源が敷地に極めて近い場合、この地震動評価におきまして、基準上詳細な検討を求めるというのはそのとおりでございますが、その理由につきましては、まず、震源ごく近傍の地震動に対しましては、震源の破壊の様式であるとか地下構造の不均質性、こういったものがより大きな影響を与える可能性があるということ、それから、内陸の地殻内地震におきましては、震源のごく近傍の観測記録がこれが十分に得られていないということで、検証データが少ないというようなこともございます。
 こういったことを勘案いたしまして、評価に不確定性が伴うであろうと、こういうことを考慮をして評価をするということになったということでございます。
○山添拓君 せっかくレクをしましたのに答えていただいていないんですが、敷地の近傍の震源による地震は、敷地の地表に、あるいは原子炉施設にどのような影響を与えるか未解明な点もあるために慎重に考慮すべきだと、こういう趣旨での改訂なんだろうと思います。
 前段の距離ですけれども、二〇一五年の一月に、福島第一事故を踏まえた震源極近傍の地震動評価の高度化、こういう見解を規制委員会としてもまとめられていると思います。その中では距離についてちゃんと定めているじゃないですか。
○政府参考人(大村哲臣君) 今の御指摘の点でございますけれども、これは規制委員会の判断ということではなくて、規制庁が行っております、技術基盤グループが行っております安全研究、この中で、今御指摘のように、この断層から二キロメートル程度、これの近傍では全体の断層の破壊というものも、そういう場合は浅い部分の破壊も考慮する必要があるというようなことは、これは安全研究の一環としてまとめられたというものでございます。
○山添拓君 そこで、委員長に伺いますけれども、伊方原発については、この震源が敷地に極めて近い場合の地震動評価というのはなされているんでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 伊方原発三号機に対する審査におきまして、震源が敷地に極めて近い場合の地震動評価というのは行っておりません。
 新規制基準の審査において、御指摘の敷地近傍の地質境界断層としての中央構造線につきましては、海底深度測量による海底面の断層地形調査の結果から海底に中央構造線断層帯以外の変動地形が認められなかったこと、並びに敷地に近い湾内の海岸線近くまで実施した音波探査の結果から敷地近傍には活断層が認められなかったことなどから、活断層ではないことを確認をしております。
 また、伊方原子力発電所沖の基準地震動について、中央構造線断層帯は敷地の沖合約八キロメートルを通過しており、地震調査研究推進本部の中央構造線断層帯と九州側の別府―万年山断層帯を連動させ、不確かさを十分に考慮して策定をしております。
 なお、設置変更許可後の平成二十九年十二月に地震……(発言する者あり)もうよろしいですか。
○山添拓君 大分先回りして答弁いただいているんですが、ないということなんですね、していないと。
 政府の地震調査研究推進本部、今委員長からの答弁にも出ましたけれども、二〇一七年の十二月、中央構造線断層帯の長期評価第二版を発表しました。これは、近畿地方の金剛山地から淡路島、四国の北部、そして、佐田岬半島、伊予灘、別府湾、由布院に至る長大な断層ですね。
 この地震本部というのは、一九九五年に阪神・淡路大震災を受けて作られた地震防災対策特措法の下で、行政の施策に直結すべき地震に関する調査研究、その責任体制を明らかにし、政府として一元的に推進するために設置をされた特別な機関です。地震本部が発表する長期評価は、活断層などによる地震を対象として、その規模や一定の期間内に発生する確率を予測したものです。ですから、これは言わば国を挙げての地震予測というべきものです。
 所管する文科省に伺います。
 中央構造線断層帯の長期評価において、伊方原発の周辺の活断層の有無についてはどのように記載されていますか。
○政府参考人(岡村直子君) お答えさせていただきます。
 御質問の中央構造線断層帯の長期評価第二版でございます、における佐田岬半島沿岸の中央構造線に関する部分の記載でございますが、伊予灘南縁、佐田岬半島沿岸の中央構造線につきましては、現在までのところ探査がなされていないため活断層と認定されていない、今後の詳細な調査が求められるとされております。
○山添拓君 文科省に確認ですけれども、二〇一七年十二月の発表までに佐田岬半島沿岸に活断層があるかどうかについての詳細な調査はなかったと、こういうことですね。
○政府参考人(岡村直子君) 当該部分につきましては、地震調査委員会におきましては、学会ですとか民間等々に多大な情報がございますが、それに関しまして、地震調査委員会では、事務局及び有識者が会議において必要と思われる情報を照会し、議論をするという形式を取ってございます。そういう事実関係に基づいた議論もしてございます。
 以上でございます。
○山添拓君 事実関係に基づいた調査の上でこのような記述になっているわけです。
 重ねて伺いますけど、原発立地地域やその周辺では事業者によって活断層調査が行われます。そのことは地震本部においても認識していますね。
○政府参考人(岡村直子君) はい、認識をしております。
○山添拓君 二〇一七年十二月以降現在に至るまでに、この活断層の有無について新たな知見が得られたと、こういう情報はありますか。
○政府参考人(岡村直子君) 新たな評価を変えるまでの技術的知見というものが集まっているという状況ではないというふうに理解をしております。
○山添拓君 地震本部では、沿岸海域における活断層調査として、資料にお配りしました三ページですが、様々な調査観測項目を挙げています。海底地形の調査、海底音波探査、あるいは海底堆積物調査などが挙げられております。特にこの海底堆積物調査に関わっては、活動度、活断層か否かの判断を含めて活動度や活動履歴を把握することを目的とし、またその調査方法としては、ボーリングやコアリング等によって堆積物を採取して年代測定を実施することも挙げられております。
 規制委員長に伺います。
 四国電力は、佐田岬半島沿岸の海底ボーリング調査は行っていますか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 行っているとは承知しておりません。
○山添拓君 要するに、行っていないわけですね。
 先ほどの委員長の答弁の中では、規制委員会として、二〇一八年の二月と四月、技術情報検討会でこの長期評価の第二版を議題とした、しかし、議題としたけれども、設置許可時の判断にもうそれは包含されていて、改めて取り上げるものはないと、こういう答弁であったかと思います。
 では、伺いますけれども、その二〇一八年二月や四月の議論の際、佐田岬半島沿岸、つまり伊方原発の敷地近傍を含む地域について、活断層と認定されていない、今後の詳細な調査が求められる、こういうふうに記した長期評価の記載についても議論されたんでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 今御指摘のありました技術情報検討会におきましては、中央構造線断層帯長期評価第二版、さらにはその他の例えば文部科学省の重点調査研究等の報告も含めて、平成二十七年七月の設置変更許可の判断後の状況について取り上げて議論をしているところであります。
○山添拓君 私が求めましたのは、具体的に、この佐田岬半島沿岸について、長期評価の中で、今後の詳細な調査が求められる、ですから、活断層と認定されていないけれども調査が必要なんだと、こういう記載があることについて具体的に議論がされたのかということです。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 先ほどお答えしましたように、その技術評価検討会に関しては、改訂評価の知見であるとかそれから先ほどの重点調査研究について取り上げておりますけれども、具体的にこの中央構造線については現在までのところ探査がなされていないという、具体的なところに関しての検討を行っているものではないというふうに承知をしています。
○山添拓君 それじゃおかしいじゃありませんか。
 この四国電力が設置許可を受けたのは二〇一五年のことです。その段階では、長期評価によって活断層の有無についての記載というのはなかったわけですね。規制委員会が設置変更許可を出したその後に長期評価が出されているわけです。そうであれば、規制委員会としても、長期評価が示した新たな知見について検討する必要があるんじゃないですか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 御指摘のその第二版の公表を受けて基準地震動策定の評価に影響しないことについての確認に関しましては、現在、その後、四国電力から伊方原子力発電所の使用済燃料乾式貯蔵施設に関する申請がなされておりまして、その審査の中で議論が続いているところであります。
○山添拓君 そうなりますと、規制委員会としても、活断層の有無についてまだはっきりしたことは言えないんだと、長期評価の知見についてはそのとおりだということなんですね。
○政府特別補佐人(更田豊志君) そのとおりであるかどうかは別としまして、第二版における指摘があったことは事実ですので、これに対する説明を四国電力に求めているところであります。
○山添拓君 それでは委員長に伺いますけれども、長期評価の知見を踏まえて意見を求めているということでした。伊方原発の敷地の近傍に活断層があるのかないのか、そのことについてボーリング調査などで改めて確認をさせるということが少なくとも必要なんじゃないですか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 少なくとも現在まだ議論中でありますので、現時点におきましてそのような判断に至っているわけではありません。
○山添拓君 議論中というのはどういうことでしょうか。──お答えいただけるなら。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 議論中と、まさに議論中でありまして、これは、先ほど申し上げました使用済燃料乾式貯蔵施設に係る申請の中で、その審査会合の中で議論をしているところであります。
○山添拓君 これ、調査は少なくとも命じるべきだと思うんですね。
 活断層がある可能性について、四国電力のこれまでの調査と今回の地震本部の見解、地震本部だけではありません、地震本部以外にも様々な学者からも指摘をされています。これは、活断層があるんじゃないかと、こういう指摘がされている、そのそれぞれの見解が異なっている状況なんですよね。そして、活断層があった場合には、この活断層の存在による不確かさを考慮した地震動評価を行うべきだというのが新規制基準の考え方であるはずです。ですから、新規制基準を適用するかどうかの分かれ道に今立っているわけです。
 こうした調査や観察記録の存在そのものについて意見の対立がある場合には、記録があるのかないのかその有無を徹底して検証し、ないなら新たに調査を行うべきじゃありませんか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) いずれにしましても、純粋に科学的な技術に判断を委ねるべきであるというふうに考えております。
○山添拓君 いやいや、いずれにしましてもというか、今はまだその判断をするに至る前提となる観測記録や結果がないわけですよね。だったら、調査をするように命じればいいじゃないですか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 御指摘の第二版以外にも、文部科学省の重点研究ですとか、相異なる見解を示している調査結果というのは現時点で幾つもございます。したがいまして、あくまで科学的な判断をして、必要であれば調査を命ずることになりますし、必要でなければ調査は命じないと。今はまさにその議論の過程であります。
○山添拓君 では、その議論の経過ですね、例えば、二〇一八年の二月や四月に、先ほど委員長がおっしゃった、検討したという技術情報検討会、その議論の状況について開示をしていただけますか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 技術情報検討会というのは、最初、内部の検討会でありましたが、現在は私の指示に基づいて公開の会合になっています。
 その議論を行ったところの会合そのものは、これはまだ公開になる前だったのかはちょっと今記憶は不確かですけど、いずれにしましても、そのときの議論について開示をすることは可能だと思います。
○山添拓君 開示をすることは可能だという答弁をいただきました。
 これは、新規制基準の下で評価の対象とするべき地震かそうでないかということを検討する重大な議論ですので、その議論の経過については是非とも開示をいただきたい。この調査会が終わりましたらそれを改めて求めたいと思いますので、お願いいたします。
 伊方原発の三号機では、今年に入って、先ほど来指摘のありますように、重大インシデントを含む多くの事象が連続して発生をしております。特に、伊方原発で一月十二日に発生した制御棒の異常は、私も深刻だと考えます。核燃料の核分裂反応を抑えるための制御棒四十八対のうち一対が原子炉から引き抜かれ、監視カメラで作業員が気付き、原子炉に戻したのは七時間後のことだったといいます。
 制御棒が誤って引き抜かれるという事態は、福島第一などの沸騰水型の原子炉で頻発をし、また隠蔽もされてきました。一方で、伊方原発のような加圧水型では、制御棒は上から差し込まれる、したがって、重力によって下に落ちるために、引き抜けは起きないだろうとされてきました。ですから、今回のインシデントが意図しない挙動だったと、また、その原因の判明には時間が掛かるとおっしゃっているのもうなずけることだろうと思いますし、委員長が会見の中で前例のない問題だと、こうお話しされているぐらいに重大なものだと思います。
 委員長に伺いますけれども、少なくともこれ、原因を究明して対策を講じる、水平展開も含めてですね、それまでこの再稼働というのは難しいですね、認められないということでよろしいですね。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 本件は、確かに前例のなかなかないものであります。というのは、これ、停止中に圧力容器の蓋を開けて上部構造物をつり上げてきたときに、先ほども申し上げたように、制御棒が付いてきたと。なかなかこれ、ラチェット構造になっていますけど、ラチェット構造、これ、一旦外れると痕跡を残すわけではありませんので、原因を特定するというのはなかなか難しいことだと思っています。
 一方で、この上部構造物をつり上げて切り離すときに制御棒が付いてくるということと、運転中に制御棒が意図しない挙動を示すというのは全く別物でありますので、これを稼働とつなげるのはいささか技術的に無理があるというふうに考えております。
○山添拓君 いやいや、意図しない挙動が、定期点検中であれ、起こっていること自体が、そしてその原因や理由が判明できない状況にあること自体がやはり深刻だと思うんですね。それについての認識としては、これは運転とは関係ないと言われても、多くの方はなかなか納得し難いところではないかと思います。
 今日も、与野党問わず多くの委員の皆さんからこの問題、指摘がありました。本来、私は、こうした重大インシデントについては当調査会で逐一報告を受ける必要があると考えます。理事会でもその旨指摘をいたしましたが、それについては実現していただけませんでした。
 この調査会というのは、二〇一二年の七月にまとめられた国会事故調で、国民の健康と安全を守るために、規制当局を監視する目的で、国会に原子力に係る問題に関する常設の委員会等を設置する、こういう提言がされたのを受けて設置されています。ところが、昨年は、原子力問題の質疑が一回しか行われず、インシデントがあっても報告すら受けないと。これでは、規制当局を監視する役割を十分果たしているとは言えないと思います。
 こうした事態が起きた場合には、当調査会が報告を受けることができるように取り計らいを求めたいと思います。会長、お願いします。
○会長(宮沢洋一君) 本件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○山添拓君 そもそも伊方原発というのは、テロ対策施設、特重施設の建設も遅れております。
 規制委員会は五年の猶予を設けましたが、その猶予期限が来年三月二十二日に迫っています。規制委員会は更なる猶予は認めないと決定しておりますけれども、それは今も変わりありませんね、委員長。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 変わりはございません。
○山添拓君 ですから、もう当面、これ、運転はできない状況です。
 四国電力も、そのことを考慮に入れた上でということなのでしょうが、広島高裁の決定に対して異議申立てができない事態に追い込まれています。こうした看過し難い課題を複数抱えたまま再稼働ありきで進むのは、これは政治の責任でやめさせるべきだと訴えたいと思います。
 制御棒のトラブルで予定より遅れましたが、一月十四日、三号機から使用済みのプルトニウム・ウラン混合酸化物、MOX燃料が取り出されました。資料の六ページ、七ページに記事を載せております。国内の原発で、営業運転に使われたMOX燃料が原子炉から取り出されたのは今回が初めてです。四国電力は、使用済MOX燃料十六対について、当面の間、貯蔵プールに移すとしています。
 規制委員会委員長に伺いますが、今後これを別の場所へ移すというような計画はあるんでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 使用済燃料プールからどこかへ移すという計画については承知をしておりません、現在までのところ。
○山添拓君 これ、記事にありますように、十五年ほど冷却すれば運び出せる通常のウラン燃料とは異なって、MOX燃料は放射線が強く、発熱量が大きいと。ウラン燃料と同レベルまで貯蔵プールで冷却するには百年以上必要とされるけれども、プールの耐用年数は五十年から六十年なのだと。冷却し続けることすらままならないが、別の行き場所もないと。これ、まさにトイレなきマンションだということだと思いますが、規制委員長、これで本当にこのままMOX燃料による稼働を続けるのですか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) MOX燃料による稼働を続けるかどうかは、私たちの所管するところではありません。動かす動かさないは私たちが決めることではありません。まず、そのことをお答えいたします。
 それから、使用済MOX燃料の冷却ですけれども、燃料プールの中の冷却、この期間に関して、十年ないし十五年と言われるUO2燃料に比べて長期間は要すると思いますけれども、使用済燃料MOX用の乾式貯蔵容器というのは設計が可能ですので、まあ十年、十五年後には、一つの技術的可能性としては乾式貯蔵容器へ移すということは考えられると思います。
○山添拓君 今おっしゃった乾式貯蔵容器、使用済MOX燃料用のものって今できていますか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 現時点ではございません。
○山添拓君 ですから、ないんですよ。
 この使用済MOX燃料については、現時点では少なくとも行き場がない、そのまま留め置くしかないという状況で、これがずっと続いていくということが少なくとも当面予定をされていると。私は、こういう状況のままで稼働を続けていくというのは、やっぱりこれはやらせてはいけないことだろうと思います。これは余りにも将来世代に対して責任が取れない、現役世代、現在の世代に対してもそうですが、大問題だと思います。
 広島高裁の決定は、火山噴火による影響の評価についても四国電力の想定が過小であり、これを認めた規制委員会の判断は誤りだとしました。また、地理的な関係から実効性のある周辺住民の避難計画の立案が困難であるということも、これはるる指摘をされております。こうした点も含めて再稼働は断念すべきだということを最後に強調いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。