山添 拓 参議院議員・日本共産党

国会報告

2020年・第201通常国会

予算委員会でコロナ対応の休業補償、黒川検事長の勤務延長問題について質問

要約
  • 予算委員会で質問。 臨時休校の影響で時短勤務、時短営業せざるをえない場合も補償すべきと質問。加藤厚労相も「検討する」と明言。 森法相には黒川検事長の「勤務延長」について。法務省は一昨年から検察官の「定年年齢引き上げ」を検討。なぜ解釈変更にしたかの問いに、答えられずたびたび審議中断。

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 厚労大臣に伺います。
 新型コロナの影響で、スーパーや牛丼店など小売、外食業で営業時間の短縮やメニューを制限する動きが広がっています。臨時休校で子を持つ従業員が通常どおり出勤できず、シフトが埋まらないためです。パートなど働く側にとっては、時短勤務でその分収入が減ることにもなります。
 ところが、新たな助成金制度では、事業主が休暇を取得させた場合が対象となっています。時短による減収分についても補償を考えるべきではないでしょうか。
   〔理事三宅伸吾君退席、委員長着席〕
○国務大臣(加藤勝信君) 現在、基本的な考え方は出させていただいて、詳細を今詰めているところであります。御指摘の点も含めて、様々な御意見も今伺っております。
 今言ったお話、例えば一時間単位というのも、それは一つのお考えだと思います。ただ他方で、一時間単位ということになると、かなり細かく手続をさせていただいたりチェックしなきゃいけないんで、そうすると今度早く支給をしろというのと矛盾をして、それに時間が掛かってしまう。だから、そこのバランスをどう取っていくのかというのは非常に大事なんだろうと思っておりますので、別に一時間単位でやることを否定しているわけではありませんけれども、それと早く支給するということと、簡単な、なるべく簡素な申請で済ませてほしいという要望もあります。その辺、よくバランスを取って進めていきたいと思っています。
○山添拓君 会社が特別休暇を取らせない、その余裕がない、だから時短というケースも多いわけです。
 総理は、できることは全てやると、こうおっしゃいましたので、大臣、今答弁もありましたけれども、検討ぐらいはしていただけるということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 検討を否定しているわけじゃなくて、ただ、今おっしゃる話とまた逆のマイナスもありますから、そこは総合的に判断はしていかなきゃいけないと思っていますが、それを含めて検討させていただきます。
○山添拓君 百貨店やあるいは飲食店のように、感染リスクを軽減するために、あるいはお客の減少によって営業時間を短縮する企業もあります。これもやはり、丸一日の休業ではなく時短勤務です。雇用調整助成金は、この場合には使えるんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 雇用調整助成金の支給対象となる休業は、原則終日休業でありますけれど、事業所における対象労働者が全員について一斉に一時間以上行われるものであれば助成対象となっております。
○山添拓君 時短も雇用調整の一つですので、これも個別にできるように検討いただくべきじゃないかと思いますが。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたけれども、個々になれば個々になるほど様々な手続と求める申請の中身も変わってまいります。
 ただ、ここで先ほど申し上げましたけれども、今は事業所、当該事業所における対象労働者全員について一斉にということでありますから、その辺をどこまで見るのかという辺りは我々が考えていく余地はあるんではないかと思っています。
○山添拓君 是非、働く現場の実態を踏まえて対応することを求めたいと思います。
 それでは次に、検事長の定年延長問題について伺います。
 安倍総理は、従来検察官には適用されないとしてきた勤務延長の規定を検察官にも適用されると解釈することとしたと述べています。この説明自体疑わしいわけですが、これ一応前提にいたします。法務大臣、法務省が解釈変更の必要性を認識したのはいつですか。
○国務大臣(森まさこ君) 法務省においては、国家公務員一般の定年の引上げに関する検討の一環として検察官についても検討を進める過程で、昨年のうちから現行の国家公務員法と検察庁法の関係について必要な検討を行っていたところ、検察官の勤務延長について判断したものでございます。
 その上で、令和二年一月十七日から同月二十四日にかけて関係省庁と協議を行い、異論はない旨の回答を得て、最終的に結論を得たものでございます。
○山添拓君 解釈変更の検討を開始したのはいつですか。
○国務大臣(森まさこ君) ただいま御答弁申し上げましたとおり、昨年のうちから現行の国家公務員法と検察庁法の関係について必要な検討を行っていたところ、その一環として、勤務延長についても検討をしてきたものでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 森法務大臣。
○国務大臣(森まさこ君) 昨年の十二月頃から勤務延長について検討を始めたものでございます。
○山添拓君 その旨の記録がありますか。
○国務大臣(森まさこ君) 記録については、そのものについて私は現在承知をしておりませんが、その旨の報告を受けておりました。
○山添拓君 報告を受けたことの記録はありますか。
○国務大臣(森まさこ君) 報告を受けたことの記録はございません。(発言する者あり)記録、記録はございません。
○山添拓君 要するにないんですよね。過去に答弁された、国会答弁もされた法解釈の変更をいつから検討したかも定かでないと。そして、首相に近いとされる人物を検事総長に据える人事につなげようとしています。これ、疑念を持たれるのは当然だと言わなければなりません。
 現在、国家公務員の定年を六十五歳へと段階的に引き上げる法改正が準備され、検察庁法も改正が準備されています。
 法制局に伺います。法務省は、従来、国公法八十一条の三、勤務延長の規定が検察官には適用されないことを前提に説明をし、また案文を示していたのではありませんか。
○政府特別補佐人(近藤正春君) お答え申し上げます。
 今回の国家公務員法の定年引上げに関する法案の検討作業は、昨年のもう夏過ぎ、秋頃からずっとやっておりまして、その段階で、検察庁法についてもどういう対応をするかは法務省の方で御検討されながら徐々に審査を進めていったわけでございますけれども、当初は私どもも、適用が今ないというところから、どういう、現在、検察官に対して勤務延長制度は適用がないという従来の解釈は当然承知しておりましたので、その上でどういうふうにしていくのかという議論を当初していったものと思っております。その上で、ずっと議論はしてきたということでございます。
 法務省においては、そういう理解、当然、両省庁の担当者、刑事局と私どもの二部では同じ共通の認識でずっと審査をしてきたということだと思います。
○山添拓君 資料をお配りしています。
 一枚目、勤務延長制度の検察官への適用について。こういう応接録をわざわざ作ったのは、法務省が従来と異なる説明を突如してきたからと、こういうわけですね。
○政府特別補佐人(近藤正春君) 先ほどもお答えしましたように、ずっと昨年から続けておりました審査の過程で、現在の国家公務員法と検察庁法の関係についての解釈について新しい解釈を取りたいということで一月十七日に御相談があり、担当者も、前提が変わりましたので、いろんな審査の前提が変わりますので、その段階で私まできちっと上げて、一度了解をした上で新しい審査に入る必要があるということで、そういう応接録を作り、私にも報告をし、私も了解の回答をしたということでございます。
○山添拓君 要するに、審査中の法案にも影響するような解釈変更だったために、長官にも文書を上げて、担当者はこの経過は記録しておかなければと思って応接録を作ったと伺いました。
 法制局としても異例の対応だったということですね、確認ですが。
○政府特別補佐人(近藤正春君) お答えいたします。
 法案の審査をしている過程で、現行法の解釈というのについては、参事官と相手側と、参事官も全ての法案を全てつまびらかに全部分かっているわけではございませんから、相手省庁から今の解釈はこうなっていると説明を受けますので、通常、解釈についての説明を受けるというのは通常の業務、法案審査の前提でございますのでございますけれども、そういう意味では、途中で変わるというのは、過去の解釈を大きく変えるというのは余り多くはございませんので、そういう意味ではやはり非常に重要な改正がされたということで特別の応接録を作ったということでございます。
○山添拓君 そこで、改めて長官に伺いますが、法務省が当初示していた法案には、検察官にも勤務延長を適用できるようにするという改正案の規定はあったんでしょうか。
○政府特別補佐人(近藤正春君) お答えします。
 私ども、済みません、法案の審査中については私どもの判断で外には内容を出さないというのが私どものルールでございまして、関係省庁からの御判断はございますけど、政府内で検討している法案については審査中は出さないというルールで一切出しておりませんので、今の点についてはお答えを差し控えたいと思います。
○山添拓君 お答えにならないわけですが、ないからこそ解釈の変更を試みたわけです。
 お配りしている資料の五枚目、法務省一月十六日作成とされるメモです。その三枚目、マーカーを引いて、しておりますが、「本来であれば、国公法に定年制度が導入された時点で、検察庁法に必要な読替規定を置くことが望ましかったとも言える」とあります。
 本当に検察官に勤務延長が必要であれば、無理な解釈変更ではなく、これから提出する検察庁法の改正で明文化するということも可能だったんじゃありませんか、法務大臣。
○国務大臣(森まさこ君) 今お示しになりました一月十六日付け文書は、国家公務員一般の定年の引上げに関する検討の一環として検察官について検討を進める過程で、その部局、担当部局である、検察庁法を所管する法務省刑事局の担当者において、それまでの部内検討の結果を令和二年一月十六日時点で取りまとめて作成をしたものでございまして、それまでの検討の経過が書いてあるものでございますけれども、検討の結果、一月十七日から二十一日までの法制局との協議に提出した文書、すなわち法制局の応接録にとじられている文書でございますが、それに書いてありますとおりの結果に判断したということでございます。
○山添拓君 いや、ここには読替規定が望ましいと書いてあるんですよ。
 ちょうど法改正のタイミングじゃないですか。なぜ解釈変更にしたんですか。
○国務大臣(森まさこ君) 検察官の定年引上げに関する法律案について勤務延長制度等をどのように取り扱うかということを検討をしている中で、それを考える前提として、現行法の勤務延長制度等について国家公務員法と検察庁法との関係を検討していた中で、結果として、検察官の勤務延長については一般法である国家公務員法の規定が適用されるとの解釈に至ったものでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 森法務大臣。
○国務大臣(森まさこ君) なぜ読替えではなく法解釈で対応したのかという御質問でございますけれども、これまで御答弁申し上げているとおり、国家公務員法一般の定年の引上げに関する検討の一環として検察官についても検討を進める中で、その過程で、勤務延長制度等をどのように取り扱うかを考える前提として、現行法の勤務延長制度等について国家公務員法と検察庁法との関係を検討した結果、法解釈で対応するというふうに結論したものでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 森大臣。
○国務大臣(森まさこ君) ただいま御答弁をいたしましたとおり、読替規定ではなく法解釈をなぜしたかというその理由でございますけれども、国家公務員法の定年引上げについて検討する中で、その経過の中で、現行法についての勤務延長についての適用について検討をしている結果、これは読替えではなく解釈ができるとの結論に至ったから解釈をしたということでございます。
 新たに読替規定を設ける必要なく解釈で適用できるというふうな結論に至ったから、このような結論に至ったということでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 森大臣。
○国務大臣(森まさこ君) 委員がお示しになりました一月十六日付けの法務省の文書でございますが、国会にももう提出をしておりますが、こちらで、先ほど委員がお示しになりました、(本来であれば、国公法に定年制度が導入された時点で、検察庁法に必要な読替規定を置くことが望ましかったとも言えるが、)の後に、一般法たる国公法の諸規定、懲戒、服務等については、特に読替規定を置くこともなく、当然に検察官にも適用していることからも明らかなとおり、解釈上、検察官が同法八十二条の三に規定する勤務延長制度の対象となる職員と考えることに問題はなく、その結果、検察官に同制度を適用することについても問題はないと考えられると記載されておりますとおり、他の読替規定を置くこともなく、検察官に適用されている懲戒、服務等を引きまして、そしてまた、解釈上、勤務延長制度の対象となる職員と考えることに趣旨等から問題はないというふうに考えて、ここに書いてありますとおり、結果として適用をするというふうに結論付け、そしてこの翌日の一月十七日から二十一日までの法制局との協議については、その旨記載した文書で臨んでいるということでございます。
○山添拓君 懲戒や服務と違って勤務延長は適用がないという解釈を取られてきたんですよ。だから、それをあえて変えるのはなぜなのかと伺っているんです。
 なぜ法律を変えることをお考えにならなかったのか。何か急ぐ理由があったんですか。
○国務大臣(森まさこ君) 勤務延長規定は、現行法、検察庁法には規定がございません。規定がないことについて適用するか適用しないかという解釈を、昨年来からの国家公務員法の定年引上げの中で検討してきたわけでございます。
 その中で、法の趣旨、勤務延長をする趣旨等とも照らし合わせ、検察官が一日たりとも、どんな場合も勤務延長をできないということはおかしいのではないか等の議論を経た上でこれは適用を決めたわけでございまして、昨年来からの検討の一環でございます。
○山添拓君 ですから、昨年来検討してきた結果であれば、それを改正案に盛り込めばよかったわけですよ。これ、異例のタイミングで無理な解釈変更を強行した。これは、この時期に行わなければ黒川氏の定年退官に間に合わなくなるからにほかなりません。
 検察官にも勤務延長が適用されればどうなるかと。国公法八十一条の三第一項は定年後の勤務延長を定め、同条二項は再延長も可能と定めています。検察官には二項も適用されますか。
○国務大臣(森まさこ君) はい、適用されます。
○山添拓君 委員の皆さんは資料の三ページの一番上を御覧ください。
 第二項は、任命権者は、十分な理由があるときは、人事院の承認を得て、一年を超えない範囲内で期限を延長することができるとしています。
 検事総長や検事長の任免権は内閣にあり、天皇が認証します。内閣が人事院の認証を得て再延長を決めるということですか。
○国務大臣(森まさこ君) 一般的にはそうでございます。
○山添拓君 人事院に伺います。
 人事院は、準司法官である検察官、内閣が任免する認証官の人事まで左右できると、こういうことになるわけですか。
○政府参考人(松尾恵美子君) お答え申し上げます。
 勤務延長の再延長の承認につきましては、国公法の八十一条の三第一項の規定によりまして、人事院の承認が必要になるというふうに書いているということでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) ちょっと、聞いてください。
○山添拓君 検察官、認証官についてもそうだということですね。
○政府参考人(松尾恵美子君) 国公法の八十一条の三第一項の規定が適用されるのであれば、人事院の承認が必要になるということでございます。(発言する者あり)第二項、失礼いたしました。第二項でございます。
○山添拓君 法務大臣に伺いますけれども、そもそも人事院は検察官の人事には関与しないんですよ。国家公務員の給料は、人事院勧告に基づき一般職の給与法で定められますが、検察官は検察官俸給法ですね。
 勤務延長の再延長については、そこだけは人事院の承認を受けるということですか。
○国務大臣(森まさこ君) はい、そうです。
○山添拓君 驚きの答弁だと思います。
 再延長は特例です。人事院の審査が必要とされます。伺いますが、どのような審査を人事院は行うんですか。
○政府参考人(松尾恵美子君) 再延長をするに足る十分な理由があるかについて、人事院として審査をして承認をするということになります。
○山添拓君 資料の八ページを御覧ください。
 勤務延長の期限の延長承認申請書とあります。人事院事務総局はどのような項目を記載すべきとしておりますか。
○政府参考人(松尾恵美子君) 読み上げさせていただきますが、期限を延長する予定者の氏名、所属部局、官職、職務の級及び号俸、定年年齢及び定年退職日、勤務延長の事由及び期限、現に従事している職務の内容、申請の理由及び延長後の期限、その他参考となる事項ということでございます。
○山添拓君 確認しますけど、人事院は検察官の再延長についても同じように求めるということですか。
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 国家公務員法の八十五条に基づいて、懲戒に付せられるべき事件が刑事裁判所に係属するという間においても、任命権者は人事院の承認を得て適宜に懲戒手続を進めることができるということとされていることもあり、認証官であっても、一般職の国家公務員である検事総長、次長検事及び検事長もその対象となっております。
○山添拓君 法務大臣に伺います。
 これを人事記録の写しとともに人事院に提出することとされています。準司法官である検察官について、こんな扱いをするんですか。
○国務大臣(森まさこ君) 今人事院総裁からも御答弁があったと思うんですが、国家公務員法上、例えば懲戒処分については、任命権者から懲戒処分を受けた職員について、人事院に不服申立てを行ってその審査を受けることができるものとされておりますが、これは内閣が任命する検事長についてもその点は変わらないところでございます。
 すなわち、国家公務員法上、内閣の判断について人事院が更に判断を行う構造が予定されており、御指摘は当たらないものと考えます。
○山添拓君 済みません。これで本当に準司法官としての独立が保てるんですか。
○国務大臣(森まさこ君) 準司法官というのは、司法権である裁判に検察だけが起訴することを行うという立場から、司法権と密接不可分であることから準司法官と言われているわけでございますが、その中で検察の独立性を守るために個別的指揮権の抑制的な行使等が定められており、一方で、こちらの今お話をいたしました国家公務員法上、内閣の判断について人事院が更に判断を行う構造が予定されていることは、準司法官とは、その身分を害するものではないと考えます。
○山添拓君 黒川氏の、黒川氏の勤務延長の理由、今、国会ではほとんど答弁なさいませんけれども、その詳細についても人事院に報告を上げるということになるわけですね。
○国務大臣(森まさこ君) はい、必要な範囲で御説明を行います。
○山添拓君 これは到底理解できません。検察官が人事院の下に服するということをおっしゃっています。
 こういうおかしな事態が起きるのは、無理に解釈をねじ曲げたからにほかなりません。元々、検察官に一般の国家公務員と異なる定年が定められたその趣旨は、法務大臣、何ですか。
○国務大臣(森まさこ君) 検察官については、昭和二十二年、今から約七十四年前でございますが、検察庁法制定により定年が定められたものでございます。定年の年齢、それから退官の誕生日等を基準にするということが定められました。これに対し、一般の国家公務員法は、それから約二十四年後の昭和五十六年に初めて定年制度が導入されたものでございます。
 検察官について、最初に、昭和二十二年に定年年齢、そして定年の時期が定められたことの理由については、後進に道を譲り、組織の若返りを図るためと理解されているものと承知しております。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 森法務大臣。
○国務大臣(森まさこ君) 検察官に昭和二十二年に定年の年齢、そして退官の時期が定められた趣旨についてのお尋ねでございました。今、私が述べた趣旨については、例えば伊藤元検事総長の著作である「新版検察庁法逐条解説」に述べられているものでございまして、その趣旨について国会議事録等にはつまびらかにはされておりません。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 山添さん、ちょっと聞いて、時間あるから、時間は。
○山添拓君 国家公務員法にも定年が後ほど定められましたけれども、その上で、検察官について異なる定年が定められているその趣旨は何ですか。
○国務大臣(森まさこ君) その後、昭和五十六年の国家公務員法の改正により、一般の国家公務員についても定年が定められました。その以後の趣旨については、国会議事録等にはその趣旨がつまびらかにされておるものはございません。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 森法務大臣。
○国務大臣(森まさこ君) 先ほど引用いたしました伊藤元検事総長の「新版検察庁法逐条解説」によりますと、二十二年の定年の趣旨は、検察自体の老化を、検察全体の老化を防ぎ、後進に就任の機会を与えるためと考えられてきたが、その後、昭和五十六年の国家公務員法の改正により他の一般の国家公務員についても定年が定められた以後の趣旨については、検察官にはその特別の定年、つまり年齢が六十歳よりも高い年齢が定められているのは、その職務と責任に特殊性があるものによるものと解さなくてはならないということになろうなどと記載されております。
○山添拓君 検察官の職務と責任の特殊性とは何ですか。
○国務大臣(森まさこ君) 昭和二十四年の参議院法務委員会における逐条説明では、同条について、検察官は、刑事訴訟法により、唯一の公訴機関、公訴提起機関と規定されており、その職務執行の公正が直接刑事裁判の結果に重大な影響を及ぼす、このような職責の特殊性に鑑み、従来検察官については、一般行政官と異なり、裁判官に準ずる身分の保障及び待遇を与えられた、与えられていたものである、この特殊性は、国家公務員法施行後も変わらないことから、検察庁法中、検察官の任免に関する規定を国家公務員法の特例としたなどと説明をされております。
○山添拓君 要するに、そこに特殊性があるわけですね。その特殊性を今法務大臣は否定をし、人事院の下に勤務延長の、とりわけ再延長の可否を委ねると、こういう御答弁されたんですけれども、それで本当によろしいんですか。
○国務大臣(森まさこ君) その前に、今の答弁での逐条説明の条文は三十二条の二の逐条説明でありますので、付け加えさせていただきたいと思います。
 そして、御質問でございますけれども、検察官の職務と責任の特殊性については、裁判官に準ずる身分の保障及び待遇を与えられていた、それはその後も変わらないということが保障されております。
 そして、先ほどの手続については、御説明をしましたとおり、内閣の判断の後に人事院に不服申立て等をするという、そういう構造になっておりますので、問題はないと考えております。
○山添拓君 これは驚くべき答弁だと思います。
 法務省がこの件に関して作成したという文書は、一月十六日付けのメモ、そして法制局や人事院への照会文書、二点だけです。しかも、そこには解釈変更であることもその必要性も一言も記されていません。これでは意思決定過程など分からないんですね。
 手続的にも実質的にも違法でずさんな黒川氏の勤務延長は撤回すべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。