山添 拓 参議院議員・日本共産党

国会報告

2020年・第201通常国会

決算委員会で「コロナ禍でバイト収入が激減した学生へも休業補償すべき」と質問しました

要約
  • 決算委員会で「コロナ禍でバイト収入が激減した学生へも休業補償すべき」と質問しました。厚労省は「ご指摘も踏まえて制度を検討」と答弁。 困窮学生への給付について、政府案では40万人しか対象になりません。予算規模を二桁繰り上げ、就学支援給付に一兆円を。力を合わせ実現させましょう。

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 初めに、文科省に伺います。
 PCR検査の少なさが指摘される中で、厚労省が十五日、一日二万二千件の検査能力に達したと発表しました。現にどのぐらい検査が行われることになるのかというのが重要であろうと思います。
 一方で、文科省はこの間、全国の大学にどのぐらいの検査能力があるかという調査を行っています。PCR検査というのは植物や微生物などの研究でも一般的に使われるもので、もちろん病原体を扱う場合に特別の対応が必要となる場合もあるかと思いますが、京大のiPS細胞研究所の山中伸弥教授も指摘をしておりました。
 どのぐらいの検査能力が確認されているでしょうか。
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。
 PCR検査体制につきましては、大学病院につきましては一日最大千二百八十九件の検査を実施できる体制を構築し、検査に協力をしてきております。また、所轄の研究開発法人等につきましては、PCR検査機器の保有状況等を二月の時点で調査し、百五十機器程度保有しているということを厚労省に情報提供しております。さらに、理化学研究所では、自治体への協力に向けたPCR機器の活用の準備を進めております。
 そして、加えて、御指摘の大学等の個々の研究室でもPCR機器を保有しているため、新型コロナウイルス検査に活用できる機器数や感染防止に必要な施設等の数の把握に向けて、今月十一日に全大学等に対して調査を行い、現在取りまとめ中でございます。その際、大学の個々の研究室や文科省関係の研究所などが保有しているPCR機器を活用して新型コロナウイルスの検査を行う場合には、感染防止対策等の対応、検査を行う人員や試薬等の確保、これも必要となるとともに、本来の用途である教育研究活動への影響も考慮することが必要となっております。
 今後、こういう、そうしたことを考慮した上で、各大学等の意向を確認しつつ、活用可能なものをリストアップした上で必要な対応ができるよう、厚生労働省と情報交換を行い、検査体制の充実に文科省としても最大限協力してまいりたいと考えております。
○山添拓君 五月十一日に調査をし始めたということ、まあ山中教授から指摘をされてということでもあるんですが、私の事務所からは四月二十三日に問合せをしておりまして、これ、ある意味、検査の体制というのは長く必要になってくるものでもあるかと思いますので、作業に従事できる人の確保も含めて是非検討いただきたいと思います。
 次に、学生への支援策について伺います。
 全ての学生がコロナの影響を受けております。一律学費半額をというのが全国で広がる学生の声であり、野党が十一日に提出した法案の第一の柱でもあります。
 ところが、萩生田大臣は十日のテレビ番組で、皆さん、目を覚ましていただいてと、国がお金をくれるんだったら授業料減免しますよというのは順番が違うと、こういうふうに述べて、大学に責任転嫁をするような発言だと、運動に取り組んでいる学生からも抗議の声が上がっております。大臣、今もこの認識でしょうか。
○国務大臣(萩生田光一君) 御党の機関紙などにも掲載されましたけど、私が申し上げたのは、大学が今こういう状況で、もちろん国の要請を受けて休業しているわけですから、当然国が責任があることは一定認めなくてはなりません。その上で、学生のことを一番よく分かっているのは大学の皆さんなんだから、まずは学校独自の対応というのをしっかりやってもらいたい。
 この期間に及んでも、相談窓口に電話しても電話が出ないとか、もう全くその相談ができない環境にある大学があったのも事実なんですね。それで、既に我々文科省としても何度もその大学関係者に連絡を取って、とにかく、この四月末の授業料や入学金の残りを納付しないことによって除籍になるようなことはやめてもらいたいと、コロナで学生たちが学びの機会を失うことがないようにしっかり寄り添ってもらいたいという連絡を取っているんですけれど、まあ残念なんですけど、やや、そういう連絡が一方通行で返事が来ない大学があって、そういう意味で、私個人的にも少しどうなのかなという思いがあったんです。
 一方で、OBの皆さんに現役の皆さんを助けようといって寄附を募っている学校がある一方で、学校の創立記念事業の寄附金の納付書を送ってきている学校があってですね。そういうことも含めて大学側に是非目を覚ましていただいて、学生のサポートしてくださいと。そして、もちろん我々も今もやっていますけれども、これからも充実したいと思いますけれども、学校の応援をしていかなきゃならない立場にあるのは当然です。
 ですから、学校と共に責任を分かち合いながら、しっかり学生が修学、勉学の機会を失うことがないように守っていこうと思っておりまして、そういう意味で、国が補助金を出すのだったら授業料の減免や様々な学生支援策をやると思っている学校があるんだったら、それは順序が違いますよと、目を覚ましてくださいということを学校側に申し上げたので、学生に対して申し上げたわけでもございませんし、今の段階では、だんだん学校側も同じ思いで取組をしてくれているんじゃないかなというふうに思っているところです。
○山添拓君 それは、大学に対して、とりわけOECDの中でも最低水準だとされている高等教育予算の貧弱さですね、その国の責任をこれまで果たしてきていないという背景を全く踏まえないものだと思うんですよ。
 ただ、こうしたいろんな声に押される形で政府は、授業料を減免した大学に助成をする方針を固めたと報道もされております。国として学費減免の支援に踏み出すと、こういうことですね、大臣。
○国務大臣(萩生田光一君) 今、制度の中身については詰めを急いでおりますけれども、いずれにしても、このコロナ禍で、例えばアルバイトがなくなってしまって、学費そのものは実家に頼って、それは納めたんだけれども、しかし日々の生活がまかりならないという学生さんもいらっしゃいますので、そういう困窮学生の皆さんを具体的に支援ができるように、しかも時間を掛けずにスムーズに支援ができるように、その制度設計に向けて今最後の詰めを行っているところでございます。
 加えて、先ほど申し上げたように、学校独自の様々な支援を既に始めていただいている学校が多数ございます。そこはやっぱり後から追いかけてでも、しっかりサポートしてさしあげなきゃいけないと思っています。学校それぞれの仕組みが違いますから一律の支援というわけにいきませんけれども、分かりやすく言えば、頑張っていただいている学校をしっかりサポートする、そういう補正予算を要求してまいりたいと思っています。
○山添拓君 事実上、国としても支援をするという方向に転ずるということだと思うんです。ただ、対象者に基準を設けて、一定の基準を設けようと、こういう報道もされています。大学に独自の取組をやるべきだと、こういうふうに求めながら、国が対象を絞り込んでその範囲なら支援すると、こういうやり方はやっぱりおかしいと思うんですね。
 今百億という予算が規模としては報じられていますが、これはやっぱり二桁違うと、大幅に増額するべきだということは指摘しておきたいと思います。野党が求めております一律半額免除、これは一兆円必要です。これを機に、抜本的に高等教育への支援を強めるべきだということも指摘をさせていただきたい。
 今大臣が少し述べられたのは、緊急の給付金のことが含まれているかと思います。資料をお配りしておりますが、これは野党も、アルバイト収入が減った学生への支援、提案をしてきたものでもあります。
 ただ、今政府から、文科省から示されている案としては対象が四十万人とされています。これ聞きましたら、学生生活調査でアルバイトに依存している学生が約二割、七十万人いるんだと。しかし、その七十万人全部ではなくて、なぜか自宅外生を中心に四十万だというふうに言うわけですね。この基になっている学生生活調査というのは自宅生か自宅外生かというのを特に区別しているわけではありませんし、今行われている給付型奨学金も、額は異なりますけれども、自宅生を排除するわけではないと思うんです。
 これ、自宅生でもアルバイトがなくなることで大変家計に影響が出ると、こういう学生多いと思うんです。そこも対象に見据えていくことが必要じゃないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。
 今大臣も答弁いたしましたように、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響で、世帯収入の減少あるいはアルバイト収入の大幅な減少によりまして学生生活にも経済的な影響が顕著となってきております。そして、アルバイト収入が減少し困窮している学生等への支援につきましては、これまでの国会審議、与野党からいただいた提言等を踏まえ、学びの継続のための緊急給付金の創設を検討しておりまして、現在、最終的な詰めの作業でございます。範囲、額等についての最終的な詰めの作業でございますが、いずれにせよ、困窮学生ということを念頭に置きながら検討をしているところでございます。
○山添拓君 最終的な詰めの段階で示されたのがこれなんですよ。ところが、例えば要件の一ですね、家庭から自立してアルバイト収入で学費を賄っていることと。その内容は、原則として自宅外、多額の仕送りを受けていない、生活費、学費に占めるアルバイト収入の割合が高い、あるいは家庭の収入減少により家庭からの追加給付が期待されない、これ全て満たさないといけないと、こういう要件として検討されているのだと伺いました。こういう細かい要件を付けるべきではないと思うんですよ。
 さっき大臣は、答弁の中では、やっぱり一日も早く給付をと、スピード重視だと、こういうこともおっしゃりました。今、一律学費半額を目指すアクションに多くの声が寄せられているといいます。変に制限を付けて限られた人に給付すると、こういうものになってしまうと手続も増えて結局困窮している学生に一番届きにくくなるのではないかと、こういう声が寄せられています。
 やっぱり、簡易なシステムで多くの学生に、困窮している多くの学生に届くようなそういう仕組みにするべきだと考えますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(萩生田光一君) 最終的、ここに書いてありますように、最終的には大学側が学生の自主的な自己申告状況に基づき総合的に判断を行うこととしておるとなっております。一番学生の状況を知っているのは学校の皆さんだと思います。いろいろありますけど、これ全ての要件を満たさなきゃ申告しちゃいけないという、こういうルールじゃございませんので、それぞれ自分に当てはまるものの中で学校に相談をしていただきたいと思います。
 そして、速やかに支給する上で学校側で簡易な書類にしていただいて、これ、何とかの証明書を取り寄せてください、実家の世帯の税金の証明書取り寄せてくださいなんて言っているとこれまた何週間も何か月も掛かっちゃいますので、あくまでここにある申告書で大学側と相談していただいて、それを支援機構にいただくような仕組みを現在検討しています。
○山添拓君 やっぱり、各大学にということであれば、もっとシンプルな要件にして、これ大体仕送りを受けていないことなんて証明のしようがないという問題もありますので、よりシンプルな仕組みにするべきだということを訴えたいと思います。
 アルバイトをしている学生の実態はどうなっているのかと。先週、学生が一人から入れる労働組合の学生ユニオンが学生アルバイトの労働相談で寄せられた声を集計し、発表をしました。資料の二ページ、三ページに付しておりますが、例えばこの中には、実家で暮らしているけれども、学費、食費、携帯代、バイトで出していると、飲食店のバイト、多いときは月十三万円収入を得ていたけれども、休業手当が全く出されないと言われて収入がゼロになったと。この二日間に寄せられた九十六件の相談のうち、学生の相談は七十五件、そのうち四十八件が飲食店で、シフトが全てカットされても補償なしという人が六割、休業手当が支給されていたのは八%にすぎないという結果です。
 学生のアルバイトのようにシフト勤務で働いている場合には、これ、シフトが入っていなければ休業にもならず、そのため休業手当が支給されないわけです。厚労省は学生バイトも雇用調整助成金の対象としてきましたけれども、現実にはほとんど機能していないというのがここからも明らかだと思います。
 学生アルバイトのように、構造的に休業手当の支給が望みにくいという例が現にあります。労働者が直接請求をし、前年同月比あるいは前月比など、簡易な仕組みで学生バイトについても給付を受けられるような、こういう仕組みが必要ではないでしょうか。
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答え申し上げます。
 先生から今、学生自身が給付を求める個人給付のようなものを考えるべきではないかという御質問をいただきました。
 まず、厳しい状況の中にあって、事業主の皆様に雇用を維持していただくために雇用調整助成金の拡充や支給の簡素化、迅速化を実施しているところでございまして、企業において雇用の維持が図られるよう徹底的に支えていきたいということがまずございます。
 その上で、労働者の方が直接申請することができる新たな制度については、先般、総理から表明された方針がございまして、それを踏まえて、労働者、働く方々の立場に立って早急に具体化してまいりたいというふうに考えてございます。
○山添拓君 その際、学生のアルバイトのようにシフトが入るか入らないかによって全然違うと、こういうケースも対象になるような仕組みにしていただけますか。
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答え申し上げます。
 御指摘の点も踏まえながら検討してまいりたいというふうに考えてございます。
○山添拓君 六割の休業手当というのは、これ受け取ることができても少な過ぎると。少なくとも収入の八割を補償するように急いで制度設計をし、なるべく広くカバーできる制度にするべきだという点も指摘したいと思います。
 残りの時間で、羽田空港の新ルートについて私からも伺います。
 航空需要が激減をし、羽田を発着する航空機、国際線で九五%減、国内線八〇%減などとなっています。こうした中で、増便のための都心上空ルートが運用されています。資料にその実績を示しておりますが、ゴールデンウイーク後の一週間、平均の発着回数は一時間当たり十七便です。計画は一時間当たり九十便ですので二割弱にとどまっています。
 大臣は、三月二十五日の予算委員会で私の質問に対して、減便で余裕が生じている期間を助走期間と捉えて、騒音測定結果データの蓄積、分析などを行うと、こういう答えをされています。
 いつまで行う予定ですか。大臣に聞いているんです。
○政府参考人(和田浩一君) お答えをいたします。
 助走期間についてのお尋ねでございますけれども、新型コロナウイルスの影響により減少している需要が回復するまでの期間を助走期間として、必要なデータの蓄積等を行ってまいりたいと考えております。
○山添拓君 それは極めて不誠実だと思うんですよ。それ、ずっとじゃないですか。私たちは新ルートそのものに反対ですが、増便のためならやむを得ない、こう考えてきた人たちにとっても、それでは何のために我慢するのか分からないということになります。
 大体、データ集積のためと言いながら、この間のデータというのは公開されてもいないですよ。直ちに公開していただけますか。
○政府参考人(和田浩一君) お答えを申し上げます。
 三月二十九日以降の運用データにつきましては現在集積をしておりますので、まだ取りまとめ中でございます。どのような形で公表するかは、関係自治体等とも相談しながら対応してまいりたいと思います。
○山添拓君 今、新型コロナで外出自粛が要請されていますので、多くの方が自宅にいるわけですね。その中を、減便している中で飛行機が飛んでいくと。これ耐え難いという声が起こっています。
 先ほど、大臣、需要喚起がこれから必要なのだと、こうおっしゃいましたけれども、今緊急事態宣言が一部解除された中でも、やっぱり東京との移動というのは控えるように政府としても呼びかけていますよね。政府が求めている新しい生活様式では、帰省や出張は控えるべきだと、こういうことも言っています。
 IATA、国際航空運送協会、先ほども話ありましたが、国際線の二〇一九年レベルへの回復は二〇二四年だと予想しています。これ、大臣、何を根拠にしているか分からない、さっき答弁されていましたが、これ旅行者に調査を行っているんですね。五八%は最初の旅行は国内にしようと考えている、八六%は旅先での隔離を心配している、国際線に乗るというそういう需要はなかなか回復しないだろうと。
 今、航空会社の経営すら危ぶまれています。コロナでいろいろ影響を受けているわけです。この新ルートだけはコロナと関係なしに進めていくのかと。新ルートが必要なほどの需要回復というのは残念ながら当分望めない、その間少なくとも中止する、これぐらいは決断されてもいいんじゃないでしょうか。
○国務大臣(赤羽一嘉君) 大事な視点が欠けていましてね、今の主張には。
 この新ルートの導入に際して、実はこれまで、この首都圏の特に羽田空港の離着陸時の騒音は千葉県に負担してもらっているんですよ。このことは、当然、千葉県もずっと議論に入っていて、新飛行ルートの運用により首都圏全体での騒音共有が図られるということになって、実は千葉県及びその県下の二十五市町との確認書が交わされていて、その確認書では、十五時から十九時までの三時間程度において、従来より使用されている飛行ルートを運用しない旨というのが確認を取れているんですね。
 ですから、新飛行ルートをやめろということは千葉県の皆さんに負担を掛けるということなので、そう簡単にいくような話ではないということは申し添えておきたいと思います。
○山添拓君 千葉は三百メートル上空なんて飛ぶところないですよ。
 大体、その確認書は昨年の十二月二十五日付けですね。コロナの前ですよ。(発言する者あり)だったら、今から、関係ないなんておっしゃるけれども、関係ないんですか。コロナの影響を受けて、何にも関係なしで進めていくとおっしゃるんですか。やっぱりそれはおかしいと思います。
 千葉県と国との従来の確認というのは、なるべく富津沖海上ルートを取るべきだというもので、都心上空ルートを行う理由にはならない。改めて中止を求めて、質問を終わりたいと思います。