2026年・第221特別国会
- 2026年3月18日
- 予算委員会
イラン情勢 国際法遵守と攻撃中止 米に求めよ/消費税 タックス・ザ・リッチで減税実現を/首相カタログギフト配布 抜け道使い個人寄付 大本に企業献金
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
アメリカメディアは、米海軍佐世保基地の強襲揚陸艦、岩国、沖縄の海兵遠征隊が中東に向かい、イラン攻撃に参加すると報じました。外務大臣、事実でしょうか。
○外務大臣(茂木敏充君) 米国との間では平素から緊密に意思疎通を行ってきておりますが、外交上のやり取りにつきましては、その詳細を明らかにすることはこれまでもいたしておりません。米軍の運用に関する事項についても同様であります。
○山添拓君 計五千人規模、地上戦など長期戦のためとも疑われます。
日米安保条約六条は、日本の安全、また極東の平和と安全に寄与する米軍に施設・区域を提供するとしています。そうしますと、仮にイラン攻撃に参加するためだとすれば、条約違反ということになりますね。
○国務大臣(茂木敏充君) そのような事実は承知をいたしておりませんが、一般論として申し上げますと、日米間では、日米安全保障条約第五条の規定によって行われるものを除きますと、岸・ハーター交換公文に基づきまして、戦闘作戦行動のための基地としての日本国内の施設及び区域の使用は事前協議の対象となるものでありまして、そのような事前協議は行われておりません。(発言する者あり)行われておりません。
○山添拓君 今回、イラン攻撃に先立って、一つもそのような事前協議の要請はなかったということでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) それで結構です。
○山添拓君 既に横須賀からも厚木からも向かっています。そもそも、過去、こうした事前協議というのは一度もないんですね。これが日米同盟の実態ですよ。
今回、スペインは、国内の基地の米軍の使用を拒否しました。私は、日本政府の姿勢が問われると思います。
総理は、イランを非難する一方で、米国とイスラエルは非難していません。そして、トランプ大統領に攻撃の中止も求めていません。総理、これはなぜなんでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) トランプ大統領とはこれからお会いをいたします。
以上です。
○山添拓君 首脳会談で攻撃の中止を求めるということですか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 予断を持ってお答えすることは差し控えます。
ただ、イランが周辺諸国を攻撃しているということについては、これは、G7各国共にこれは懸念を表明しております。
○山添拓君 そうなんです、イランに対しては非難をされている。ところが、アメリカに対しては非難をしていません。それがなぜかと伺っているんです。
○内閣総理大臣(高市早苗君) これまでアメリカ政府側から今回の攻撃について発信された内容が幾つかございますけれども、これによって直ちに国際法上の評価ができないからでございます。
○山添拓君 いや、イランに対しては非難されていますね。イランの事情、十分承知されているか分かりませんけれども、イランに対しては非難するのに、アメリカは非難せず、攻撃の中止を求めていない。
外務大臣、昨日の外相会談で、アメリカに対して事態の早期鎮静化求めましたか。
○国務大臣(茂木敏充君) 今回のイランをめぐる事態につきましては、例えば、じゃ、イランがアメリカとイスラエルと攻撃をしていることについてではなくて、我が国として、イランが、実際に戦闘には参加していない湾岸諸国、周辺国に対して攻撃を行っている、またさらに、ホルムズ海峡と、この実質的な閉鎖を行うことによって、様々なエネルギー供給等、我が国にとっても国際社会にとっても深刻な懸念を生み出している、こういったことに対して、そういった行為をやめるようにという形で強く申入れを行っているところでありまして、じゃ、イランとイスラエルの双方の攻撃に対しまして、イスラエル側にも事態の鎮静化、イランの側にも事態の鎮静化と、こういったことを求めております。
○山添拓君 アメリカに対して求めましたか。
○国務大臣(茂木敏充君) 全てのやり取りにつきまして詳細に申し上げるあれはないんで、全体について何点か申し上げていることであります。
申し上げておりますように、事態の鎮静化であったりとか、ホルムズ海峡の安全な航行と、これにつきましては世界各国が求めていることであると、こんなふうに考えております。
○山添拓君 もう一度聞きます。
アメリカに対しては事態の鎮静化を求めたのですか、昨日。
○国務大臣(茂木敏充君) 昨晩のやり取りにつきましては、若干幾つかの特化した事項についてやり取りをさせていただいたと。それ以上につきましては、外交上のやり取りでありますので、詳細は控えさせていただきたいと思っております。
○山添拓君 特化した事項、これが一番求めなくちゃいけないことじゃないですか。そして、アメリカに対しては求めておられない。ほかの国に求めた際には報道発表で出されているんですね、事態の鎮静化を求めると。しかし、日米間のものにはその言葉は入っておりません。
総理、首脳会談で、アメリカに対して攻撃をやめよと求めるべきだと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 既に、トランプ大統領も出席されたG7首脳会合におきまして、早期の事態鎮静化について日本側から発言をいたしております。
○山添拓君 G7で、アメリカに対して鎮静化せよと求めましたか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) それは、他国も含めて、一国を名指ししてそういうことを求めたわけじゃないですよ。だけれども、早期にこの事態を鎮静化させなきゃいけないということを申し上げております。そして、他国も同様でございます。
○山添拓君 いや、ほかならぬ日本政府自身が、イランに対しては鎮静化をと求めているんです、名指しで。イスラエルに対してもそうです。アメリカに対してだけ、その言葉をお使いになっておりません。首脳会談に仮に行かれるなら、アメリカに対してはっきり物言われるべきだと指摘したいと思います。
午前中の質疑で、ホルムズ海峡への艦船派遣はないという答弁がありました。一方、トランプ大統領は、七か国に協力を要請したと述べています。既に協議しているんじゃありませんか。(発言する者あり)
○防衛大臣(小泉進次郎君) 委員長から指名を受けていますから。委員長の御指名のとおり、お答えさせていただきます。
御指摘のトランプ大統領による発信については承知をしています。ただ、アメリカ側から我が国に対して具体的な派遣要請があるわけではありません。相手国との関係もあることから、やり取りの逐一についてはお答えすることは差し控えますが、そこは是非御理解をいただければと思います。
○山添拓君 戦闘が続く地域へ派遣すれば、戦火を広げます。本当に航行の安全を確保しようと思うなら、違法な攻撃をやめさせるべきだと、このことは重ねて指摘したいと思います。
総理は、今日も、詳細な情報がないから法的評価は差し控えるとされています。先制攻撃から三週間以上たちます。まだ情報がないんでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 今回の事態について、日本はその詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、確定的な法的評価を行うことは困難です。
何よりも重要なのは事態の早期鎮静化を図ることで、そのために必要な外交努力、あらゆる努力を行っております。
○山添拓君 あらゆる努力と言う割には、アメリカには物申されてないと思いますね。
トランプ氏は、イランの体制転換が目的といってハメネイ師を殺害しました。私は核開発も反体制デモの武力鎮圧も、弾圧も許されるべきじゃないと考えますが、どんな理由があっても、ほかの国が軍事介入して体制転換を図るなどというのは、これは国連憲章上許されないことではないでしょうか。総理、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 今回のアメリカの攻撃、アメリカの公式な国連での発言、三月の二日であったと思います。それから、十日の国連の事務総長宛ての書簡におきましても、これは国連憲章の五十一条に基づいたものでありまして、国際法に決して反すると、沿ったものであると、このような公式な説明を行っていると思います。
それから、アメリカにだけ言わないという話でありますけれど、G7の外相会談等々におきましても、様々な形で事態の鎮静化ということは話をしております。どういった形でこの状況を収めていくかと。まあ具体的なことは申し上げられませんけれど、イランにだけ言った、イスラエルにだけ言った、アメリカに言っていないという、これは当たっておりません。
○山添拓君 外務大臣、じゃ、もう一回電話されて、鎮静化せよとアメリカに伝えますか。
○国務大臣(茂木敏充君) お互いに忙しいですから、ルビオ国務長官もですね、そんな毎日というわけにはいきませんけれど、様々な問題について意見交換をしているのは間違いありません。その詳細については、先ほどから申し上げていますように、外交上のやり取りでありますのでお話しできないということで言っておりまして、何というか、張り出し等々で書いてありますこと、これにつきましては、お互いにとって差し障りのないといいますか、表に出して構わない内容について出すということでお互いに了解しているところであります。
○山添拓君 アメリカに求めるのは差し障りがあるという御答弁でした。
総理、ニューヨーク・タイムズは、十一日、米軍が二月二十八日に行った小学校への攻撃が誤爆だったとする米軍の暫定調査を報じています。十年以上前の古い情報を基に攻撃したからということでした。トマホークによる攻撃で子供と教師百七十人以上が亡くなっています。この民間施設への攻撃は国際人道法に反するものですね。
○国務大臣(茂木敏充君) 事実関係を細かく承知しておりません。恐らく、報道でいいますと、昔の地図を使って、昔の軍事施設の一部に学校があってということで、そこが誤って攻撃対象になってしまったという報道であると思います。その報道については承知をいたしておりますが、事実関係については承知をいたしておりません。
○山添拓君 私、法的評価はできないんじゃなくて、する意思がないということだと思いますよ。
総理に伺いますが、国連憲章、何のために作られたものだと認識されていますか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 国連は多国間主義の中核でございます。国連憲章は国連の目的及び原則等を定めるものであり、既存の国際法の一部を成すものとして極めて重要な価値、意義を持っていると認識をしております。
○山添拓君 国連憲章の前文は、我らの一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救うとしています。
二度の世界大戦を経て、戦争をなくすために作られたのが国連憲章です。その破壊は時代の逆行にほかなりません。だからこそ、スペイン、イタリアなどNATOの加盟国も批判しています。総理がこれを一切批判しないということは、私は、平和の国際秩序を著しくおとしめるものだと言わなければなりません。
総理、トランプ大統領は、私には国際法は必要ないと、こんなことまで言っています。容認できますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど総理の方からも答弁させていただきましたように、国連、これは多国間主義の中核でありまして、我が国は一九五六年の国連加盟時以降一貫して、国連が重視をしております、一つは国際の平和と安全、そして二つ目に開発、三つ目に人権等、様々な分野において多国間協力を進めるということで、我が国も一貫してそれに協力をしてきております。
国連憲章と、これは国連のこういった目的であったりとか原則を定めたものでありまして、既存の国際法の一部を成すものとして重要な価値、意義を引き続き持っていると考えておりますし、アメリカもP5の一員としてその責任を果たすと、こういう意思は全く変わっていないと、このように承知をいたしております。
○山添拓君 総理、ところが、トランプ大統領は、私には国際法は必要ないと述べています。容認できますか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 必要ないとおっしゃったことの詳細を私は承知いたしておりません。
例えば、アメリカ合衆国憲法では、国際法も合衆国憲法と同じように最高法規である旨定められていると承知をいたしております。
○山添拓君 昨年、世界で最も偉大な同盟関係だとまでおっしゃったんですから、こういう発言があったらただされるべきだと思うんですよ。法の支配を掲げていながら、私はそれは卑屈で無責任な姿勢だと言わなければならないと思います。
ホルムズ海峡が事実上封鎖されていることを踏まえた原油価格の高騰などへの緊急な対応は当然必要です。しかし、何よりの対策は戦争を止めることです。首脳会談で米国の攻撃を支持したり、米軍への協力や加担を約束することは断じて許されない、このことは強く指摘したいと思います。
消費税減税について伺います。
総理は、衆議院解散を表明した一月十九日の会見で、食料品消費税ゼロは悲願だとおっしゃいました。いつからの悲願なんでしょう。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 去年ですね、去年の六月に初めて自民党の中で税制調査会の平場で私が申し上げました。非常に食料品価格が上がっている、お米も大変だというようなときに、やっぱり食べるものというものは、これはやっぱり国家の品格として多くの国民の方が困らないようにしたいということを初めて申し上げました。
○山添拓君 割と新しい悲願だということでした。
その消費税減税を議論するはずの国民会議は、社会保障国民会議と名前が変わって、給付付き税額控除の実現に取り組む政党が参加対象とされました。総理、なぜ消費税減税と給付付き税額控除がセットなんでしょうか。
○内閣府特命担当大臣(城内実君) お答えします。
昨年後半から今年年初にかけまして、自民党、立憲民主党と日本維新の会及び公明党のこの公党間で、給付付き税額控除の実現に取り組む与野党の政策責任者を中心に、当該制度の導入を含めた社会保障と税の一体改革につきまして、政府、与野党で共同開催する会議体をつくることで協議を行っていたというふうに承知しております。
このような経緯も踏まえまして、社会保障国民会議につきましては、改革の本丸である給付付き税額控除と、その実施までの二年間に限ったつなぎである食料品の消費税率ゼロの二つの課題について、同時並行で議論を進めることとしております。
国民会議は、給付と負担の本質に関わるこの二つの課題につきまして、まずは国会に提出するための原案を議論し、一定の方向にまとめる場ということでありますので、その点を是非御理解いただきたいと思います。
したがいまして、先ほど申し上げたこれまでの政党間協議の積み上げの協議を踏まえて、一定の共通理解を有する政党との間で議論を行うため、消費税が社会保障の貴重な財源であるとの認識を有し、かつ給付付き税額控除の実現に御賛同いただいている政党にお声掛けし、政府及び参加する与野党との共同開催としたところでございます。
したがいまして、各党の皆様の御協力得られましたら、夏前には国民会議で中間取りまとめを行い、必要な法案を国会に提出することを考えており、その段階で国会での十分な御審議を、日本共産党さん始め、全公党、会派を含めて、しっかりと十分な御審議をお願いすることになるというふうに考えております。
○委員長(藤川政人君) 設置目的説明でよろしいですね。
○山添拓君 よくないので、もう一回聞きます。
消費税減税と給付付き税額控除というのは制度としては別の問題です。なぜセットなのかということを、総理、伺っています。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 給付と負担に関わるものだからです。
○山添拓君 忖度すれば、消費税は所得の低い人ほど負担が重い逆進性があると。ですから、減税して低所得者対策をと、そしてやがては給付付き税額控除にと、こういうお話だと思うんですね。違いますか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 本丸は給付付き税額控除、それまでのつなぎとして食料品に限って消費税率をゼロにし、そしてなおかつ特例公債に頼らない、こういった方針でございます。
○山添拓君 私、逆進性対策が必要だということから消費税減税の議論があるんだと思うんです。ならば二年と言わずにずっと減税すればいいんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 消費税というのは、それがまた社会保障としてそれぞれ家計にも還元をされております。そういった意味で、消費税が必要ないとは私どもは思っておりません。消費税の必要性、これを十分に理解した上で、中所得、低所得の方々をできるだけ集中的に応援するために給付付き税額控除へと移行していく、これを目指しております。
○山添拓君 給付付き税額控除を否定するつもりはありません。しかし、この制度が消費税とセットで論じられてきた文脈には大いに問題があると考えます。
民主党政権時代の二〇一二年、消費税を五%から八%、一〇%へ引き上げる法案をめぐる民主、自民、公明、三党協議で俎上にのったのが給付付き税額控除です。
財務大臣、当時の三党合意では消費税増税に伴う低所得者対策という位置付けではなかったですか。
○財務大臣(片山さつき君) 淡々と事実を答弁せよとの質問でございましたので、二〇一二年三月の政府が提出した税制抜本改革法案では、消費税率引上げに当たっての低所得者への配慮策の一つとして給付付き税額控除の導入を検討するとされておりまして、その同年六月に民主党と当時野党だった我々自民党、そして公明党との三党合意を踏まえて法案修正が行われ、給付付き税額控除に加え複数税率の導入についても検討することとされたものでございまして、その後、さらに政権交代を経て、安倍政権の下で、平成二十五年の与党税制改正大綱において消費税率の一〇%引上げ時に軽減税率制度を導入するということを目指すとされて、二十八年度の税制改正において軽減税率が導入されたという、これが一連の流れです。
○山添拓君 つまり、当時は増税を行っていくに当たって対策が必要、その中の選択肢としての給付付き税額控除でした。
総理、今後の議論でも消費税の更なる増税とセットで検討と、こういうことになるんじゃありませんか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 消費税の更なる増税ということは考えておりません。
○山添拓君 将来増税しないと約束されますか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 将来というのがいつ頃の話か分かりませんけれども、私が例えば二十年先に対して何か責任を持てるかといったら、それは余りにも無責任な話だと思いますよ。私自身が消費税を増税するという考えは持っていないということです。
○山添拓君 悲願と言われた減税こそ実現をしていただきたいと私も思います。
この消費税減税は、高所得者の恩恵が大きいという批判があります。しかし、それは、逆進性が強い消費税をそのままにしてよい理由にはなりません。大企業が空前の利益を上げ、株価も最高水準が続いています。ですから、大企業や富裕層への公正な課税、タックス・ザ・リッチで消費税減税を実現すべきだと私は考えます。
その中で、一億円の壁、所得が一億円を超えて多ければ多いほど税の負担が軽くなるという問題があります。
財務大臣、一億円以上の高所得者は日本で何人か、その合計所得は幾らか、アベノミクス前の二〇一二年と最新の数字を御紹介ください。
○国務大臣(片山さつき君) 申告所得税標本調査、国税庁によりますと、所得金額一億円超の申告納税者は、二〇一二年では約一・二万人、そして二〇二四年では約三・二万人となっておりまして、所得金額一億円超の合計所得金額の総額は、二〇一二年では約三兆円、二〇二四年では約十一・五兆円となっております。
○山添拓君 人数で二・七倍、金額は三・八倍に増えています。(資料提示)
一方、来年度から見直しの対象となるのは六億円以上という方です。その対象者二千人と総理答弁されています。三万二千人の優遇が問題なのに、なぜ是正するのは二千人なのか、総理、御答弁ください。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 追加負担が生じ始める水準を所得一億円程度まで引き下げるべきという問題意識だと思うんですけれども、所得一億円を超えたばかりの水準でしたら、所得全体に占める株式等の譲渡所得などの分離課税対象となる所得の割合が半分程度であること、追加負担を求める対象者が著しく増加する見込みがあることなどを踏まえながら検討する必要があると考えております。
○山添拓君 追加負担になる人が増えるから慎重に検討ということですか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 先ほど前半申し上げました、所得全体に占める株式等の譲渡所得などの分離課税対象となる所得の割合が半分程度であることも理由でございます。
○山添拓君 二千人に限っている、三万二千人の優遇に対して二千人だけ課税強化の理由にはなっていないと思うんですが。所得一億円以上、言わばスーパーリッチですね、その所得の半分以上が株取引によるもの、これは総理今言われたとおりです。ここに掛ける税の優遇を私はただすべきだと考えます。
次のパネルをお願いします。
例えばニューヨーク市では、株取引のもうけに掛かる税は最大三八・六%です。日本は全部合わせても二〇・三%。ですから、大株主天国とも言えます。
総理に聞きます。ニューヨークで最大三八%、なぜ日本は二〇%ちょっとでよしとするのでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 今回、税制改正で、御不満かもしれませんけれども、金融所得への課税も含めて税負担の公平性を図るという観点から、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置を与党の方でお決めになったということで、これは今御説明させていただいたように、特別控除額が今の、今までの三・三億円から一・六億円に約半分になって、税率を今の二二・五%から三〇%に引き上げるということとしたわけですが、たまたまアメリカの方でそういう三〇という数字はありますけれども、過去の課税実績に当てはめますと、この見直しによって約六億円ぐらいまでその平均的な所得水準というのが、追加負担が生じるところがですね、これが上がる、ここが拡大する、済みません、範囲が拡大するわけで、確かに三万二千人全員ではないかもしれませんが、二千人程度に増加するということで、これでもかなり、一生懸命頑張って所得が上がったのにこういうことをするようでは、今ベンチャーを支援し投資を支援しているのにという御意見が別の方面からも出たということは実際にございます。そして、それが与党の税調でもかなりいろいろ議論にもなって、最終的に調整の結果このようになったということではないかと我々は理解をしております。
○山添拓君 つまり、持っている人の声を聞いたということなんですよね。
総理、これ御覧になっていかがですか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 与党の税調で出た意見について、今、片山大臣が紹介しましたけれども、一生懸命頑張って報われないと、とにかく富を持った人がどんどん海外に出ていってしまう、そういう環境をつくってしまってはいけないと、そういった考え方というのも一つあると思います。
他国の税制について私は特にコメントをいたしません。
○山添拓君 他国に出ていくとおっしゃるんですけど、ニューヨークでこれなんですからね。多くの先進国で日本よりずっと高いですよ。このニューヨークでまだ安過ぎると、タックス・ザ・リッチと掲げて当選したのが民主社会主義者のマムダニ市長です。
タックス・ザ・リッチに切り込まないので、消費税を下げれば社会保障も削るしかないとか、あるいは、現役世代の社会保険料を下げるには高齢者に負担を、高額療養費の負担増をという、苦しい者同士痛み分けという話になってしまいます。私は、税金はもうかっている人ほど多く負担する公正な課税への転換、これを強く求めたいと思います。
最後に、総理が自民党当選議員三百十五人に一人三万円カタログギフトを配付されたことを聞きます。
総理は、支部による寄附だから合法と言われます。しかし、ギフトののし紙は高市早苗とあって、支部ではなかったようです。昨年十二月の当委員会で総理は、支部への献金というのは私への献金ではないと、こう述べておりました。そうすると、御自身のお金ではない支部のお金を御自身の名義で配ったということになるんでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 発注も請求書宛名も支部名でございます。また、個人の寄附とは違いまして、支部の政治資金収支報告書にも記載して報告するものでございます。支部の活動として品物の寄附を行ったものであることには違いございません。
○山添拓君 全部の自民党議員に寄附することがなぜ奈良県第二支部の政治活動なんですか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 全部の自民党議員にということでございますけれども、これ、昨年、私が自民党総裁に選出されてから奈良県第二選挙区支部にいただいている御支援は、私の自民党総裁としての活動に期待してくださる趣旨のものも多いと受け止めております。そうした点を考えても、支部として党所属議員を広く、そして公平に支援することは何ら不自然なものではないと考えております。
○山添拓君 いや、私は不自然だと思いますね。去年は、支部は支部長の私物ではないとおっしゃっていたんですよ。でも、事実上、それは総裁のためのお金だと言われて配られたと。しかも、一千万円です。なぜそんなことができるか。元手が企業献金になっているからですよね。
二四年以降、総理の支部、企業献金うんと増えています。支部に対しては企業献金ができるのに、個人に対してはできない。それを抜け道を使うようにして、総理のように、財布の使い分けあるいは一体化を進めてきた。
私は、やっぱりこの問題でも大本には企業献金の問題があると思います。全面的に禁止すべきだと、このことを指摘して、質問を終わります。