山添 拓 参議院議員 日本共産党

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2016年11月27日

さいたま新都心郵便局の過労自死事件で勝利的和解

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さいたま新都心郵便局の過労自死事件。私も代理人弁護士の一人としてかかわってきたこの事件が、先日勝利的和解をもって解決。今日はその報告集会に参加しました。

2010年12月に職場から飛び降りて亡くなり、妻とお子さん3人が遺されました。
郵政民営化に前後して、郵便局の働き方は大きく悪化していきます。年賀状などの過大な販売ノルマに起因する「自爆営業」はもちろん、集配現場での長時間立ち作業化、全職員の前で事故やミスを報告し反省させる「お立ち台」ーー異常な職場環境が日常化しています。

労働組合のみなさんが、職場の実態を詳しくレクチャーしてくださり、郵便局前でビラを配り職員に裁判の状況を伝え、裁判では毎回傍聴席を埋める呼びかけをしてくださいました。過労死事件で現場の情報がこんなにも寄せられるのは珍しいと思います。

裁判をたたかう上で核となるのが、当事者。
原告となった妻のAさん。思うように進まなかった時、息子さんに向かって「お父さんはうちらのことを見捨てたんだよ」と言ってしまったとのこと。息子さんから、「なんでそんなこと言うの。お父さんが可哀想じゃないか。お父さんに謝ってよ」と言われたといいます。どんなに辛かったか。
ご遺族は、家族を亡くした悲しみ、経済的な不安に加えて、いかんともし難い複雑な気持ちも抱えます。自責の念もある。過労死家族の会や、労働組合のみなさんがその思いに寄り添い、ともにたたかい勝ち取った貴重な成果です。
引き続き、労災認定をめざしています。

郵政はもちろん、どの職場からも過労死を絶対に起こさない、当たり前の社会をつくるために力を合わせようと、語り合う時間を過ごしました。

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