山添 拓 参議院議員 日本共産党

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2017年5月12日

ILO事務局長をお招きして

ILO議連の会合に、事務局長のガイ・ライダー氏が参加されました。
カナダを訪問後に来日され、来週はドイツへという超ハードスケジュールのなか、朝8時からの議連の会合にご参加いただき講演をうかがうことができたのは、大変光栄でした。

2019年に創設100周年を迎えるにあたり、7つのプロジェクトを進めているとのこと。
「仕事の未来イニシアチブ」と題して準備される報告では、仕事の未来に影響を与える4つの要素を紹介。なかでも技術の進歩について、日本ではIOCなどプラスの方向で受け止められているが、世界的には必ずしもそうではないと指摘されたのは興味深かったです。

質疑応答で私は二つ尋ねました。
①シェアリング・エコノミーが世界で広がっているが、労働契約や労働基本権の保護が及ばない範囲が拡大することについて、どう考えるか。
②ILOが日本政府に発する勧告が実施されず、JALや公務員の事件など紛争が長期化しているものもある。アドバイスがあるか。

ガイ・ライダー氏は「重要な点についての質問だ」としつつ、次のように答えてくださいました。
①ライド・シェアのウーバーにみられるように、シェア・エコ、ギグ・エコ、プラットホーム・エコノミーと呼ばれるものは、労働を商品化する。しかし労働は商品ではない。こうしたプラットホーム・エコノミーには規制が必要だ。
②勧告に従わないのは日本だけではないが、日本でJALや公務員の事件以外にも実施されない事件があることを承知している。ILOは引き続き最も適切な対応をとっていく。粘り強く当局との関係を進めるしかない。

終了後、記念撮影。
ILO100年を迎えるなか、なおも日本が批准していないILOの中核条約2つ(強制労働の禁止と差別禁止)については、議連としても直ちに批准を求めていきたい。

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