山添 拓 参議院議員 日本共産党

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2023年7月28日

「戦争が隣り合わせ」の異様な光景

昨日に続き赤嶺政賢衆院議員と八重山諸島。今日は石垣島を回りました。

6月、北朝鮮の「軍事偵察衛星」打上げの表明を受け、PAC3ミサイルを展開。当初の警戒期間を過ぎた後も居座り続けています。港湾地区に置かれたため、港湾労働者の組合が移動を求めましたが防衛省は応じず。ところがその後、クルーズ船の旅客から見えるのは具合が悪いと市に指摘されると応じ、ビーチと隣接した場所へ。海水浴場から丸見えは困るという批判を受け、目隠しのシートを用意しましたが、台風による強風で一部畳まれ、頭隠して尻隠さずに…

「戦争が隣り合わせ」の異様な光景です。

3月に開所した陸上自衛隊駐屯地の周囲も視察しました。式典には防衛大臣が出席し、先島諸島の「空白が埋まった」とばかりに喧伝しましたが、現地では工事が続き、とても完成とは言えない状態です。それでも開所を急ぎ自衛隊の強化をアピールしたかった様子。

防衛省は施設の排水を沢に流すとしていますが、排水口の先は湿地となっており地図上も田んぼや畑です。なんといい加減か。

県の環境影響評価を免れるため、規制の施行前に小規模の工事を先行させ、その後工事を拡大。自然環境も人の住む環境もおかまいなしです。

途中、「戦争マラリア犠牲者」の慰霊碑にも案内いただきました。「戦争マラリア」という言葉に初めて触れました。大戦中、激戦となり軍名で山へ避難させたものの、避難した先はマラリアの有病地。石垣島、西表島、波照間島など八重山諸島だけで3000人を超える犠牲があり、それはこの地域の空襲犠牲者を遥かに超えます。

戦争がひとたび始まれば、軍は国民を守らない、その痛切な経験がある地で、戦後78年間なかった基地がつくられ、敵基地攻撃能力の配備がねらわれています。基地をつくりミサイルを置けば、平和になるどころか標的とされます。そこで与那国島と同じく九州への避難やシェルターで防護などと言われますが、やはり荒唐無稽な話です。

ここに軍事基地があってはならない、その思いをいっそう強くしました。

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