山添 拓 参議院議員 日本共産党

国会質問

2020年・第201通常国会

予算委員会閉会中審査で、雇用対策や検査体制の充実などについて質問

要約
  • 予算委員会閉会中審査で質問しました。 5万人を越えるコロナ関係の解雇や雇い止め、今年度卒業予定の高校生、大学生の内定取り消し、企業の採用停止などについて質問。 医療、介護、保育、保健所など公務公共サービスを中心に、処遇改善や雇用創出政策に踏み出すべきと求めました。

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 今日が安倍内閣で最後の予算委員会になるのではないかと思われますが、野党は安倍首相が出席する集中審議を求めてきました。それは、総理にたださなければならない点がたくさんあるからです。ところが、結局三か月近くにわたって出席をされない。辞任表明の前から政治に空白が生じているということになってしまいます。世論調査で六割から七割が政府のコロナ対応を評価しないと答えています。
 西村大臣、これは通告をしているわけではありませんけれども、こうした世論についてはどのように受け止めておられますか。
○国務大臣(西村康稔君) 私ども、私自身は三月六日にこの担当を拝命を受けたわけでありますけれども、その後、毎日のように今お越しの尾身先生や脇田先生の御意見を伺い、また節目節目で専門家会議や分科会で感染状況などの分析あるいは対策についての御意見もいただきながら、そして緊急事態宣言の発出、解除、さらには、その間からずっと、都道府県、それぞれの都道府県知事と連携しながら全力を挙げて対応してきたところでございます。
 国民の皆さんの御協力も得て、四月、五月の大きな流行を収束させ、そして今回も、様々、新宿区区長を先頭にしたこの東京での対応、あるいは各都道府県知事と連携しながら対応してきたこと、そうした成果も現れつつあるのかなというふうに思っております。そして、この間、また経済対策も、二度にわたる補正予算を成立させていただき、様々国民の皆様から遅いという御批判もいただきましたけれども、もう既に十八兆円を超える直接給付、これ、雇用調整助成金なども含めてですけれども、行ってきております。経済の下支えも必死の思いでやってきているところであります。
 私自身の説明の仕方が悪かったこと、国民の皆様に十分伝わっていないところも多々あることも反省もしながらでありますけれども、何とか足下のこの感染を減少させ、そして経済との両立図るべく、新たな日常をつくるべく、引き続き全力を挙げていきたいというふうに考えているところでございます。
○山添拓君 今お話の中にもありましたけれども、遅くて不十分な支援、あるいはアベノマスクやゴー・ツー・キャンペーンなど、批判は当然だと思うんですね。正面からそれを受け止めない限り、新政権も厳しい批判を、評価を受けるであろうということを指摘させていただきたいと思います。
 四月から六月のGDPが戦後最大の落ち込みを示し、今日も議論になっておりますように、一日発表の労働力調査では、コロナ関連の解雇が五万人を超え、そのうち六割が非正規であります。政府は雇用の維持をということを言ってきましたけれども、現実には解雇や雇い止めに歯止めが掛からない状況にあります。
 資料で新聞報道をお配りしておりますが、ダイヤモンド・プリンセス号の運航会社カーニバル・ジャパンは、経営悪化を理由に約七十人の従業員のうち二十四人に退職を求め、応じなかった七人を六月末に解雇しました。三人が裁判で争っています。会社は組合との団体交渉で、雇用調整助成金は焼け石に水、国民の税金を無駄に使うべきじゃないなどと言い、利用もしなかったといいます。
 資料の二ページ。うどんすきの名店、五十年の歴史を持つ東京美々卯は、今年五月二十日に都内の六店舗全店閉鎖し、会社を解散してしまいました。本業は黒字で手元資金も十分ありましたが、解散をし、板前、パート労働者二百人の雇用が失われました。ここでも雇調金は使われておりません。
 仙台のタクシー会社が業績悪化を理由に運転手を整理解雇した事件では、仙台地裁が八月二十一日、四人の解雇を無効としました。休業させ雇調金を申請すれば支出の大半が補填されたにもかかわらず、これを申請しなかったのは、人員削減の必要性や解雇回避努力に欠けるとしたものです。
 厚労大臣に伺いますが、少なくともこうした事態を生じさせないように、労働者や労働組合が指摘をしたら、それを踏まえて行政が適切に、また具体的に雇用の維持を求める、こういう指導をするべきなんじゃないでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 個別のことについてはこちらにちょっとおかせていただいて、一般論ということになりますけれども、今お話があったように、解雇、雇い止めのおそれのある事案については、労働基準関係法令の違反の未然防止等を図るため、これ啓発指導を様々そうした組合の方から、あるいはいろんな方から御相談があれば必要に応じ行っております。そして、その際には雇用調整助成金の活用等も働きかけているということでございます。
 こうしたことによって、現時点で九十万件を超える雇用調整金の支給決定、支給決定額約一兆円ということでありますので、いずれにしても、そうした労働法令、基準関係法令に違反することがないように、そしてあわせて、雇用調整助成金の活用等を含めて雇用の維持が図られるよう我々も事業主に個々に当たっていきたいというふうに思います。
○山添拓君 先ほども議論になっていましたが、ここはやはりお願いベースではなく、きちんと具体的に方法を示して雇用の維持を求めるべきだと思います。
 厚労省は、雇調金の上限引上げや助成率のかさ上げといった特例措置を十二月末まで延長すると発表しました。ところが、それ以降は、雇用情勢が大きく悪化しない限り段階的に縮減すると宣言しています。これでは、特例の終了で雇用も終了と考える、そういう事業者が出かねないと思います。今必要なことは、安易な縮小ではなく更なる拡充であります。
 都内のあるホテルでは、配膳人が日々雇用という形態で雇われてきました。実際には月二十五日、あるいは十年以上働いてきたという方もいます。ところが、コロナで宴会がなくなって、まず有休の消化が指示されて、やがて、もう仕事はありません、こう言って簡単に見捨てられたというのであります。
 このケースも、当初、雇調金は検討すらされておりませんでしたが、労働組合との交渉を通じて休業手当が支給されるようになりました。ただ、このホテルは中小企業ではありませんので、会社負担分があります。外国人旅行者が皆無となり、ホテル自体が苦境に立たされているというのは確かだと思うんです。
 先ほどもこれ議論になっておりましたけれども、こうした中小・中堅企業が何とか持続をし雇用を維持できるように特例措置の拡大適用を検討するべきなんじゃないでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、あるいは先ほども御議論ありましたけれども、雇用調整助成金のコロナウイルス感染症に係る特例措置、これを十二月末まで延長させていただきましたけれども、その中身については、中小企業については大企業と比べて資力に乏しい、また、限られた財源の中でどこに集中的に支援を行うのかという観点から、中小企業、これは他の労働政策においても中小企業等に対して特例を設けているわけでありますけれども、こうしたことを踏まえてより高率の助成率、大企業も通常に比べて率は上げさせていただいて、上限額の引上げ等も行ってきているところでございます。
 是非こういったものも活用していただき、また、企業に対してはこれだけではなくて、先ほどありましたように、持続化給付金等様々な支援もさせていただいているところでございますので、そうしたトータルの支援を通じてそれぞれの企業が事業を継続し、そして雇用を守っていただけるように我々も引き続き対応していきたいと思います。
○山添拓君 いや、持続化給付金は、規模が大きな企業になればなるほど、それは割合的には十分損失を補填するものにはなっていかないと思うんですね。大企業で十分蓄えがあるところはいいかもしれませんが、しかし、そうではないところも多いだろうと。そうしたところが、しかも利用客も減っていると、そういう中で何とか持ちこたえて雇用を維持しようとしても、それもできないような状況にあると、これは具体的に起こっていると思うんですね。
 先ほど石橋議員との話では、大臣はイギリスはだんだん助成率を下げているんだという話をされていましたけれども、しかし、イギリスは三月下旬にいち早く八割補償すると、これは自営業者も含めて八割と、こういうことを言ったんですよね。日本はなかなかこの拡充に踏み出さずに、手続が遅れたわけです。
 そういう中で、例えば全国展開をしているあるアパレルメーカーは、六月に申請をした四月分が七月に振り込まれた、七月に申請した五月分はまだ振り込まれていないと。雇調金は申請から支給まで二週間が目標だとされていますけれども、実際どの程度掛かっているかというのは厚労省は把握されていないということなんですね。
 これは、やはり運用についても改めて検証するべきなんじゃないでしょうか。そして、拡大していくときにはなかなかやらなかったのに、縮減するときには直ちにやると、何か素早く取り組むと、これはやっぱり適切じゃないと思うんですね。大臣、もう一度いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) いや、ですから、イギリスは八月からやるのに対して、我々は特例措置を十二月まで延長するということでありますから、そこはちょっと委員の御指摘は違うんではないかなというふうに思います。
 それから、把握、我々はちょっとマクロベースでしか見ていませんけれども、今、申請とそれから支給決定の数字を見ると、約二週間ぐらいの中では支給、個々についてはちょっといろいろありますけれども、できる形で回させていただいて、できるだけそれを更に短縮化しようと思っていますが、ただ、今御指摘のケースで、通常、一回支給を受けたところは二回目はもっと簡便になっているはずでありますから、もし個別であれば御指摘いただければと思います。
○山添拓君 個別の件についても是非適切に対応いただきたいと思います。
 今年度卒業予定の高校生、大学生の就職難が既に深刻な問題となっています。
 ある大学のキャリアアップセンターのお話では、七月から八月にかけて雰囲気が変わってきた、募集人数がゼロになったとか、内定を受けていたけれども、やっぱり採用はなくしますと、こういう報告もされているといいます。全教、全日本教職員組合が百八十四校に行った調査では、製造業、サービス、飲食、宿泊など軒並み減少し、事務系は九割減少、飲食業は皆無という回答も、そういう学校もあったということでありました。
 政府として緊急に対応が求められると考えますが、西村大臣の認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、新卒の皆さん、大変厳しい中で就職活動をしておられると思います。そして、私ども、いわゆる第二の就職氷河期世代をつくらないという決意で臨んでいかなきゃならないというふうに考えております。
 既に政府におきましては、様々経済団体等に対して中長期的な視点で是非人材採用、採用を進めていただくように要請をしてきたところでありますし、学生の皆さんには、新卒応援ハローワークを通じてきめ細かく、きめ細かな支援に取り組んでいるところでございます。全国五十六か所の新卒応援のハローワークがございます。
 また、何といっても経済状況が良くなるという、それが何より、特に私の責任で大事だと思っておりますので、御指摘のあった持続化給付金、あるいは家賃の支援給付金も始まりました。また、様々な無利子無担保の融資制度、そしてさらには、九月からはマイナポイントの支援も始まっております。また、三兆円の地方創生の臨時交付金、これも地域の事情に応じて様々な形で自由度高く使っていただけるということでもあります。こうした支援策をしっかりと講じながら経済環境を良くしていくことによって、中長期的な視点で採用が進むことを私どもも全力を挙げて応援していきたいというふうに考えております。
○山添拓君 マイナポイントで就職難は解決しないと思うんですね。中長期的な視点の問題でもないと思うんです。リーマン・ショックのときにも就職難大問題になりましたが、当時は個人消費への影響が比較的小さく、余力のある事業者もあったと。今回はより深刻だと思うんです。
 そこで、一点提案をしたいのですが、コロナ危機の下で、医療、介護、障害福祉や保育など、低賃金で人手不足が深刻な分野がケア労働として重要な役割を担っていることが再確認されています。保健所を始め公的機関の脆弱性もあらわになりました。少人数学級を実現していくためには教員の大幅増員も必要です。こうした分野を中心に、行政として、雇用の質を改善し、雇用の創出政策を行うということを急いで検討するべきではないでしょうか。西村大臣。
○国務大臣(西村康稔君) 既に厳しい状況にあるこうした就職の状況を反映して、厚労省においても、またそれぞれの地方自治体においても、様々な採用の取組も我々進めておりますし、そうした際に三兆円をお配りしております地方創生の臨時交付金も地域の事情に応じて、これは自由度高く使っていただきますので、まあ一定の制約はありますけれども、こういった資金も活用していただきながら、公的な機関も含めて雇用の状況改善に向けて全力を挙げていきたいというふうに思います。
○山添拓君 余りお答えいただいていないんですが、実は、このテーマについて質問通告をしましたら、内閣の側、内閣府の側も厚労省の側も、これは答えられる部署はないんだと、総理大臣か官房長官ぐらいじゃないかというお話だったんですね。で、いらっしゃらないわけですから、これはまさに政治の空白だと思うんです。直ちに取り組むべきだということを強く指摘したいと思います。
 経済活動を少しでも安心して行えるようにする上でも、検査の徹底は不可欠です。しかし、実際にはどうなのかと。
 私は、七月十六日の本委員会で、新宿区のPCR検査スポットの検査実績を示して、六月末には陽性率が三〇%前後に達していたことに基づいて質問をいたしました。その後、新宿区は行政検査のデータを半月ごとにホームページで公開するようになりました。現在の最新のデータを資料でお配りしておりますが、六月は、千八百二十九人が受診し、陽性者三百八十一人でした。陽性率は二〇・八%。七月は、感染が急拡大し、また積極的な検査も行われたために四千六百四十二人が受診し、陽性者千二百二人、陽性率二五・九%。ところが八月は、検査数が大幅に減少して、十五日までに千百九十一人が受診し、陽性者二百二十七人、陽性率一九・一%。月の半分の実績ですけれども、検査数は四分の一になってしまっております。
 資料の四ページ。夜の接待業を含む飲食店でのクラスター対策、七月は受診者が二百六十五人でしたが、八月は十五日までで僅か二十五人です。大幅に減っているわけです。
 尾崎参考人に伺いますが、今検査の手を緩めればまた感染は潜ってやがて広がってしまうのではないか、こういうふうにも思います。現在の検査の状況についてどのように御覧になっているでしょうか。
○参考人(尾崎治夫君) お答えいたします。
 確かに、新宿は今現在もPCRの陽性率が一〇%を超えています。例えば、杉並区なども超えているんですね。ですから、それは、一つは検査数がやはり減ってきた、来られる方が、要するに疑いがあるという方が減ってきたということも事実なんですね。ですから、それで減った部分もありますが、ただ、やはり二桁のPCR陽性率が続いているということは、やはりもう少し検査数はそういう意味では増やした方がいいのかなとは思いますし、ただ、東京全体のPCRの今陽性率は大体四から五%ですね。ですから、そういう意味では、全体としては減っているんだけれども、まだ新宿とか新宿周辺ではちょっと感染者がいるのかなという感じはいたします。そういう意味で、今後も引き続き気を抜かないでやっていく必要があると、そういうことですね。
 それから、PCR検査については、ですから秋冬に向けてきちっと体制を取るということをやろうとしていますが、我々の、診療所中心、かかりつけ中心のはある程度目標に達してきていますけれども、もう一つ大事なのは、やはり二次救急病院とかですね。その救急病院で、本当にちょっと症状もかなり重症な人も含めて救急患者さんが発熱して行ったときに、やはりそこで速やかに、例えばもう一時間以内に検査ができて、そして、あっ、あなたはコロナじゃありませんねという、ある程度精度の高いそういう検査を入れたいと我々は思っていまして、今、抗原検査の定量法でやると、機械もこのくらいの機械を置いて、専門の技師とかも要らないでできるのがあるんですけれども、そういうのを二百五十か所に置こうとして、資金的な提供もしてくださる人もいて、やろうとしているんですが、実際には、その機械がもう生産が追い付かないで、全然、おたくの方にあげられるのは十台ぐらいしかないみたいな話になっちゃうんですね。
 ですから、是非お願いしたいのは、やはり国産で相当技術の高いところいっぱいありますので、やはりそういう機器を早めにやはりどんどん作っていただけるような体制をつくって、そうしていかないと、PCRをやりたいとか、そういういろんな抗原検査を使ってしっかり振り分けをしたいとは思っていますが、なかなかその現場にそういうものが届かない状態もあるということも御認識いただければと思います。
○山添拓君 ありがとうございます。
 機器を購入しようと思っても納入が数か月先になるという声は私も伺っておりますし、そうした体制づくりも大事だと思います。
 厚労大臣に伺いますが、五月から六月にかけても新規感染者数が減少しましたが、その間に軽症や無症状の陽性者が感染リンクをつなぎ、感染がくすぶり続けて七月の感染拡大を招いたと、その可能性を国立感染研が指摘しています。無症状者を含めて今検査を徹底しなければ、見えない感染が続くだろうと思われます。
 ところが、新宿でも、また全国的にも、八月中旬以降は新規感染者数の減少に伴って検査数が減少傾向にあります。政府は、八月二十八日に発表した政策でも、先ほど来ありますように、一斉定期的な検査あるいは幅広い検査を要請するとしていますが、現実には逆になっております。
 新規感染者数が減少に転じた今こそ、場所を絞って対象を絞ってですけれども、検査は広げていくべきなんじゃないかと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、尾崎会長、機械のお話がありました。我々も、検査機械ですね、分析機械、これしっかりそれぞれの業界に対しても増産のお願いをしたり、あるいは、かなり人気機種とそうでない機種もあるんですけれども、それぞれどんな状況になっているのか、こうした状況を医療機関等にもしっかり提供し、また購入されたことに対する財政的な支援もしっかりさせていただいて、より検査能力が上がっていけるように、そしてできるだけ早くに答えが出るようなシステムを入れれるように努力をしていきたいと思います。
 それから、今委員おっしゃったように、感染者、感染の早期発見をして、そしてそれを抑えていくと、これは基本だと思っておりますから、まさにこういった時期にこそしっかりやっていく。
 新宿のお話が先ほどありましたけど、これに対しては、我々国も東京都と連携しながら、新宿の保健所支援に対して相当人員を配置をしたり、あるいはそこへ実際に行って一緒になって、国立感染研究所が新宿保健所と連携して疫学調査を行う等、様々な対応をさせていただいているところでございますので、その意識は全く一緒であります。
○山添拓君 新規感染者数が減少している間に検査を広げるべきだと、こういうことでよろしいですね。
○国務大臣(加藤勝信君) その減っている間かどうかというのはありますけれども、感染の状況を見ながら、先ほど、新宿は、先ほど御指摘があった、減っているわけではありません。まだそこにも課題があると言われております。やはり課題があるところをしっかり対応していくということが必要だと思います。
○山添拓君 ニューヨーク州でも、感染者が減った時期に検査数を増やして抑制をしてきました。無症状者を含めて幅広く検査を行って次の感染拡大を抑制する、その対策を急いで立てるべきだと思います。
 検査の費用は感染症法によって国と自治体の折半とされて、自治体負担分は臨時交付金で措置することとなっています。しかし、臨時交付金は四月、六月の補正予算です。これから検査対象を広げて、あるいはインフルエンザの流行期に二十万件の検査を行うということであれば、予算規模は見込みを超えることになると思います。
 政府として、自治体負担分も含めて財政的な心配をすることなく検査体制を拡充してほしいと、こういうメッセージを明確に述べていただきたいのですが、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 行政検査の部分については、基本的には国が半分、地方公共団体が半分と、こういう形になっております。国の分についても必要な予算の確保を図らせていただくとともに、地方分についても今お話がありましたように臨時交付金ということがありますが、それ以上にもう一つ、地方創生交付金、これも、直接は使えませんけれども、このPCR検査の実情に応じて配付もされているというふうに聞いておりますが、いずれにしても、地方公共団体が予算がないから検査ができない、そういうことがないようにしたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) 時間です。
○山添拓君 ありがとうございます。
 保健所、医療機関への強化も含めて是非議論をしていきたいと思いますので、臨時国会を開いて本会議や予算委員会で徹底審議が必要であると、このことを述べて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

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