山添 拓 参議院議員 日本共産党

国会報告

2022年・第208通常国会

資源エネルギー調査会で、原油など化石燃料の高騰の影響について質問しました。

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
経産省に伺います。
昨年秋から続く原油高にウクライナ侵略が追い打ちとなり、液化天然ガスや原油など化石燃料の価格が高騰しています。その影響が国内の電力市場にも及んで、通常時一キロワットアワー当たり八から九円程度だった電気の市場価格が、昨年十一月から十二月は平均十八円程度に、今年一月は平均三十円前後、最高八十円、四月も昨日までで平均十七円前後と高値が続いています。
再エネ由来のFIT電気の調達価格は、この電気代の市場価格と連動する仕組みとなっており、こちらも高騰しています。この下で、再エネ社会へのシフトを目指す再エネ新電力が苦境に立たされています。
再エネ新電力でつくるパワーシフト・キャンペーンのアンケートでは、回答した十二社のうち九社が固定単価制、すなわち、市場価格が上がっても電気料金は上げずにその分は会社が負担しているといいます。これは新電力として、消費者の負担増を避け、また顧客としてつなぎ止める、そういう必要にも迫られたものであろうと思います。
今日の説明資料の三十三ページにもありますが、新電力の廃業、倒産も相次いでいます。その際、資金繰り支援、融資だけでなく、制度的な見直しも必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(細田健一君) ありがとうございました。
ただいま御指摘がございましたとおり、足下の価格高騰に対して、足下、価格高騰が行われているわけでございますけれども、これに対応してあらかじめ対策を講じていた小売電気事業者も存在する一方で、FIT制度に基づく再エネ電気を多く調達している一部の小売事業者から経営状況が厳しいという声が上がっていることも認識をしております。
資源エネルギー庁としても、こうした声が多く上がった二〇二〇年度の冬季における市場価格高騰の教訓を踏まえて、地域新電力などが市場価格変動リスクに対応できるように、先物取引などヘッジ策の周知広報を進めるとともに、小規模な地域新電力が保険商品を活用してFIT電気の調達価格ヘッジを行うことへの支援などに取り組んでおります、取り組んでおり、このような方策の説明会も繰り返し実施をしております。また、利益率が減少している事業者に対して日本政策公庫による貸付けの金利を引き下げるなど、新電力の資金繰り支援も実施しているところでございます。
重要なことは、全てのプレーヤーにとって公平公正で信頼のある市場構築していくことだというふうに考えております。先ほど申し上げたとおり、あらかじめ対策を講じていた小売電気事業者というのも存在をしております。
こういうことを勘案しながら、二〇二〇年度以降、冬季以降、様々な対応を行ってきたところでございますけれども、今後とも市場の状況を注視してまいりたいと、こういうふうに考えております。
○山添拓君 副大臣、せっかく御答弁いただきましたので。
再エネというのは原料費が掛からないものですね。化石燃料の高騰とは本来無関係であるにもかかわらず、電気代が高騰して、その結果、FITの電気から大手電力に切り替えてしまうような、元々の趣旨と異なる方向に向いてしまったり、あるいはそういう新電力そのものが減ってしまうと、これやっぱり理不尽なことではないかと思うんですけれども、大臣、その辺りはいかがでしょう、あっ、副大臣、その辺りは。
○副大臣(細田健一君) 私ども国としては、基本的には再エネの電力を増加させると、その割合を増加させるという基本的な方針、要件にしているということ、これは間違いはございません。
ただ一方で、その新エネ、いわゆる新エネ業者の契約の問題といいますか、基本的にはその電力価格の高騰にも影響されないような形での契約を結んでいただくというようなことも可能ではないかというふうに考えておりまして、先ほど申し上げたとおり、その市場においては、信頼のおける、また公平公正な取引が行われるということが大変重要ではないかというふうに考えております。
いずれにせよ、全体として再エネの供給が増加するということについての基本的な方針は揺るぎませんけれども、一方で、何といいますか、全てのプレーヤーにとって公平公正な市場の条件が確保されるということもまた重要ではないかと、こういうふうに考えています。
○山添拓君 元々、市場価格は安定しているだろうという前提があったかと思うんですね。その下で、FIT市場の価格を一般の卸売市場とも連動させると、そういう制度設計になっていたはずです。今回のような高騰ぶりというのは想定されていなかったことでもあろうと思いますので、こういう連動の仕組みそのものが問題だという仕組みもされておりますから、やはり現下の異常な価格高騰を受けて、支援する仕組みも含めて検討いただきたいと思います。
次に、今月になって四国電力、東北電力、中国電力が再エネの発電制御を求める出力抑制を行いました。これも資料二十四ページにあります。九州電力に続く措置です。対象となった発電所の種類と箇所数をお示しいただきたいと思います。
太陽光発電が広がる下で、今後もこうした出力制御が頻発しかねないと思われますが、それは再エネの参入を抑制することにもつながりかねないと思います。どのような認識でしょうか。
○政府参考人(茂木正君) まず、御指摘の再エネの出力制御でございますけれども、四月九日に四国電力エリアで、これ太陽光及び風力発電で八十三件、それから四月十日の東北電力エリアで二十一件の出力制御が発生しております。
出力制御につきましては、まずは地域内の火力を最大限に出力抑制をしまして、揚水発電等で需要をつくるということをまず行います。次に、地域間の連系線を通じまして、余った電力をほかの地域に送電をするという措置をとります。それでもなお供給が需要を上回る場合には初めて再エネの出力制御をするということです。
このように出力制御が発生するというのは、停電等を防止して電力システム全体の安定供給を支える需給バランスを保つために必要なものでもありますし、再エネが増えてきますとこうした事象が生じ得るということです。
ただ一方で、委員からも今御指摘ありましたとおり、再エネの導入拡大という観点からすると、こうした再エネの出力制御量を可能な限り減らしていくということも重要でございます。そのためにはやはり、蓄電池の活用ですとか、あるいはオンラインの制御による、制御の推進、それから地域間の連系線の整備、こういったものを進めていくということが必要かと思います。
○山添拓君 再エネを導入していくとこういう事態は起こり得るのだという話でしたが、九州電力はもとより、四国電力も東北電力も小まめな出力操作ができない原発を抱えています。ですから、太陽光の発電量が増えるときに対応し切れないという場面が生じます。原子力に依存することが再エネの拡大も阻んでいる側面があるということは指摘しなければならないと思います。
私は、この姿勢自体を改めるべきときではないかと思います。
政府は従来、火力発電や原子力発電、とりわけ原子力発電、ベースロード電源とする考え方を取って、再エネ最優先原則を取らずに来ました。
しかし、当調査会で意見を述べた飯田哲也参考人は、ヨーロッパなどでは太陽光と風力を中心とする自然変動型電源を柔軟に受ける柔軟性パラダイムに移行しつつあるとされました。これ、市場もあれば、リアルタイムのAIを使った天気予報の予測もあると、需要側管理、デマンドレスポンスなど様々な手法を駆使して自然変動型電源を吸収する。日本には柔軟性の知恵と技術が入っていないという指摘もありました。
日本においても、ベースロード電源という考え方から柔軟性パラダイムへとシフトチェンジしていくことが必要ではないかと思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
昨年十月に策定されました第六次エネルギー基本計画におきまして、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けて、向けた取組を進めることとしてございます。その中で、再生可能エネルギーについては最大限の導入を進めていくということにしております。また、その際には、今後こういった自然変動電源の更なる導入を図っていかなければならないと。
そうなりますと、系統制約の克服ですとか調整力の確保といったような、まさに委員御指摘のありました電力システムの柔軟性の向上が重要であると、私どももそう認識しているところでございまして、今般のこのエネルギー基本計画にもその旨規定しているところでございます。これを受けて、蓄電池の導入拡大、連系線の整備など取り組んでいきたいと考えているところです。
一方で、先ほどいろいろ御議論もございましたけれども、やはりその電力の安定供給というのも大変重要な政策課題であることも事実でございます。電力が不足するという今非常に重要な事態に直面する中で、そのベースロード電源というのは、その需要に応じた電力を供給するという観点で申し上げますと、まさにその発電の際の運転コストが低廉というのの上で安定的に発電し続けられると、昼夜問わず継続的に稼働できるという特性を持つものでございます。
そういうことを考えますと、Sプラス3Eのバランスを取り続けるためにも、電力を供給する上では、ベースロードの電源、そして火力や揚水、蓄電池など調整するための調整の電源、これはフレキシビリティー、柔軟性にもつながる話でございます。そして再生可能エネルギー、こういったことをうまく組み合わせていくことが重要だと考えております。そういう観点から考えますと、再エネのみならず、地熱、水力、原子力といったベースロード電源も含めた活用ということは大変重要だと考えてございます。
○山添拓君 再エネの抜本的な拡大を進めていけば、柔軟性への転換、必然的に求められますので、せっかく拡大した再エネを生かせるように改めることを求めて、質問を終わります。

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