山添 拓 参議院議員 日本共産党

国会報告

2022年・第210臨時国会

国政の焦点(「国葬」強行、統一教会問題、物価高と最低賃金の引き上げ、マイナンバー、敵基地攻撃能力の保有)について、岸田首相を質す

要約
  • 安倍晋三首相の「国葬」について、閣議決定のみで強行したことに抗議し「国葬令」が廃止された経緯を明らかにしてその違憲性を指摘。山口県で県立学校61校に国葬当日の半旗掲揚が職務命令として通知され「従わなければ処分の対象にする」と述べられたことを挙げ、「指示される側にとってまぎれもなく強制だ」と指摘。「求められるのはルールづくりでなく、憲法違反の国葬で国民を分断したことへの反省だ」と強調しました。/宗教法人の解散命令請求が認められる根拠を刑事罰に限定するとした答弁を一夜にして修正し、「民法の不法行為責任も該当する」とした岸田総理に対し、統一協会の不法行為責任を認める判決がすでに多数あるとして「ただちに解散命令を請求すべき」と迫りました。岸田氏が請求にあたって不法行為に組織性、継続性、悪質性があるかの具体的な事実の積み上げが必要としていることについて、2016年、17年の判決で「組織性ははっきりしている」こと、政府は被害者支援にあたる弁護士連絡会から統一協会の調査や解散請求を求める申し入れを繰り返し受けていたことから継続性も明らかであること、さらに正体を隠した勧誘などの手法の悪質性が裁判で認められいることを挙げ「不安に乗じて心を支配し信教の自由を侵害してきた。極めて悪質ではないか」と質したのに対し、岸田氏は「悪質な事案があることは承知している」と認めました。さらに、2015年の名称変更に至るまでの協会側からの相談があったとしていることについて、記録の提出を要求し、名称変更を認めたことで正体隠しに加担し被害を広げた政府の責任を追及。岸田氏は「放置したことは深刻に受け止めなければならない」と述べました。最大の「広告塔」となっていた安倍晋三元総理について、安倍氏に統一協会票を回すよう依頼したと証言している伊達忠一元参議院議長、宮島喜文元議員と、統一協会の支援を受けた井上義行参院議員の参考人招致を要求しました。/しんぶん赤旗日曜版が井野防衛副大臣の事務所が協会のダミー団体の代表を窓口に教会関係者にパーティー券購入や自民党への入党を依頼し、〝見返り〟に国会見学や首相官邸を見学させていたとスクープしたことについて、事実関係を井野氏に質すとともに、協会の「友好団体」が自民党国会議員に改憲、家庭教育支援法制定、日韓トンネル推進等を記した「推薦確認書」への署名を求めていたと報道された問題について追及。いずれも自民党議員の自主点検では出てこなかったとして、「議員任せでなく、党として責任をもって調査すべき」と強調しました。

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
憲法違反の国葬を一片の閣議決定で強行した、この点は断固抗議したいと思います。
総理は衆議院で、憲法との関係も検証の対象とすると述べました。違憲の可能性があることをお認めになるのですね。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、憲法との関係において違憲であるとは思っておりません。しかし、今回の国葬儀について検証を行いたいと思います。検証を行う際に様々な関係者の皆さんの御意見を承らなければいけない、そういった趣旨で申し上げた次第であります。

○山添拓君 憲法違反の有無については検証の対象としないということですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 有識者の皆様方にまず論点と意見の整理をお願いしたいと思っています。その上で議論を行っていきたいと思っています。最初から何、何かの論点を排除するというようなことは申し上げておりません。

○山添拓君 つまり、違憲の指摘もありますから、その点も含めて検証するということですね。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政府としては間違いなく合憲であると思っております。その上で検証を行わさせていただきたいと思っています。

○山添拓君 初めから合憲前提では検証の意味がないと思います。
一定のルールも設けるとも述べました。ルールは元々国葬令という形で存在しましたが、憲法制定時に廃止されています。内閣法制局はその理由をどう説明してきましたか。

○内閣法制局長官(近藤正春君) お尋ねの旧憲法下における国葬令の有効性の問題でございますけれども、今日においては既に失効しているものと解するのが相当であるというふうに従来からお答えしてきております。
その理由につきましては、過去の答弁、例えば昭和三十七年の二月二十六日に当時の林法制局長官が答弁の中で説明しておりますけれども、昭和二十二年の法律第七十二号というのがございまして、日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律というのがございまして、その一条において、日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定で、法律を以て規定すべき事項を規定するものは、昭和二十二年十二月三十一日まで、法律と同一の効力を有するものとすると規定されていることから、国葬令につきましても昭和二十二年十二月三十一日限りで失効しているものであるというふうに説明しております。

○山添拓君 もうちょっと端的にお答えいただきたいんですけれども、現行憲法の精神とは相入れない性格のものであるから失効していると、こういうことですね。

○政府特別補佐人(近藤正春君) お答えいたします。
そういうことではございませんで、まさしくルールによって、旧憲法下の政令について一律に、その法律で定める事項を規定するものは昭和二十二年十二月三十一日限りで失効しているという規定があるから失効されているということで、この規定自身は国葬令だけを念頭に置いて定めたその法律の規定ではなく、様々ある政令の規定を全体的、一律に失効させるという規定でございます。

○山添拓君 憲法関係答弁例集の記載を紹介してください。

○政府特別補佐人(近藤正春君) 私どもが執務用に使っております答弁例集の国葬に関する記述のところをということだと思いますが、国葬に関する法令としては、国葬令、大正十五年勅令三百二十四号があったが、同令は、今日においては、既に失効しているものと解するのが相当であり、現在国葬の執行について基準を定めた法律はないと、こういうふうに記述をしております。(発言する者あり)

○委員長(末松信介君) 静粛に。答弁続けてください。

○政府特別補佐人(近藤正春君) はい。
その後、少し飛ばした方がよろしゅうございますかね。(発言する者あり)

○委員長(末松信介君) 不規則発言ないように。

○政府特別補佐人(近藤正春君) 括弧の中で、国葬令は、日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律、昭和二十二年法律第七十二号により、その第四条の規定が失効しているほか、制度全体としても、現行憲法の精神とは相入れないような性格を有すると見られるため、全体として失効しているものと解されるという記述をしております。
ここの記述の趣旨……(発言する者あり)

○山添拓君 その国葬令第四条とはどんな条文ですか。

○政府特別補佐人(近藤正春君) 旧国葬令でございますが、失礼、ちょっとお待ちくださいませ。失礼いたしました。
第四条です。皇族にあらざる者国葬の場合においては葬儀を行う当日廃朝し国民は喪に服すという規定でございまして、これは、先ほどの法律に規定すべき事項であるがゆえに、当然に昭和二十二年十二月三十一日で失効しているということが先ほどの記述で規定しております。

○山添拓君 天皇のおぼしめしで実施され、国民に喪に服するよう求める条文です。
総理に伺います。
国葬令が廃止されたのは、弔意の強制はもちろん、国民主権、法の下の平等、思想、信条の自由、政教分離の原則など、全体として憲法に反するからだと、このことはお認めですね。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) いや、今のやり取りを聞いておりまして、法制局長官の方から四条について説明がありました。こうした憲法の精神に反するものがあるから全体として廃止をした、そういう説明があったと理解をいたしました。そのとおりだと思っています。(発言する者あり)

○委員長(末松信介君) ちょっと待ってください。
近藤内閣法制局長官。(発言する者あり)一応指名しましたから。

○政府特別補佐人(近藤正春君) 先ほどお読みしたところを正確にお聞きいただきたいと思います。
国葬令は、先ほどの昭和二十二年法律七十二号により、その四条の規定が失効しているほか、四条の規定はもう完全に失効していると、制度全体としても現行憲法の精神とは相入れないような性格を有すると見られるため、全体として失効しているものと解される。
四条はもう当然失効で、そのほかに少し規定がございまして、これについて、過去、今生きているんではないかという議論が国会でもございました。それは、天皇陛下の特旨により葬儀がどうとか、あるいは勅裁を経てとかいう、そこが非常に、天皇についての扱いの関係が現行憲法と少し精神と合わないんではないかということで……(発言する者あり)

○委員長(末松信介君) 山添さん、答弁中ですので。

○政府特別補佐人(近藤正春君) 高辻長官もその部分について、やはり今相入れないんではないかという答弁をしております。

○委員長(末松信介君) 簡潔にお願いします。

○山添拓君 すなわち、弔意の強制に当たる、そういうことも含めて憲法に反するので廃止をされた、失効しているということです。
ところが、今度の国葬で山口県教育委員会は、県立学校六十一校に国葬当日は半旗掲揚とするという通知を発し、職務命令であり、従わなければ処分の対象だと述べました。
総理が幾ら強制しないと言っていても、弔意の表明を強制しかねない事態が現に起きているではありませんか。

○内閣官房長官(松野博一君) お答えをいたします。
今般の国葬儀の実施に当たりましては、国民一人一人に弔意を求めるものであるとの誤解を招くことがないよう、国において閣議了解は行わず、地方公共団体や教育委員会等の関係機関に対する弔意表明の協力方の要望も行わなかったところであります。

○文部科学大臣(永岡桂子君) 山口県教育委員会が行った職務命令につきましては、弔旗の掲揚に関しては特定の職務命令が違法かどうかは個別具体的な状況によるため一概には申し上げられませんが、今般の国葬儀に際しまして、命令に従わなければ処分をすることを前提として半旗の掲揚を命令することは、法的には裁量権の逸脱と評価されかねないものと考えております。
山口県教育委員会は、今回、一般論として命令であれば従わなければ処分することがあり得ると述べたにすぎず、今回の命令に関しては元々処分をすることは想定していないと伺っております。

○山添拓君 県民の批判もあって、実際に処分はしないとしているんですね。しかし、指示される側にとっては紛れもなく強制です。どういうものが、どういう指示が強制に当たり得るか、そのことへの想像が余りにも乏しいんじゃないかと私は思うんです。
総理はいかがですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず、政府としては、先ほど官房長官から答弁させていただきましたように、弔意を求めるものであるとの誤解を招くことがないように、弔意表明を行う閣議了解や、地方自治体や教育委員会等の関係機関に対する弔意表明の協力方の要望、どちらも行っていないということであります。
そして、それを受けて、地方組織、今、山口県の教育委員会を例に挙げられましたが、どう対応したかということでありますが、それとて今、文科大臣の方から説明がありました。これは、戦前の国葬令の、戦前の国葬に関する法律の言うこの強制というものには当たらないと理解をしております。

○山添拓君 それは説明になっておりません。
反対の世論が広がったのは説明不足のせいではないと思います。説明できない国葬を国会も開かず強行したことに問題があります。今求められているのは、ルール作りではなく、憲法違反の国葬で国民を分断したことへの反省だと、この点は指摘したいと思います。
統一教会問題について伺います。
総理は昨日、解散命令の根拠について一夜にして修正しました。統一教会の不法行為責任を認める裁判例は既にたくさんあります。直ちに解散命令の請求を検討すべきじゃありませんか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 昨日、宗教法人法八十一条の法令に該当する法令につきまして政府の見解を明らかにさせていただきました。
従来、オウム真理教事件の際の東京高裁の決定、これをその判断に使っていたわけでありますが、やはりこれは個別具体的に判断すべきものである旧統一教会の問題において、東京高裁の決定、これも参考にしながら、この違法性や組織性や継続性、こういったものを判断して対象法令を考えるべきである、民法も対象になる、こうした説明をさせていただきました。
そして、御指摘の報告徴収・質問権の行使、を行う手続を進めることを決定したわけですが、委員の説明は、要するに、解散請求直接やるべきではないか、そういったことでありました。
統一教会の、旧統一教会の事案につきましては、御案内のとおり、民法の組織的な不法行為に触れた判例が二件、そして多くの相談窓口への様々な相談がある。そういったことを根拠に報告徴収の手続に入ることを決定したわけですが、解散の請求ということを考えますと、過去のオウム真理教事件あるいは明覚寺事件等を考えますときに、更に旧統一教会においては事実を積み上げることが必要である、そうした判断から、報告徴収・質問権の行使、こうした手続を進めることを決定した、判断した次第であります。

○山添拓君 組織性、悪質性、継続性が明らかとなるか事実を積み上げることが必要だと、昨日、総理は答弁しました。
組織性について、総理、今二件裁判例指摘しました。二〇一六年、一七年の裁判例が組織的な不法行為責任を認めたものと説明してこられたと思います。組織性については既にはっきりしているわけですね。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今までの様々な案件を参考にしなければなりません。オウム真理教事件においては、殺人罪として起訴されているにもかかわらず結論が出るまでに七か月、詐欺罪として判例が出ているにもかかわらず合わせて三年の月日が掛かりました。
旧統一教会の件につきましても、今申し上げた事例に加えまして事実を積み上げることが必要である、こうした判断の下に報告徴収の手続を進めることを指示した次第であります。

○山添拓君 刑事事件や民事の使用者責任を認めた裁判例も含めて、組織性に言及する裁判例は数十に上っています。組織性は明らかではありませんか。

○国務大臣(永岡桂子君) お答えいたします。
旧統一教会につきましては、近時、法人自身の組織的な不法行為責任を認めた民事判決が、判決の例があること、また、法務省の合同電話相談窓口に多くの相談が寄せられ、中には法テラスや警察などに照会されていることを踏まえまして、報告徴収・質問権の行使を検討しているところでございます。
解散命令の請求の可否を判断するためにも、まずは報告徴収・質問権の行使を通じて具体的な証拠や資料などを伴う客観的な事実を明らかにした上で、法律にのっとりまして必要な措置を講じてまいりたいと考えております。

○委員長(末松信介君) 岸田内閣総理大臣。(発言する者あり)
それでは、総理、答弁をお願いいたします。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど、組織性、違法性、継続性、これを確認することが大事だと申し上げました。そして、委員の方から、民法に、民法の組織的な不法行為に触れる判決二件がある、組織性は確認できているかということでありますが、この判例においては組織性、確認をされています。
そして、今回、手続を進めるに当たって十分な組織性と違法性と継続性、これを確認できるかということについて事実を積み上げることが重要であると思います。それを積み上げた上、それを理由に、今回、今回の案件において宗教法人法を適用して更に手続を進めるのか、これを判断するということであると認識をしております。

○山添拓君 組織性認めた判決があると言いながら、まだまだ必要だとおっしゃる。
文科大臣、伺います。
今指摘したような裁判例を含めて、被害の防止と救済に取り組む弁護士の連絡会から文化庁に繰り返し申入れがされています。いつから何回ありましたか。(発言する者あり)【配付資料1ページ】

○委員長(末松信介君) 山添先生、静かにしてください。

○国務大臣(永岡桂子君) 過去の訴訟の資料によりますと、平成七年から平成十六年までの間に、全国霊感商法対策弁護士連絡会から文化庁に対しまして計七回の申入れがあったことが分かっております。で、その内容は、宗教法人の解散命令の請求、そして調査の実施を求めるものだったと承知をしております。その後、平成二十七年には、旧統一教会の名称変更を認証しないよう求める申込み、申入れ書ですね……(発言する者あり)

○委員長(末松信介君) 静粛に。

○国務大臣(永岡桂子君) そして、認証したことに対する抗議書を文化庁において受け取っているものと承知をしております。
さらに、今年でございますが、旧統一教会の解散命令等を求める申入れ書や声明を受け取っていることから、現時点で確認できる限り、合計十一回、文書の送付を受け取ったと認識をしております。

○山添拓君 その累次の申入れの中で、統一教会が組織的な違法行為を繰り返していることも指摘されていたのではありませんか。

○国務大臣(永岡桂子君) 内容はそういうこともあったようでございます。

○山添拓君 ですから、総理、組織性はっきりしている、これだけ続いているわけですから継続性もはっきりしている、そういうことではありませんか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、今までのこの民法に関する法令、そして様々な相談、申入れ、そういったものがあるのは事実であります。しかし、それに、それに加えて、今回、報告徴収・質問権を行使することによって、改めてこの当該団体に対して質問を行い、全体として更に手続を進める理由が確認されるかどうか、その中で、違法性、組織性、継続性、しっかり確認をして手続を進めるということであります。
今回の案件において、改めて手続を進め、その中で今言った違法性、継続性、組織性、確認した上で手続を進めていきたいと思っています。

○山添拓君 今総理は違法性とおっしゃったんですが、昨日は悪質性とおっしゃっていました。
どちらですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 失礼しました。悪質性であります。

○山添拓君 悪質性も裁判例では繰り返し言及されていますが、私は次の点を指摘したいと思います。
多くの信者が、統一教会であることを知らないまま勧誘され、先祖の因縁話で不安をかき立てられ、その教義を真実として植え付けられ、信者にさせられてきました。一旦入信すると、万物復帰の教義の下で多額の財産を奪われ、教祖が定めた相手と結婚させられ、新たな被害者を生み出す伝道活動に従事させられる。脱会すると地獄に落ちると教え込まれ、自らの判断で脱会することが困難な状況に追い込まれる。こうしたやり方は、勧誘される側の信教の自由を侵害する違法行為と裁判で何度も認定されています。
総理、総理もそう認識されるでしょうか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 様々なトラブルがあり、問題があり、そうしたものに対して様々な相談や、そして苦情が寄せられている、それは承知をしております。
だからこそ、そうした問題を受けて、法律にのっとって、この宗教法人法という法律にのっとって手続を進めることによって事実を把握し、そして次へ手続を進めるかどうか、それを確認したいと政府としては思っております。

○山添拓君 答えになっていません。私は、ここは問題の核心でもあると思うんです。
宗教法人である統一教会は、不安に乗じて心を支配し、信教の自由を侵害してきた。これは極めて悪質ではないですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 悪質な事案があるということは承知をしています。
だからこそ、法律にのっとって手続を進めて、その法律のこの手続の中で、改めて、先ほど申し上げました悪質性、そして組織性、継続性、こうしたものを確認し、次の手続に進むかどうか、これを確認したいと申し上げております。

○山添拓君 ですから、それらの事実は、組織性も悪質性も継続性も既に累次の裁判例で明らかになっています。なぜ、いまだに事実の積み上げが必要なんですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 民法の組織的な不法行為に関する法律は二件であります。様々な苦情が寄せられています。
先ほど過去の裁判所の判断例について申し上げました。それとの比較において事実を積み上げることは重要であると判断をして、こうした報告徴収・質問権の行使を指示した次第であります。

○山添拓君 そうしてまだ事実の積み上げが必要になっているのはなぜなのか。
被害者が起こした国家賠償訴訟で、国は少なくとも九回、統一教会と面会したことを認めています。その後は何回行いましたか。

○国務大臣(永岡桂子君) 三回行っていると承知しております。

○山添拓君 その三回の情報収集、面接の中でどのような事実を確認しましたか。

○国務大臣(永岡桂子君) 今お話しいたしました三回の中には、ただいまの運営状況、その時々の宗教、旧統一教会の運営状況、そういうことを話し合っております。

○山添拓君 組織的な不法行為を繰り返していることについても確認していましたか。

○国務大臣(永岡桂子君) 訴えられました民事裁判のことは伺っていると聞いております。

○山添拓君 それでは、その三回の面会についての記録を提出してください。

○国務大臣(永岡桂子君) これは個別の事案でございますので、公表はできないということでございます。

○山添拓君 いつ、どのようなやり取りをしたのか、それも公表できないのですか。

○国務大臣(永岡桂子君) 詳しい内容はできないということでございます。

○山添拓君 三回の面会を経て、文化庁としては統一教会に対してどのような対応を行ったんですか。

○国務大臣(永岡桂子君) 旧統一教会に対しましては、適切な業務運営を行うようにお願いしたということでございます。

○山添拓君 お願いだけだと言うんですね。そうして、まともに対応しない中で、二〇一五年六月には名称変更を認証してしまいます。
総理は昨日、名称変更に先立ち、相談があったと述べました。
文科大臣に伺います。いつからどんな相談があったんですか。

○国務大臣(永岡桂子君) 平成九年から十年、平成十五年から十六年の頃に旧統一教会から名称変更に関します相談が複数回ありましたが、いずれの回におきましても、相談の結果といたしまして申請はございませんでした。平成十七年は、これは旧統一教会からの名称変更の申請がございました。
宗教法人法上、これは、規則変更の認証の申請については、申請書の必要記載事項に不備がなく、また必要な書類が添付されるなど、形式上の要件に適合する場合は受理をする必要がございますということで、旧統一教会の申請につきましてはこれを満たしていたことから、当該申請を受理し、認証の決定を行いました。
以上です。

○山添拓君 実際に申請がされる前のことを伺っていますが、名称変更の申請について相談があったときに文化庁はどのように対応したんですか。

○国務大臣(永岡桂子君) 大変失礼いたしました。
先ほど私は平成十七年に旧統一教会からの名称変更の申請の表示がありましたと申し上げたのですが、平成二十七年に改めますので、申し訳ありません。
それで、平成九年から十年、そして平成十五年から十六年の頃の統一教会からの名称変更に関する相談でございますが、それに関しましては、申し訳ございませんが、公表できるというわけではございませんので、御承知おきいただきたいと思います。

○山添拓君 今、公表できないとおっしゃったのですが、経過については記録があるんですか。

○国務大臣(永岡桂子君) 記録はあるようでございますが、法人の個別のことに関しましては開示できないことになっておりますので、御承知ください。

○山添拓君 それまで名称変更について申請を受け付けなかったのが、突然、二〇一五年には申請させ、それを受け付ける、認証するということになりました。その対応が変わった経過については記録もなく、説明をいただいていません。
なぜ対応を変えたのかについて、記録を示して説明いただきたいと思います。

○国務大臣(永岡桂子君) 同じように言わせていただきますけれども、平成九年から十年、平成十五年から十六年の頃に旧統一教会から名称変更に関する相談が複数回ありましたが、いずれの回におきましても申請は提出されておりません、おりません。
ということで、平成二十七年は旧統一教会から名称変更の申請がございましたので、これ、意思、明確な意思表示がございましたので、それで、事務的にといいますか、宗教法人法の規則変更の認証の申請については、これはもう先ほども申し上げましたけれども、申請書の必要記載事項に不備がなく、また必要な書類が添付されるなど、形式上要件に適合する場合には受理する必要がありますので、それで認証の決定を行ったということでございます。

○山添拓君 同じ答弁を繰り返されるだけで、名称変更に至る経過について明らかになりません。記録をこの委員会に提出するよう求めます。

○委員長(末松信介君) 後刻理事会で協議をいたします。

○山添拓君 文化庁は、裁判や全国弁連の申入れを通して違法行為の組織性も悪質性も継続性も十分把握していたはずです。ところが、解散命令の請求はおろか、調査も十分行わず、逆に正体隠しに加担する名称変更を認めていきました。
総理、その下で被害が拡大してきたことについて、政府の責任をどのように認識されていますか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 名称変更の申請につきましては、今文科大臣から説明させていただいたとおりであります。正式な申請は行われてこなかった、二〇一五年、平成二十七年に初めて正式な申請が行われた、これは認証の制度に基づいて手続を進める必要がある、そうしたことで手続を進めたということであります。
この点については今説明したとおりでありますが、その一方で、被害者の方々が存在するということ、様々な形で政府には情報として入っていたわけですから、それを今日まで放置したことについては、政府としてこれは強く受け止めなければならない、深刻に受け止めなければならない点であると思います。
だからこそ、今回、こうした宗教法人法の手続にのっとって事実把握に努めるとともに、被害者の救済という観点から相談あるいは様々な支援体制を用意することと、そして、今後こうしたことが二度と起こらないために必要な法改正についても同時並行的に取り組むことが求められているという認識に基づいて、この三つを進めていくことを政府として行っている次第であります。

○山添拓君 事実は既に積み上がっていますから、直ちに解散命令の請求へ進むべきだと指摘したいと思います。
そして、今総理は、放置してきたことについては重く受け止めなければならないとおっしゃいました。大事な点だと思います。こうして政府が不作為を続ける一方で、自民党議員の多くが統一教会と急接近していきました。最大の広告塔となったのが安倍元首相です。総理は、本人が亡くなっているので十分に把握することには限界があるとおっしゃいます。では、現時点で総理が把握できている事実は何なんでしょうか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 社会的に問題のある団体との関係、どのような接点を持ったということについては、その当時の本人の認識、意識、さらには心の問題であるということから、改めて調査することは本人の反証も何もできない状況の中で進めることが難しいということを申し上げております。
事実、様々な事実は報道等で指摘をされておりますが、それに対して実際がどうだったかということについては、本人の反証も何もできない、そういったことから十分把握することは難しいと考えております。

○山添拓君 いや、全然調査しないでいきなり限界だと言われても、それは限界の話ではないですよ。
安倍氏は昨年九月、関連団体の集会にビデオメッセージを寄せ、統一教会の総裁を礼賛しました。あの安倍さんが応援してくれた団体が悪い団体のはずがない、そういう信者がいるといいます。安倍氏が広告塔となり、被害を拡大した可能性、二世信者を絶望させた可能性、どう認識しておられますか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 当時の実態については、先ほど申し上げた理由から、十分調査することは難しいと考えておりますが、いずれにせよ、そうした形で社会的に問題のある団体と接点を持つことによってこの団体に対して信用を与えるなど影響を及ぼした、このことについては、政治の国民に対する信頼という意味で、これは大きな問題であり反省しなければならないと思っています。
そして、その上で、そうした経緯についてそれぞれの議員が説明するとともに、関係を徹底的に絶つという形で信頼回復に努めたいと考えております。

○山添拓君 安倍氏の本人の心の問題だとおっしゃるのですが、公になっている事実があります。事務所の関係者もおられるでしょう。関係する書類も残されています。なぜそれらを確認しないのですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) そうした事実があるという指摘はおっしゃるとおりでありますが、その全体をどう把握をするのか、どう評価するのか、これは最後は本人の判断、認識の問題ということでありますので、本人が亡くなった今、十分な調査は難しいと考え、調査については行うことが困難であると申し上げている次第であります。

○山添拓君 では、伺います。
元参院議長の伊達忠一氏は、二〇一六年の参院選に全国比例で出馬した自民党の宮島喜文氏を応援するに当たり、安倍氏に統一教会の組織票を回すよう依頼したと証言しています。伊達氏には確認しないんですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 党としてのこの問題に対する取りまとめを行わさせていただきました。今現職の国会議員の取りまとめを行った後、地方に対しても党としての方針、すなわち当該団体との関係を絶つという方針を徹底するべく具体的な対策とともに発信をする、今月中にそうした対応を行いたいと思っています。そこから、一つ一つ自民党の信頼回復に向けて努めていきたいと思っています。

○山添拓君 伊達氏には確認しないんですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 現職の国会議員、そして地方議員からこうした実態把握を進めております。その中で、様々な実態把握の中で、必要であればそれ以外の関係者についてもそうした確認を行う、こうしたことはあり得るんだと思っています。

○山添拓君 必要であればっておっしゃるんですけど、必要じゃないですか。総理は必要性認識されていないんですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど来申し上げております安倍元総理のこの接点につきまして、様々なこの事案、事案が指摘をされています。安倍総理が選挙にどう関わったか、その中で伊達元議長の名前等が出ているということを承知しておりますが、安倍元総理の調査自体が先ほど申し上げたような形で難しいと申し上げているわけですから、その中で出てきた名前について接触するかどうか、これはその調査自体における必要性でありますので、調査自体が難しいと申し上げておりますので、まずは先ほど申し上げた取組を進めたいと思っています。

○山添拓君 伊達さんはお元気だと思います。
安倍氏の了解を得て宮島氏は初当選しました。今年の参院選では安倍氏から、今回は井上でなどと拒否され、宮島氏は出馬を辞退したといいます。宮島氏には確認されないんですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘は全て安倍元総理の接点についての指摘だと思います。それが難しいと申し上げております。

○山添拓君 安倍さんに関わることは全て調査しようとされない。
総務省に伺います。
参院選挙の比例代表選挙における個人票と政党票はどのような関係にありますか。

○総務省 自治行政局選挙部長(森源二君) お答え申し上げます。
参議院比例代表選出議員の選挙については、いわゆる非拘束名簿式比例代表制を採用しており、その当選人の決定の方法については、まず名簿登載者個人の得票数を含む政党の総得票数に基づいてドント式により各政党の当選人の数が決まります。
その上で、政党内の当選人の順位については、特定枠の候補者があるときは特定枠に記載されている候補者を上位とした上で、その他の名簿登載者については、その個人の得票数の最も多い者から順次当選人を決定することとされております。

○山添拓君 つまり、個人票も自民党の票です。
総理、自民党が組織的な支援を受けていたことになるではありませんか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 自民党は、自民党だけではなくして、選挙においては様々な団体との接点があり、そして様々なアプローチを受けます。そうした接点については、各議員が過去の経緯しっかり点検するようにということを申し上げております。
そうしたアプローチ、接点があったことが政策に影響しているとしたならば、これは問題だという理屈は分かりますが、接点があったこと、このことで、ついて、自民党としては、その経緯についてしっかり説明とするとともに、信頼回復に向けては、将来に向けて関係を絶つことを徹底する、そうした方針でこの党の方針を整理しております。

○山添拓君 将来に向けて関係を絶つには、現在の関係がどこまでのものかを明らかにする必要があります。
安倍氏が統一教会票を差配していた重大な疑惑です。伊達元参院議長、宮島喜文前参院議員、今回支援を受けた井上義行参院議員の参考人としての招致を求めます。

○委員長(末松信介君) 後刻理事会で協議をいたします。

○山添拓君 今日の朝日新聞に、統一教会の友好団体が国政選挙前、自民党の国会議員に対して憲法改正や家庭教育支援法制定、日韓トンネルの実現推進などに賛同するよう記した推薦確認書を提示し、署名を求めていたことが分かったと報じられました。
総理、これは事実ですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 報道は承知しています。事実かどうか、それは私自身は今日の朝記事を見ましたんで、事実確認までには至っておりません。

○山添拓君 自民党として調査をされますか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げたように、選挙に当たっては様々な団体、関係者からアプローチを受ける、さらには推薦を受ける、こうしたやり取りがあります。こうしたやり取りについてポイントとなるのは、自民党としての党の取りまとめに当該議員がどのような報告をしていたかということだと思います。
八分類のこの取りまとめの中にどのようにそれが反映されているのか、それを確認することが重要であると思います。その上で問題があったならば、それぞれ調査、報告、説明を尽くしていく、これが大事だと思います。その上で関係を絶ってもらうことを徹底してもらいます。

○山添拓君 今、八項目の取りまとめとおっしゃったのですが、選挙で組織的支援を受けたことは自民党の点検項目の一つです。今の政策協定の話は出てきていません。なぜ出てきていないんですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 選挙においては様々なアプローチ、あるいは推薦、様々な形での接点があると思います。それがその党の取りまとめの中にどのように反映されているのか、それがポイントであり、それについて当該議員はしっかり説明責任を果たさなければならないと考えます。

○山添拓君 ですから、自民党の議員の皆さん、説明責任果たされていないではありませんか。外国に本拠を置く団体が自民党を通じて日本の内政に干渉したという疑惑ですよ。重大ではありませんか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 内政に干渉したとおっしゃいますが、そうした接点があったことについては、政治の信頼を損ねたという意味で、政治の判断で謙虚におわびを申し上げなければならないと思いますが、干渉した、自民党の政策に影響がしたと、影響があったということは私はなかったと思っております。政策のプロセス、その一議員に対するこのアプローチが自民党の政策決定全体に影響を与えるというようなシステムにはなっておりません。
自民党として、この政策を積み上げるに当たって重層なプロセスを用意をし、多くの国民、関係者、有識者、閣僚、あっ、官僚、こうした関係者の意見を積み上げ、そして議員自身が議論を積み重ねた上、最終的に政策を決定する、このプロセスの中で、選挙における接点が影響を及ぼすということはないと確信をしております。

○山添拓君 調査もしないのに影響はないとおっしゃる。何の説得力もありません。個人任せの点検などでは駄目だということだと思うんですね。
それだけじゃありません。今週号のしんぶん赤旗日曜版が、井野防衛副大臣と統一教会関連団体との癒着をスクープしています。副大臣の地元群馬県伊勢崎市にある福満パソコンスクール、御存じですか。

○防衛副大臣(井野俊郎君) 過去、私の地元に福満パソコンスクールという教室があったことは事実であります。

○山添拓君 そのパソコンスクールを運営する合資会社福満の代表者福田高雄氏を窓口に、副大臣が所属する平成研究会のパーティー券を買ってもらったことがありますね。

○副大臣(井野俊郎君) 御指摘の私が所属する平成研のパーティー券についてなんですけれども、八年前のことでありまして、私としては今回指摘されるまで認識はしておりませんでした。
いずれにしても、パーティー券については、政治資金規正法にのっとって適切に処理をしております。

○委員長(末松信介君) まあ、事実ということですね。

○山添拓君 買ってもらった事実はあるんですね。

○委員長(末松信介君) 重ねて、井野防衛副大臣。

○副大臣(井野俊郎君) パーティー券については、政治資金規正法にのっとって適切に処理をしております。(発言する者あり)

○委員長(末松信介君) 事実かどうかという、答弁、事実かどうかということを確認を求められています。

○副大臣(井野俊郎君) 現時点においては資料等がなく、確認ができておりません。

○山添拓君 それは確認してください。
この平成研究会のパーティーに出席した江田保則氏ら約十人をその後国会に招待し、官邸内まで案内されたのではないですか。

○副大臣(井野俊郎君) 私の支援者である方が国会見学等を御希望された場合に、国会見学等を行うことはあります。その中にこの江田氏がいたかどうかというのは、ちょっと私自身では把握はできておりません。

○山添拓君 江田さんはフェイスブックで書かれていますから。
福満の本店がどういうところか御存じですか。

○副大臣(井野俊郎君) 登記上の本店所在地については、私は把握はしてございません。

○山添拓君 本店所在地の建物は、世界平和統一家庭連合伊勢崎家庭教会の表札があるだけでした。福満はダミー団体と思われます。
そして、江田氏は、国際勝共連合群馬県本部の当時の代表です。官邸にまで招き入れていたとしたら重大です。
副大臣、この方たちとはどんな関係なんでしょうか。福田氏らに自民党に入党してもらったという情報もありますが、選挙で応援を受ける関係なんですか。

○副大臣(井野俊郎君) 私の認識としては支持者であると、応援していただいている立場といいましょうか、そういう関係であると認識しております。

○山添拓君 単なる支持者という認識なんですね。

○副大臣(井野俊郎君) そうです。

○山添拓君 総理、井野副大臣の件は自民党の点検では出てきていません。パーティー券の購入もですね。個人任せの自主点検ではやはり駄目ではないかと思うんです。党として責任を持って調査すべきじゃありませんか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 党として八分類を行った上でそれぞれの議員から報告をさせている、こういった取組を行っている政党は自民党だけであると認識をしています。
また、私の内閣におきまして、閣僚を始め政務三役につきましては、自ら当該団体との関係を精査し説明責任を果たすこと、そして今後は当該団体との関係を絶つこと、これを前提として職務に当たってもらっているところです。
その都度、追加的に報告、説明を求められているというのであるならば、しっかり説明責任を果たしてもらわなければならない、過去を精査した上で未来に向かって関係を絶つ、これを徹底させることを政府としても党としても徹底していきたいと思っています。

○山添拓君 いや、総理が言われるようにはなっていないんですよ。個々の議員に任せられておくと事実は出てこないんですよ。ですから、朝日新聞や赤旗のスクープで出てきているんですよ。
自民党として調査しないんですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 政治活動あるいは選挙の活動においては、実態は実に多様なものがあります。国会議員たるもの、有権者に対しこの協力をお願いし、説明をし、自分の政策を理解してもらう、こうした働きかけを行うわけでありますが、その過程の中で接点が生じてしまったこと、このことについて、政治の信頼を損ねたという意味でおわびを申し上げています。
この相手に対する認識も含めて、様々なこの認識、判断の下に様々な接点があった、このことについて、内容について本人が責任を持って説明をする、これが重要であると思っています。
こうした党としてのこの実態把握のありよう、これは他の党においてもそうした判断、それぞれの議員の判断、報告を基に取りまとめを行っていると承知をしております。自民党としては、その報告を受けて、今後に向けてガバナンスコードの改定からその実効性を確保するための方策、こうしたものを具体的に示すことによって党としての信頼回復につなげていきたいと思います。こうした取組を行っているのも自民党だけであると認識をしております。

○山添拓君 後から後から出てきている中で、関係を絶ち切ることなどできないですよ、こういうままで、自民党としての調査すらしないで。自民党としての調査すらしないでですね、答弁されますか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 過去においては、政治活動の中で、選挙の中で様々な接点があった、それは事実であります。それは丁寧に説明をした上で、これ未来に向けて関係を絶つことが信頼回復に向けて重要であるということを申し上げています。
私の内閣においても、その任命以後、接点が見付かったならば、これは閣僚を始めそれぞれの役を辞めてもらう、辞職してもらう、これは当然のことであると思います。この未来に向けてけじめを付けることによって信頼を回復していきたいと思っています。

○山添拓君 今の関係についてまともに調査し、明らかにすることができない状態で、未来に向かって関係解消ということはできないですよ。今、どのような関係があるかということを自覚されていないんですから。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 今現在は関係はあってはならないわけであります。
これまでの経緯について、今申し上げました選挙や政治活動を行う上で様々な接点があった、そして、それも本人は意識していた場合、相手のこの実態が分からない場合等、様々であります。それについては本人が丁寧に説明をし、そして未来に向けて関係を絶つ、これを徹底したいと申し上げております。
今現在、閣僚等において接点があったとしたならば、これは辞任いただく、これが今の内閣の方針であります。

○山添拓君 あくまで調査を否定される、これではやっぱり関係絶ち切ることはできないと、自民党として調査を徹底するべきだということは重ねて指摘したいと思います。
コロナ禍と物価高騰の下でも大企業は過去最高の経常利益を記録し、内部留保は過去最大、五百兆円近くにまで達しています。第二次安倍政権以降、配当金は二倍、しかし賃金は一・〇五倍でしかありません。【配付資料2ページ】

総理に伺います。
これが賃金が上がらない国の構造的な問題なのではないでしょうか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 賃金を引き上げるためには成長と分配の好循環が実現しなければなりません。経済、資本主義でありますから経済は成長しなければなりませんが、成長の果実が適切に賃金等に分配されてこそ持続可能な経済が実現できると思います。
この成長の果実が賃金に十分振り向けられていないということについては、今言った観点から問題があると考えております。

○山添拓君 賃金の底上げに重要なのは最低賃金です。
今年、人口を加味した全国加重平均で九百六十一円、昨年の九百三十円から三十一円、三・三%増しとなりました。しかし、この間、生活必需品の物価上昇は四%を超えています。
物価高騰で最賃の引上げも相殺されてしまうのではないでしょうか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 御指摘の最低賃金の引上げは、本年、過去最高となる全国加重平均三十一円の引上げを行いました。それと併せて、事業、事業場内で最も低い賃金を引き上げる事業者への支援、また、最低賃金引上げの影響を強く受ける事業者に対する支援、これを強化したということであります。
最低賃金につきましても、できるだけ早期に全国加重平均千円以上となることを目指してこの取組を進めていきたいと思っています。
こうした最低賃金、あるいは公的価格を始め、政府としてこの賃上げに向けた取組をしっかり進めると同時に、この賃上げのこの機運を持続させていくためにも、この構造的な賃上げが重要であるということを申し上げさせていただいています。
いずれにしても、賃上げの重要性に鑑みて、様々な施策、総動員していきたいと思っています。

○山添拓君 加重平均千円では全然追い付きません。しかも、引上げ額には地域間格差があります。
厚労大臣に伺います。
目安制度について説明してください。

○厚生労働大臣(加藤勝信君) 御指摘の地域別最低賃金の目安制度とは、各都道府県労働局に設置されている地方最低賃金審議会において、地域ごとに異なる経済状況を踏まえつつ、地域別最低賃金の改定額を審議するに当たって、中央最低審議において改定額の目安を審議し掲示するものであります。
中央最低賃金審議会では都道府県を四つのランクに分け、ランクごとにその年の地域別最低賃金の改定額の目安を示しているところでございます。
この目安制度は、地域別最低賃金が改定される際に、できるだけ全国的に整合性のある改定が行われるようにするということで求め、導入された制度であります。

○山添拓君 今年はA、Bランクで三十一円、C、Dランクでは三十円でした。目安額はこの間、東京などのAランクが最も高く、ランクが下がるに従って安く設定されてきました。ですから、目安額どおりに改定を続ければ格差は広がるばかりだということです。【配付資料3ページ】
厚労大臣、この目安制度は、法律には根拠があるんでしょうか。

○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘ありましたが、今回の最低賃金引上げで最高額に対する最低額の比率は八年連続で改善しているということは申し上げておきたいと思います。
その上で、この目安制度そのものは、法律ということより、先ほど申し上げた昭和五十二年中央最低賃金審議会の答申で今後の最低賃金制度のあり方という答申を受けてスタートした制度であり、そのときの根拠が先ほど申し上げた全国的な整合性を常に確保するということを目的に導入したものであります。

○山添拓君 つまり、法的根拠はありません。
一九七五年、我が党を含む当時の四野党が、全国一律最低賃金の創設を明記した法案を共同提出しましたが、政府が反対し、代わりに導入したのが目安制度です。これにより一律最賃に近づける、先ほど整合性のあるものにと答弁ありましたが、そのように説明していましたが、その後、一時期を除いて格差は拡大するばかりです。
厚労大臣、これでいいんでしょうか。

○国務大臣(加藤勝信君) ですから、先ほど申し上げたように、その最高賃金と最低賃金のこの格差は是正が微々ではありますが……(発言する者あり)いや、ということがまず進めていると。
それから、目安というのはそういうことで求められて、元々がその最低賃金は地域別に設定するということ、これは法律に書いてあるわけでありますから、まさにそれを進めるに当たって全国的な整合性を取るためにこの今の目安制度、これが導入されているということであります。

○山添拓君 しかし、その下で目安額の制度を続け、かつランクの高いところほど高いと、そういう状況を続けていけばどんどん広がってしまう。【配付資料4ページ】
今年、二十二道県の地方最低賃金審議会が中央最賃の目安より更に上乗せする、そういう答申を行いました。ガソリン価格の高騰など地方での実情を踏まえて、中央最賃の目安額では駄目だと、もっと上げようということです。格差をなくすためには最低賃金そのものを全国一律のものにするべきです。私は、そもそも現在の最低賃金自体が低過ぎると思うんですね。
総理に伺いますが、東京の最低賃金、十月から時給千七十二円です。これは全国で最高です。しかし、この下で、一日八時間、週五日間働いても一か月で十七万円余り、手取りでは十三万円台です。健康で文化的な最低限度の生活を営む上で、これは十分な額とは言えないんじゃないかと思いますが、総理、いかがですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 最低賃金につきましては、先ほど申し上げたように、早急に千円を超える水準を目指していきたいと思いますが、それを超えた先にも、引き続き最低賃金引上げに向けての努力は続けていかなければならないと思います。
十分かということにつきましては、今申し上げたように、最低賃金の引上げの努力をこれからも続けていく必要があると認識をしている次第であります。

○山添拓君 十分でないという前提かと思うんですけども、今労働組合の全労連など、各地で生計費調査を行っています。
東京は家賃が高いですが、地方は車の維持費にお金が掛かる。全国的に見ればどこでも時給千五百円以上が必要です。そのためにも中小企業への支援が決定的に重要です。
今年度、各地の最賃改定の審議で、政府に対して中小企業支援策を求める提言が数多く出されています。幾つあるでしょうか。主な内容も紹介してください。【配付資料5ページ】

○国務大臣(加藤勝信君) まさに地域別の最低賃金、まさに最低賃金を上げるためには、それを土台となる、特に中心となった中小企業のその経営力を上げていくということが必要であり、四十七都道府県の地方最低賃金審議会によりなされた答申のうち、中小企業支援に関する政策要望が記載されていたものは三十四都道府県の答申であります。
具体的な中身としては、業務改善助成金を始めとした各種助成金による支援の拡充及び活用促進、総務費、原材料費、失礼、労務費、原材料費などの上昇を適正に価格転嫁できるための環境の整備、こうしたものであったと承知をしております。

○山添拓君 賃上げへの直接支援が必要だというのが地方からの声です。総理、これに応えるべきではないですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 賃上げに向けて、事業者に対する支援、これも重要であるということは認識しております。だからこそ、先ほど申し上げたような、この事業場内で最も低い賃金を引き上げる事業者への支援等、様々な支援を行っているところでありますし、生産性を向上させる等によってこの分配へしっかりこの成長の果実を振り向けてもらわなければならない、こうしたことで、ものづくり支援金を始めとする企業支援を行っているということであります。
地方の中小企業、零細企業を中心に、この賃上げに向けて政府としても支援を行うことは考えていかなければならないと思います。

○山添拓君 現状の支援では不十分だということで声が上げられていますから、更なる支援策の拡充を是非進めていただきたいと思います。
日本共産党は、中小企業の賃上げを支援する思い切った対策を提案してきました。大企業の内部留保に五年間限定で課税する、大企業が自らの賃上げに充てたりグリーン投資に充てたりした分は課税対象としない、これで二兆円の財源をつくり、中小企業の賃上げ支援に充てるというものです。今年度、政府の中小企業対策費は千七百億円ですから、中小企業支援の予算を十倍以上に拡大していこうという提案です。
中小企業への支援として、消費税五%への減税、インボイス制度の中止、ゼロゼロ融資の打切りで深刻な問題となっている過剰債務問題も含めて、抜本的な対策をこれは求めておきたいと思います。
次に、マイナンバーカードについて伺います。
河野大臣は、健康保険証を二〇二四年秋に廃止し、マイナンバーカードに附帯化させると表明しました。これは事実上、カードの取得の強制になってしまうのではないですか。カードの取得は任意、これは変えませんか。

○デジタル大臣(河野太郎君) これは、今までどおり、申請に応じて交付するものでございます。

○山添拓君 保険証の廃止後、マイナンバーカードを取得しない人をどうするかという点について、デジタル庁は、資格証明書の発行で、保険証がない人の対応策は現在でもあると説明しました。
厚労大臣に伺います。どういう仕組みですか。

○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと、デジタル庁がその資格証明書でどうお話ししたかはちょっと別として、現行の資格証明制度について説明をさせていただきたいと思います。
国民健康保険の資格証明書は、被保険者間の負担の公平性の観点から、長期にわたり保険料を滞納している方に対し、保険料の適切な納付を促すための仕組みとして設けられております。資格証明書が発行された場合、医療機関の窓口では一旦医療費の全額を支払っていただくが、後に市町村から保険給付相当額の償還を受けるものであります。
また、制度の運用に当たっては、市町村に対し、資格証明書の発行の事務が画一的なものにならないよう、病気等の納付困難な事情の有無を適切に把握し、個々の事情に応じたきめ細かな対応をしていただくように求めている中で進めている制度であります。

○山添拓君 つまり、窓口は全額自己負担をさせる、還付があってもですね、ひとまず全額負担という制度を、今でも対応策があると言って説明されているんですね。
厚労大臣、この資格証明書というのは、医療費の全額など払えない、だから受診を控えてしまう、そのために重症化し手遅れになるような事例も起きています。事実上の無保険状態だと、そういう批判もされています。そのため、慎重な扱いを求めているんじゃありませんか。

○国務大臣(加藤勝信君) まず、この資格証明書は、事業の休廃止や病気等、保険料を納付することができない特別の事情がないにもかかわらず一年以上の長期にわたり保険料を滞納している方に対し、保険証の返還を求めた上で証明書、資格証明書を交付し、以下は先ほど申し上げた仕組みになっているということであります。
したがって、今申し上げた条件が付いていますから、それについては画一的にならないように、そして、病気等納付困難な事情の有無を適切に把握をし、個々の事情に応じたきめ細かな対応を行っていくということを通知をしているところであります。

○山添拓君 これが、マイナンバーカードに保険証が一体化されると、保険料を払っていてもマイナンバーカードを持っていない人は窓口全額負担と、そういうことになってしまうんですか。

○国務大臣(加藤勝信君) 今申し上げたこの資格証明書は、先ほど申し上げた保険料納付をしていないということ、いろんな事情でですね、それはなっているわけで、保険料を払った方が、いわゆる、医療、保険、保険制度に基づいて保険を、あっ、失礼、医療提供を受けられる、これは当然の権利でありますし、それをしっかり確保していかなきゃいけない。したがって、受けるときには通常のように、三割負担の方であれば三割負担、高齢者であれば例えば一割負担という形で受けられるという、これは当然の前提であります。

○山添拓君 河野大臣、デジタル庁は違う説明をしているようなんです。今のような資格証明書の仕組みがあるといってそういう方向に進みかねないような説明をしているんですが、それはまずいんじゃないでしょうか。

○国務大臣(河野太郎君) 二〇二四年の秋までに全ての国民の皆様にこのことを理解をしていただいて、保険証の廃止をすることを目指しております。

○山添拓君 それは重大ですよ、全ての人に持ってもらうと。
しかし、持たないという意思判断、意思表示をする人はいても構わないわけですね、任意なんですから。持たない人を切り捨てるようなことは絶対に許してはならないと思います。
厚労大臣は、保険証は廃止しないと約束してください。

○国務大臣(加藤勝信君) そのなぜマイナンバーカードと保険証を一体化進めるかということに対しては、もうるるこの場でも説明がありました。そういったメリットを全ての国民が享受できるように、私どもは、オンライン資格確認制度といって、まずそれが使える仕組みをつくり、そして国民の皆さんに様々なメリットを申し上げて一体化を進めていくと。そして、その先に、先ほど大臣、河野大臣が言われた、もうそうしたら保険証は必要なくなりますから当然廃止になっていく。まさに国民の、全ての国民の皆さんがそうしたDXにのっとったより良い医療を求める、こういう状況をまず目指していく、そのことが保険証の廃止につながっていくと、こういうふうに考えています。

○山添拓君 公安委員長は免許証の廃止はしないとおっしゃっているんですね。保険証については廃止しないと明言しないんですか。

○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のように、何らかの事情で保険証を持たない、そういう方がいらっしゃるケースというのもあるかもしれません。それは様々なケース、これから進めていけば出てくると思います。それに対してはきめ細かな対応をしていきたいと考えております。

○山添拓君 きめ細かな対応をするぐらいであれば、現在の保険証を廃止しないのが一番簡便です。カードを取得しない理由の第一は、情報流出が怖いからだとされます。医療機関からも対応できないという懸念が表明されています。保険証の廃止は撤回するよう強く求めます。
岸田政権が進める大軍拡について伺います。
概算要求に盛り込まれたスタンドオフ防衛能力は、射程一千キロの長距離巡航ミサイルとされています。敵基地攻撃能力保有の先取りではありませんか、総理。

○防衛大臣(浜田靖一君) お答えいたします。
スタンドオフ防衛能力は、自衛隊の、自衛隊員の安全を確保しつつ、我が国への攻撃を効果的に阻止するためのものであり、いわゆる敵基地攻撃を目的としたものではありません。
その上で、いわゆる反撃能力を含むあらゆる選択肢については現在検討中であり、具体的な内容等をお答えできる段階ではありませんが、新たな国家安全保障戦略等を策定していく上で検討を進めてまいりたい、このように思っているところでございます。

○山添拓君 敵基地攻撃能力として使う可能性もあるんですね。

○国務大臣(浜田靖一君) 我々とすれば、この件に関しては、我が国の武力の行使は憲法、国際法、そしてまた平和安全法制を始めとする国内法令に従って行うものであり、それは先制攻撃には当たりません。(発言する者あり)

○委員長(末松信介君) 不規則な発言は慎んでください。

○山添拓君 政府は敵基地攻撃能力を集団的自衛権の行使として使う可能性を認めています。
日本が攻撃されていないのに、アメリカが戦争を始めると自衛隊が米軍と一体に敵基地攻撃能力で相手国に攻め込む。総理、これは相手国にとっては紛れもなく先制攻撃になるんじゃありませんか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の武力行使につきましては、かつては旧三要件に基づいて行われた、そして、その後、平和安全法制の成立によって、武力行使の要件はいわゆる新三要件に基づくものとなっております。
敵基地攻撃能力について、この根拠とされるこの昭和三十一年の統一見解はいわゆる旧三要件のもので示されましたが、その後、平和安全法制の成立によっていわゆる新三要件に基づくものになった、こうしたことであります。
新三要件に基づく武力行使であっても、憲法、国際法あるいは国内法、こうした法律に基づいて武力行使が行われる、これは当然のことであります。
我が国におけるこの集団的自衛権、限定的集団自衛権と言えるものでありますが、それも全て憲法、国際法、国内法、こうした法律の、に基づいて行われるものであると認識をしております。

○山添拓君 お答えいただいていないんですね。
集団的自衛権の行使として敵基地攻撃能力を行使する。すると、相手の国にとっては、日本を攻めたわけでもないのに攻撃されるわけですから、先制攻撃と受け止めるんじゃないですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 武力行使につきましては、新三要件に基づいて行われる、憲法、国際法、国内法の範囲内で行われるということであります。
限定的集団的自衛権につきましても、憲法、国内法、国際法に基づくものであります。
先制攻撃、これは国際法違反であります。

○山添拓君 その禁止される先制攻撃に当たるのではないかということを質問しているんですが、答弁されますか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国際法違反はあってはならない。それに、国際法に従って、武力、武力行使につきましては新三要件に基づいて行使をするものであります。

○山添拓君 これは先制攻撃に当たるのではないかという指摘に全然お答えになっていないんですね。
今年の八月、米海軍と自衛隊が存立危機事態を想定した訓練を行いました。防衛大臣、説明してください。

○委員長(末松信介君) その前に、ちょっと今、総理、答弁お願いします。(発言する者あり)いやいや、補足をしたいということなので。(発言する者あり)されましたから。
内閣総理大臣、答弁お願いします。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 国際法違反にならないように武力行使は行う、これは当然のことであります。

○国務大臣(浜田靖一君) リムパックについてでございますが、防衛省・自衛隊は、本年六月から八月にハワイ諸島などにおいて多国間共同訓練、リムパック二〇二二に参加をいたしました。
本訓練には、インド太平洋方面派遣部隊である護衛艦「いずも」などのほか、陸上自衛隊の西部方面隊が各種戦術訓練と人道支援、災害救援に関わる訓練に参加をいたしました。その中で、七月二十九日から八月三日までの間、我が国政府が存立危機事態の認定を行ったという前提の実動訓練に初めて参加をいたしました。
これらの訓練は、海上自衛隊の戦術技量の向上を図るとともに、米海軍及びその他リムパック参加国と相互理解の増進及び信頼関係の強化を目的とした訓練であります。

○山添拓君 武力攻撃を受けた同盟国をどう支援するのか、そういうシナリオに基づく訓練だったんですね。

○国務大臣(浜田靖一君) 基本的には、今私が御説明したとおり、相互、相互の間でお互いの訓練の向上を行い、そしてまた、その中で今お話にあった訓練というものを実行したということでございます。

○山添拓君 お認めでした。
実施した部隊と使った兵器は何だったんですか。

○国務大臣(浜田靖一君) 先ほどお話をしたことで我が方の説明はさせていただきましたが、他の国に関係しては、このことに関しては、国との関係がございますので具体的にお話しすることはできないということであります。

○山添拓君 陸上自衛隊の一二式地対艦ミサイル、これは使ったんですね。

○国務大臣(浜田靖一君) 個々のものに関しての説明は、ここでは控えさせていただきたいと思います。

○山添拓君 プレスで発表してネット上に出ている情報についても話せないような、そういう訓練なんですか。

○国務大臣(浜田靖一君) 基本、装備の中で使っている、訓練の中で使うものというのは、これは当然のごとく使っておるわけでありますが、私どもとすれば、それはもう既に、今お話にあったように発表しているわけですから、今この場でお答えすることはしません。

○山添拓君 いや、これは問題ですよ。政府として公表しているものについて国会で問われたら答えない、そんなのおかしいですよ。

○防衛省 防衛政策局次長(安藤敦史君) お答え申し上げます。
リムパック二〇二二におきましては、海上自衛隊と陸上自衛隊の部隊が参加したところでございます。具体的には、海上自衛隊は、インド太平洋方面派遣部隊の護衛艦「いずも」、「たかなみ」及び哨戒機P1などが各種戦術訓練と人道支援、災害救援に係る訓練に参加したところでございます。また、陸上自衛隊は、一二式地対艦ミサイルを装備した西部方面特科隊第五地対艦ミサイル連隊などが共同対艦射撃に係る訓練を実施したところでございます。
他方で、先ほど御質問のございました存立危機事態を想定した実動訓練に具体的にどのような部隊が参加したのかという詳細につきましては、海上自衛隊の艦艇が参加したところについては御説明しているところでございますが、それ以上の詳細につきましては、先ほど大臣から申し上げましたとおり、参加国の関係もあることから、お答えできないことについて御理解いただきたいと思っております。

○山添拓君 お認めになりましたが、その一二式地対艦ミサイルは、概算要求で射程千キロとも言われる能力向上型の開発が盛り込まれております。敵基地攻撃能力に用いられ得る兵器が既に集団的自衛権の行使を含む訓練で使われているということは、これは重大です。
総理に伺います。
米軍が攻撃された場合、自衛隊は自動的に集団的自衛権を行使するんですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 存立危機事態の認定に関する判断は、これはもう実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して行われるものであります。その持ち得る全ての情報を総合して客観的、合理的かつ主体的に判断する、こうしたことであります。
しかし、いずれにしましても、これは、憲法、国際法、国内法、この我が国の持つ法体系の中で行われるものであります。国民の命や暮らしを守るためにこの法律の範囲内で最大限どのような対応ができるか、これを現場、個別具体的に考える、こうしたものであると認識をしております。

○山添拓君 総理は、外務大臣時代、国会でこのように答弁しています。日米同盟に基づく米軍の存在、そしてその活動は死活的に重要である、このような米軍に対する武力攻撃は新三原則に当てはまる可能性は高い。つまり、米軍に対する攻撃というだけで集団的自衛権を行使できる可能性が高いと、こう述べているんですね。【配付資料6ページ】
米軍が攻撃されたら、それがすなわち存立危機事態に当たり、集団的自衛権の行使として武力行使をする、その可能性が高い、そういうことなんですか。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 我が国の安全保障にとって、我が国自身の防衛力と併せて日米同盟の抑止力、対処力は大変重要であると認識をしております。
そして、具体的な事態には、その個別具体的な事案に即して対応しなければならないと思いますが、こうした米軍の関係、米軍の存在を考えますときに、憲法、国内法、国際法の範囲内でこの武力行使に関する新三要件を適用をする、こうしたことはあり得るということを答弁の中で申し上げたと記憶しております。

○山添拓君 これは、抑止力どころか、米軍の戦争に日本が巻き込まれる危険性を示していると言わなければなりません。軍事対軍事の対抗は悪循環を招きます。
日本共産党は、米中を含めた平和の枠組みが必要だと提起してきました。ASEAN諸国は、軍事同盟ではなく、東アジア・サミットの枠組みを強化し、紛争の平和的な解決を目指しています。この枠組みを米中を含む東アジア全域に広げていく、こういう外交ビジョンを持つべきです。
軍事対軍事の対抗ではなく、平和外交で対話と協力のアジアをつくっていく、この重要性について、最後、岸田総理に伺います。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) まず確認したいのは、存立危機事態に当たって武力行使をするその目的は、我が国の国民の命、暮らし、そして幸せを守るためにこの行使をするということであります。その目的に向けて法律の範囲内で対応するということであります。
その上で、この我が国にとって安全な国際環境、これを確保するために、外交努力によってこの環境を整備していくことがまず大事であるということについては、私も同感であります。
外交努力を行うと同時に、我が国のこの独自の防衛力と同盟国、同志国との連携、これを充実させることによって、全体で我が国の国民の命や暮らしを守る政治の責任を果たしていきたいと考えております。

○山添拓君 しかし、今まともな外交など行われていないということが大問題だと思います。
まともな外交努力なく軍事力の拡大を進めていくというのは、私はやってはならない、そのための軍事費の二倍化、国債発行であれ、増税であれ、暮らしの予算の削減であれ、暮らしと平和を脅かすような大軍拡はやめるべきだということを指摘して、質問を終わります。

 

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