2026年・第221特別国会
- 2026年6月15日
- 決算委員会
巨大DC建設で環境悪化/大深度地下法 トンネル工事事故と生活侵害 抜本的見直しを
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
AIの利用が拡大し、情報処理を担うデータセンターの建設が相次いでいます。小規模なものも含めると、全国に約五百か所、その八割が東京圏と大阪圏に集中しています。
東京都日野市では、日野自動車の工場跡地に三井不動産が約十一万四千平米の敷地に三棟、高さ最高七十二メートル、市内でもずば抜けて高い建物が計画されています。この高さ、高過ぎるということで計画が変更になったりもしているんですが、稼働に伴う電力消費量やCO2の排出量、排熱量など住民の懸念があり、日野市長も情報開示を求めていますが、今年十一月に予定する着工前まで公表できないとして明らかにしておりません。
経産大臣に伺います。
資料もお配りしていますが、日本データセンター協会は、今年五月に作成したガイドラインで地域への説明に際して留意すべき事項を定めています。これは大変重要なものだと考えますが、大臣の認識を伺います。
○経済産業大臣(赤澤亮正君) 五月一日に日本データセンター協会がデータセンター地域共生ガイドラインを策定し、その中で、立地検討段階からの地域とのコミュニケーションの在り方や住民への影響と対策など、説明時に留意すべき事項を定めているものと承知をしております。
これらは地域共生を図る上で不可欠な内容であるため、経済産業省としても、本ガイドラインを基に地域とのコミュニケーションを通じた共生が進むことを期待しているところでございます。
○山添拓君 ありがとうございます。
地域住民との対話は欠かすことのできない大切な取組とも書かれておりまして、大臣、念のため伺いますが、これは、今後の計画に限らず、既に計画中の案件についても事業者が留意すべきものということでよいですね。
○国務大臣(赤澤亮正君) これ、法的拘束力のあるものではないと思いますので、法的拘束力のあるものほど遡及効について厳格なものではないと私自身は受け止めておりますので、委員がおっしゃったように、ここに書かれている中身は既存のものについてもできる限り尊重していくということが望ましいと理解をいたします。
○山添拓君 江東区の千石では、大規模な集合住宅の近くで計画が進んでいます。資料の三枚目から東京新聞の記事を紹介していますが、千葉県白井市、閑静な住宅街に隣接して二か所で計画があり、このうち富ケ谷地区では都市計画法違反などを理由に住民が係争中です。印西市では、千葉ニュータウン中央駅徒歩五分、多くの市民が住む地域で建設が予定され、四月に住民が建築確認の取消しを求めて提訴しました。どこも巨大なデータセンター計画です。
建築物としてのデータセンターは、建築基準法には定義がなく、各地で倉庫、事務所などと扱われ、民間の指定確認機関がやすやすと建築確認を出している状況があります。
国交大臣に伺います。
ビル五階建て、六階建て、非常用発電機や燃料の重油なども置かれるデータセンターが住宅街の真ん中にこれだけ乱立しているというのは、ちょっと異常ではないでしょうか。
○国土交通大臣(金子恭之君) お答えいたします。
データセンターは、建築確認において、委員御指摘のように、その利用実態などを勘案し事務所や倉庫と判断されていると承知をしておりまして、このため、大規模なデータセンターは住居専用地域において建築が制限されています。
また、地域の実情に応じて、用途地域を補完して様々なルールや制限を付す地区計画等を定めることが可能であり、データセンターについて、その地区計画等の中で立地を制限したり立地に当たっての条件を付したりすることができます。
このような規制的な指標のほか、地域との共生を図り、住民の不安ができる限り解消されるよう、業界団体や先進的な地方公共団体において策定されたガイドラインを踏まえた取組が行われることも重要であると考えております。
○山添拓君 現実にはそうなっていないんですよ。
大臣は、巨大なデータセンターのでき上がったものや建設中あるいは計画中の現場、行かれたことありますか。
○国務大臣(金子恭之君) 実際お伺いしたことはありませんが、これまでも委員会の質問の中で具体的な写真を見せていただいたことがございます。
○山添拓君 是非、現地にも足を運んでいただければと思うんです。
そして、それは倉庫や事務所に見えるかといえば、そうは見えないと思いますよ。その他でくくられたりもするんですけれども、それでよいのかということが問われております。
データセンターは、停電に備えて非常用発電機を設置しますが、一瞬でも電源が途絶えますとデータが損なわれかねません。そこで、非常用発電機が安定して発電できるようになるまでのつなぎとしてリチウムイオン電池が準備されます。
リチウムイオン電池は、最近、飛行機や電車内での発火事故が問題になっています。電解液を千リットル以上含む場合は危険物として消防法の技術基準に適合した施設で扱うことが求められ、巨大データセンターはおおむねこれに該当します。
ところが、データセンター業界からは、この消防法の制約を緩和してほしいという要望が規制改革推進会議に出され、五月十五日のデジタル・AIワーキング・グループで議論になっています。
内閣府に伺います。
国立情報学研究所の佐藤一郎教授からは慎重な意見が出されたのではありませんか。
○内閣府 規制改革推進室次長(福田誠君) お答え申し上げます。
御指摘いただきました規制改革推進会議デジタル・AIワーキング・グループでは、AIに必要な計算量、消費電力の増加に伴い次世代AIデータセンターの国内整備が必要となる中、リチウムイオン電池について、国際基準等を踏まえ、安全性の確認を前提として関係法令における扱いの見直し等が議論されました。
ワーキング・グループでは、国立情報学研究所の佐藤一郎教授から意見書が提出され、その中では、こうしたAI向けデータセンターの重要性とともに、当該データセンターの設備構成に応じて、火災、延焼実験などを通じて安全性を確認することは合理性がある。また、UL規格を含む国際標準との整合性は重要であるが、それのみを理由に規制緩和を進めることには慎重であるべきである。なぜなら、各国の火災事故に関わる安全基準は、その地域の人口密度、都市構造、消防体制、建築環境などを前提としているからである。したがって、UL規格の導入については検討に値するが、住宅地、商業地への近接、狭隘道路といった日本のデータセンターの特性と合致することを前提にすべきであり、UL規格の拡張や適用地域の限定を含めて、導入の是非を判断すべきであるといった記載がなされているものと承知しております。
○山添拓君 事業者負担の軽減だけを理由に安易に緩和すべきではないという意見かと思います。これは規制改革会議で十分踏まえるべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(福田誠君) お答え申し上げます。
佐藤教授の御指摘どおり、規制改革に当たっては安全性の確保は大前提であると認識しております。
ワーキング・グループにおいては、日本の人口密度、都市構造、消防体制、建築環境等の特性を踏まえた安全性検証を前提としつつ、国際的な基準との整合性を確保する形で規制を見直すべきとの議論が行われたところでございます。
こうしたことを踏まえ、規制改革会議で検討が行われるものと承知しております。
○山添拓君 昨年九月には、韓国政府が管理するデータセンターで、リチウムイオン電池を交換のために取り外した際の火花が原因で火災が起き、政府資料八年分のデータが消失したそうです。国内外で火災事例があり、一旦発生すると長時間続き、周辺への延焼の危険もあります。規制緩和ありきで進めるべきではないと指摘しておきたいと思います。
問題はまだあります。
東京都昭島市のGLP昭島プロジェクトは、日本最大級のデータセンター計画で、東京ドーム約十二個分の敷地に高さ約三十五メートルのデータセンター八棟、高さ最大五十五メートルの物流施設三棟を建設しています。
昭島巨大物流センターを考える会によりますと、専門家の試算で、データセンターの年間電力使用量が三十六億キロワットアワー、これは市内全体の約六倍、新宿区全体の使用量に迫り、高知県の年間消費電力量をも上回るそうです。CO2排出量は約百七十八万トンと想定され、市内全体の排出量四十四万トンの約四倍。昭島市は、二〇三〇年度までに市内のCO2排出量を二十七万トン以下に半減させるという目標を持っていますが、これ、データセンター一つで桁違いの排出をしてしまうことになります。
そこで環境大臣に伺いますが、巨大データセンターが気候変動対策としての排出削減と逆行する事態は看過できないのではありませんか。
○環境大臣(石原宏高君) 山添委員にお答え申し上げます。
データセンターの稼働に伴う温室効果ガスの排出の抑制に向けては、まずデータセンターの省エネルギー化が重要であると思います。さらには、電力需要の増加に応じた脱炭素電源の確保が不可欠であるというふうに考えております。
環境省では、データセンターの脱炭素化に向けて、効率的な冷却技術の開発や再エネ等を活用した設備の導入などを支援をしているところであります。また、地域と共生した環境に適切に配慮した再エネの導入を推進していただくことが必要だというふうに考えております。
その上で、地球温暖化対策推進法において、地方公共団体は、その区域の自然的社会的条件に応じて温暖化ガスの排出量の削減等のための施策を推進することとされております。このため、地方公共団体においては、データセンターを含めた区域内の状況等も踏まえて温室効果ガスの排出の削減目標を設定するとともに、目標達成に向けた取組を実施することが重要であるというふうに考えております。
○山添拓君 今御紹介した昭島市の例のように、市の目標としては半減させたいと、しかし、その数倍に及ぶ排出量が想定されると。逆行してしまうと思うんですよ。市だけでは対応できないんじゃありませんか。
○国務大臣(石原宏高君) どのようなこのデータセンターがスペックになるか分からないんですが、環境省としては、今年度から予算を確保しまして、先ほどお話をした冷却技術の開発や再エネ等を活用した設備の導入支援を行っておりますので、どういうスペックになるか分からない中でちょっとお答えし難いところがあります。
○山添拓君 それらも含めて情報が開示されていないわけです。だから、専門家に頼んで試算をするということが地域で起こっております。
サーバーを冷やす空調から排熱があり、その排熱量は昭島市全体の三・五倍、局所的な気温上昇も指摘されており、アメリカでは実際、データセンターの風上と風下とで温度上昇が違うと、そうした研究も発表されているそうです。
こうした周辺環境に多くの影響を及ぼすことが懸念されるにもかかわらず、データセンターは環境アセスの対象とはされていません。
冒頭に紹介した日野市の事例では、今年四月、市長が事業者に自主アセスを実施し、環境影響を低減するよう求めております。立地自治体でここまで要求したのは初めてです。
環境大臣にもう一問伺いますが、例えば非常用発電機を火力発電所とみなせば、一定の規模以上の場合には国や都のアセスの対象となります。日野も昭島も対象となります。データセンターについて、少なくとも環境アセスの対象にしていくべきではありませんか。
○国務大臣(石原宏高君) 各地でデータセンターの新規建設が進められておりますが、一部の地域では住民の方から、委員御指摘のように、排熱や騒音などの環境影響について心配する声があるというふうに承知をしているところであります。
データセンターの立地に際しては、地域との共生が前提であり、事業者において地域住民に対する説明の機会を設けるなど、丁寧な対応を進めることが重要だというふうに考えております。
アセス法は、規模が大きく環境影響の程度が著しいものとなるおそれがある事業、かつ国の許認可を必要とする事業等を対象としています。データセンターについては、現時点ではアセス法の対象事業ではありません。また、この環境影響の程度が著しいものとなるおそれがあることについての知見が十分に蓄積していない点もございます。
また、データセンターに着目した許認可等を行う法体系がないことから、現時点ではアセス法の対象事業に追加する予定は環境省としてはございません。
○山添拓君 知見が十分でないからやらないということなら、何のための環境省かと私は思いますけどね。
ここまで指摘したほかにも、非常用発電機の点検運転におけるばい煙、稼働に伴う騒音、冷却のために大量の水を使う問題など多岐にわたって、新しい公害という指摘もあります。確かに、協会のガイドラインが作られ、東京都のように自治体レベルのガイドラインもあります。しかし、データセンターの建設は全国的に進んでおり、課題はかなり共通しています。
経産大臣に伺います。
今、環境大臣の答弁の中にも、データセンターは許認可のルールがないんだと、そういう法体系がないんだという話があり、だから環境アセスの対象にもしないんだということまで答弁がありました。データセンターを業として規制する国のルールが必要ではないでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) データセンターについては、各法令の趣旨に応じて現時点において必要な措置が講じられており、現時点においては、データセンターを業と位置付ける業、データセンター業を位置付けるための新たな法令を措置するまでの事情は生じていないとの認識でございます。
その上で、関係省庁による各制度の検討に当たっては、経済産業省としても、データセンターに関する研究開発や立地を推進しております立場から、関連する動向の情報提供を始め必要な協力を行ってまいりたいと思います。
○山添拓君 経産大臣、今いろいろ聞いていただいて、多岐にわたるんですけれども。問題起こっていると思いますよ。今、業としての規制が必要ないというお話をされましたけれども、推進するばかりではなくて、一定の立地や建設や稼働に当たっての規制は検討が必要なんじゃないでしょうか。
もう一度答弁いただけますか。
○国務大臣(赤澤亮正君) これ、私ども政治、行政の関係者ですので、民間の皆様がやられていることについてどこまで手を出すかといいますか、関与するかというのはもう常によく考えなきゃいけないことでありますが、先ほども御説明したとおり、五月一日にまさに日本データセンター協会がデータセンター地域共生ガイドライン策定されたばかりということであります。
まずは、だから、民間主導による取組を見守りたいということを思っておりまして、経産省としては、関係省庁と連携し、業界への周知徹底や遵守状況のモニタリングなどを行い、実効性を確保してまいりたいというふうに思っておりますし、先ほど申し上げたように、これ新しい分野でありますので、新たな法令を措置するまでの事情は現時点においては生じていないということを認識しているということを改めて申し上げておきたいと思います。
○山添拓君 周辺の住民も含めて、多くの方がデータセンター絶対反対というわけではないんですね。しかし、必要な情報が開示されず、建設主体が特定目的会社となっているケースなど、住民と対話する体制さえないような事態もあって、不信が募り懸念が広がっています。事業者任せ、自治体任せではなく、国として、業としてのデータセンター規制を早急に検討すべきだと、このことは申し上げておきたいと思います。
次に、東京外環道のトンネル工事について伺います。
現在工事中の関越―東名間で、今年一月、練馬区大泉ジャンクションから発進したシールドマシンのカッターを回転させる大ギア、大きいギアですね、ここに亀裂や破断が発生し、掘進が停止しました。
国交省に伺います。
事故から五か月になります。原因は分かったでしょうか。対策は決まっているでしょうか。
○国土交通省 道路局長(沓掛敏夫君) お答え申し上げます。
東京外かく環状道路のトンネルを掘削するシールドマシンのうち、大泉ジャンクションから発進し、南行きの本線トンネルを掘削するシールドマシンについて、シールドマシンのカッター部を回旋させているための動力を伝える歯車に変状を発見したことから、詳細点検を実施するため本年一月二十六日に掘進を停止しました。掘進停止以降、これまで、変状のあった歯車付近のフレームに小さい穴を開けてファイバースコープを用いたり、変状箇所を直接目視で確認するために開口部を設置したりするなど、詳細な点検を進めてきたところです。
作業空間が限られ、時間を要していますが、さらに直接目視のための開口部を増やして詳細点検を実施するとともに、引き続き、有識者の相談しながら、工事再開に向けて原因の推定や再発防止対策の検討を進めてまいります。
○山添拓君 原因も対策も分かっていないということでした。
国とNEXCOが設置する有識者会議、東京外環トンネル施工等検討委員会の小泉淳委員長は、これ、前例がないと、大変なことになったと述べています。
現場は青梅街道の地下五十五メートル、地上から立て坑を掘って交換することは現実的でなく、現場でこのギアを交換せざるを得ませんが、そのためには、これまで掘ってきたトンネルを使うしかありません。ところが、掘進済みの部分は、後から道路にするために直径十六メートルのトンネルの中央に床板が設置されており、新しい大ギアを入れようとすれば、それを全部取り外すことになります。工事の続行は不可能という関係者もいるほどの事態です。
この区間では、実は東名側からの工事も止まっています。二〇二〇年十月、調布市で陥没、空洞が生じ、住民は立ち退きを余儀なくされ、地盤補修工事が進められてきました。工事の現状と、この五年半、補償や補修のために余計に掛かった費用は幾らなのか、御説明ください。
○政府参考人(沓掛敏夫君) お答え申し上げます。
令和二年十月の東京外かく環状道路の工事に伴う陥没、空洞事故の発生現場においては、緩んだ地盤の真上から地盤の補修工事を実施する必要があるため、そこにお住まいの方に対して、事業者であるNEXCO東日本から家屋の買取りなどの御相談をさせていただいております。地盤補修範囲の仮移転、買取りの対象家屋は約三十軒で、現在までに二十七軒の家屋解体を完了しております。また、令和五年八月から地盤補修に着手し、現在、約七割で地盤補修が完了しております。
現時点では、令和八年十二月頃、地盤補修の工事を、期間を予定しておりますが、引き続き、地域住民の方々に丁寧に御説明の上、安全に留意しながら慎重に地盤の補修工事を進めてまいります。
また、今回の陥没、空洞事故に伴う地盤補修等の費用については、事業者において今後精査されるものと認識しており、お答えすることはできません。
以上になります。
○山添拓君 事業者において精査するので費用は分からないと言うんですが、この事業は国交省も事業者の一員なんですね。ところが、事故対応の補修と補修、今既に莫大な費用をつぎ込んでいるのにお答えがありません。五年半、もうすぐ六年になります。
一方、昨年十月にこの事業の事業評価が行われていますが、事故の前でさえ、陥没事故が起こる前でさえ一・〇一だったBバイC、費用便益比が一・二となぜか改善しています。監視委員会は事業継続の結論を出しました。その理由は、事故対応費用が盛り込まれずに、しかし、完成したら便益が大きくなると過大な評価がされたというためです。これまでに事業に幾ら掛かったということが評価されてないわけです。
私は、これでは決算審議の前提を欠くと思います。検査の要求を理事会で御協議ください。
○委員長(西田昌司君) 後刻理事会において協議をいたします。
○山添拓君 都内の大深度地下トンネル工事について、もう一つ伺います。
昨年十月、リニア中央新幹線北品川工区JR大崎駅付近の交差点上に十三センチの隆起が発生しました。JR東海はトンネル工事との因果関係を認めましたが、原因は何だと説明していますか。
○国土交通省 鉄道局長(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。
リニア中央新幹線の第一首都圏トンネル北品川工区におきまして、泥土圧シールド工法によりトンネル工事を進めておりますが、昨年十月に、シールドマシン直上の品川区道において最大十三センチメートル程度の隆起が発生したと承知しております。
その原因について、JR東海によれば、シールドマシンのカッターヘッドと隔壁の間にあるチェンバーに、削った土砂のほか、空気が一定程度たまった状態で掘進していたところ、地表まで空気が到達する経路が存在する箇所に遭遇した際に、チェンバー内にたまった空気が短時間のうちに多く漏出し、それが地表付近まで到達し、道路の舗装盤を押し上げたと推定しているとのことであり、その再発防止策として、空気をため過ぎないよう、掘進する際の空気を抜く頻度や量を決めて施工管理を行うとともに、空気が一定程度たまることによって生じるチェンバー内圧力の分布がバランスよく保たれていない傾向を検知し、アラートを通知する新たな機能を掘進管理システムに搭載したと聞いております。
なお、JR東海からは、この再発防止策については、地元自治体や住民の方々への説明を経た上で、本年四月二十二日の掘進再開から実施しており、掘進再開後、同様のトラブルは発生していないと聞いております。
以上でございます。
○山添拓君 JR東海は、この事故の前も、国交省のガイドラインどおりに施工管理していたと言っているんですね。それでも起こったわけです。既に住宅直下を進んでいますが、いつまた新たなトラブルが起きてもおかしくありません。
私、今日伺いましたのは、外環道もリニアも大深度地下を掘り進めるシールドトンネル工事なんですね。通常の工事と違って、地上の地権者の同意を得たり補償をしたりということなく進めていきます。
大臣にも伺いますが、外環道でもリニアでも、トンネル工事が地表に影響して住民生活を脅かす事態が相次いでいます。元々、この大深度地下利用法というのは地上には影響しないということが前提でした。しかし、それは神話にすぎませんでした。大深度地下利用法の仕組み自体が前提を欠いていると思います。
廃止を含めて、抜本的な見直しを検討すべきではないでしょうか。
○国務大臣(金子恭之君) お答えを申し上げます。
大深度地下法に基づく使用許可制度は、公共の利益となる事業を円滑に実施するために、通常使用されない空間である大深度地下を使用する権利を認めるというものであり、大深度地下における工事は地上に影響を与えないということを前提としたものではありません。
大深度地下における工事については、より浅い地下での工事と同様、個別事業に係る各種法令や基準等に基づき、事業者において地上に影響が生じないよう適切に行われるべきものだと考えております。
御指摘の外環の陥没、空洞事故やリニアの地表隆起については、事業者において工事の施工に起因するものと公表されており、大深度地下法の見直しを行う必要があるとは考えておりません。
○山添拓君 時間ですから終わりにしますが、私、それは余りにも無責任だと思うんです。
調布の事故では、事故の前から騒音や振動などの予兆があって、私たちも繰り返し指摘していたんですが工事が進められて、そして取り返しの付かない事態が生じています。
これを繰り返してはならないと、私は仕組み自体見直すべきだと強く求めて、質問を終わります。