山添 拓 参議院議員 日本共産党

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2017年7月12日

残業代ゼロ法案は「修正」の余地なし

残業代ゼロ法の修正案「合意へ」との情報が昨日から伝えられています。政府と経団連、そして連合が政労使合意を結び臨時国会に出し直しをねらうのだと。にわかには信じがたい話で、連合を支持母体とするとされる民進党内の戸惑いも併せて報じられています。

早くも飽きてしまったのか、最近はアベノミクスという言葉をめっきり口にしなくなった安倍首相。しかし、「成長戦略」という名の3本目の毒矢に盛られた残業代ゼロ制度は、国会に法案を提出したまま。働かせ放題の仕組みづくりを虎視眈々と狙っています。

この残業代ゼロ法案を、「脱時間給」制度と報じるものが目につきます。「時間ではなく成果で決める」と印象づけたいゆえなのでしょうが、法案は成果給を義務付けるものではありません。労働時間を無制限にし、残業代を不要とする本質をも隠す、安倍首相風に言えばまさしく「印象操作」

なお、修正内容として報じられる年間104日の休日は、義務付けられてもせいぜい週休2日分。休日取得を義務付ける一方で時間規制をなくすということは、それ以外は休日としなくてよい=24時間働かせてよいことを意味する。盆暮れ正月、GWもなければ三連休すらない。プレミアムフライデーが聞いて呆れます。これが「修正」だとする思考自体も、理解し難い。

しかも今度は、過労死ラインの残業時間合法化と併せ技というから、なお悪質。
高橋まつりさんだけでなく、働きすぎで命を落とした多くの人とその家族の痛みと悲しみを、まるであざ笑うような姿勢ではないか。

安倍政権はこの法案を、秋の臨時国会で通そうとしています。同じ臨時国会に安倍首相は、9条改憲案まで出そうという。
アベ政治の終わりを意味する「秋」に!

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