山添 拓 参議院議員 日本共産党

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2017年7月21日

東京の空を見守る現場へ

20日、東京航空交通管制部を視察で訪れました。東北から中国地方にかけての空の交通整理を担当するところで、埼玉県所沢市にあります。

レーダー画面がずらりと並ぶ管制室は、二人一組で22に分けられたセクターを監視。一人の管制官は1時間半ごとに休憩を入れ、24時間体制です。私もシミュレータで実際の管制指示を体験しましたが、次々やってくる飛行機をさばき、方位と高度を指示していくのは緊張感を伴います。区域ごとに資格も求められる専門職。1つの区域をマスターするのに2年半以上かかると聞きました。労働組合のみなさんにうかがったところ、ヨーロッパでは年収2000万円、57歳で定年となるとのこと。一歩間違えば大事故につながりかねず、それだけ大事な仕事ということ。

この交通管制部で管轄するのは、計器誘導による飛行を希望する航空機。計器に頼らず有視界飛行をする小型機や、やはり計器を使わずに訓練する自衛隊機や米軍機は飛行計画を出すこともなく、航空管制の対象外。有視界飛行といいますが、夜間にも訓練はされている。空の安全を守る大事な仕組みの枠外で、危険な低空飛行訓練も行われています。
しかも日本の空は、日本のものであって日本の空ではない。米軍が輸送や訓練のために必要だといえば、飛び放題。他の航空機との関係での安全性の確保は、各々のパイロットの責任に委ねられています。民間旅客機の航路との関係も不透明。何百機もの旅客機が行き交うレーダー画面を見ながら、改めてその深刻さを感じました。

管制室内は撮影NGだったので、懇談の様子。2枚目は、航空公園駅に置かれたYS-11。

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