山添 拓 参議院議員/弁護士 東京選挙区候補 日本共産党

ブログ

2022年5月10日

民訴法改定案 「期間限定裁判」は削除を

民訴法改定案、「期間限定裁判」は削除を
 
法務委員会で民事訴訟法改定案について質問。特に、審理期間を6か月に限定する「期間限定裁判」が大問題です。
 
民事裁判のIT化を検討する商事法務研究会の部会で、最高裁が突然持ち出した提案でした。当初の案では、期間を6か月とするだけでなく、期日は3回、準備書面は行数や枚数を限定する、証人尋問は一人以内、などとし、研究会の報告書では主張書面は3通、証拠は書面に限る旨が記されていました。

裁判にどのぐらいの期間がかかるか、予測できるようにしようと思えば、結局このように期日の回数や主張や立証を制限することが必要だと考えたようです。
民事訴訟は、「裁判をするのに熟したとき」に判決をするものとされます。当事者が主張と立証を尽くすことより「期間」を限定するのでは、裁判の本質を害します。
 
最高裁がHPにも掲載している「21世紀の司法制度」と題する見解は、次のように記しています。
「『裁判が遅い』ということは、いつの時代にも、あらゆる国の司法制度について言われ続けてきた課題であり、今日でもほとんどすべての国がこの問題を抱えている。裁判は双方の言い分を聞くことが本質であり、また、法的紛争を最終的に解決する場として、証拠に基づいて事実を認定し、法的に判断するという、正確性、厳密性に重点が置かれた手続が定められている。その意味で、裁判による問題の解決にはその性質上一定の時間を要するものであり、行政や経済活動における解決よりも時間が掛かることは、ある程度やむを得ない面がある」
 
この見解は、今日でも「変わっていない」と最高裁の答弁。
ならば、期間ありきの訴訟制度を最高裁が提案するべきではありません。
法務大臣は、この手続をとっても「途中で通常訴訟に移行することもできるから問題ない」と繰り返しました。しかしそれなら、期間の予測は立たないことになります。
裁判の本質と相容れないこの制度は、導入すべきではありません。

ページ
トップ