山添 拓 参議院議員 日本共産党

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2023年5月25日

外交防衛委員会で難民行政について質問

外交防衛委員会で難民行政について質問。今日はG7をテーマとした委員会で、先日のサミットでの首脳コミュニケにも難民問題の記述があることから外務大臣に認識を問いつつ、入管庁にも答弁を求めました。

日本が難民条約に加入したのは1981年。当時、入管職員への研修用につくられた法務総合研究所の研修教材をもとに質問しました。

それによれば、「法務大臣の難民認定は裁量行為ではなく、法務大臣は、申請者が難民の要件に該当する事実を具備すると認めたときは、難民の認定をしなければならない」とあります。ここまでは当然こと。ところが続けて、難民認定は政治的なものだと説き、「同じような客観的条件を具備する外国人A及びBがあり、双方から難民認定の申請があった場合に、Aはわが国にとって友好的な国の国民であり、Bは非友好国の国民であるとすれば、わが国としては、Bの難民認定は比較的自由に行えるとしても、Aの難民認定にはやや慎重にならざるを得ないということがあり得よう。こうした場合の現実的な対応としては、Aについては難民の要件に該当する事実を具備するとは認められないとして認定は拒否、Bについてはそうした事実があると認めて難民認定を行う、といった処理の仕方になってあらわれる可能性が否定できない」との記載が。

要するに、難民に該当する事実があったとしても、そのまま認めるとは限らず政治的判断ーー日本の入管がクルドを難民認定したがらないのは、親日とされるトルコ政府に気を遣ったからではないか。そう疑うのももっともと思わせる記述です。

入管はこの記述を「誤解を与えるものだった」として改めたようですが、いつ変えたのかは「確認中」。この記述のある研修教材でいったい何人の職員が学んだのか。今日答弁に立った入管の部長も、入省当時はこの記述で学んだといいます。「どこまで読み込んだか・・・」と逃げ腰でしたが、きっと熟読されたに違いありません。そして新人研修で身についた知識や認識は、そうそう簡単に改められるものではありません。

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