山添 拓 参議院議員 日本共産党

国会質問

2024年・第213通常国会

日本の在外公館大使171人のうち女性9人 外務省におけるジェンダー平等の課題を質問

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
法案に先立ち、今日も議論にありましたが、UNRWA、国連パレスチナ難民救済事業機関への資金拠出の再開について伺います。
既に、カナダ、スウェーデン、オーストラリア、フィンランドなど、相次いで拠出の再開を決めています。食料も薬も不足する中、感染症が広がるという現地の状況を踏まえれば、資金拠出の再開によってUNRWAを支えることが必要だということについては大臣も御認識かと思いますが、いかがでしょうか。

○外務大臣(上川陽子君) このパレスチナ難民の支援、これは今の喫緊の状況でございます。人道的な状況はもうピークに達していると、非常に強い懸念を持って見ている、注視している状況でございます。
そうしたところに、UNRWAにおきましては、これまでその難民支援におきまして不可欠な役割を果たしているということにつきましては、国際社会でも広く認識をされている状況でございます。
UNRWAへの拠出金でございますが、国民の皆様の税金、これを原資とする大変貴重なものでございます。一日も早くUNRWAがより確かな形で信頼を取り戻し、その役割を果たせるような取組をUNRWA自身が進めることが何よりも必要でございます。
我が国はドナー国であります。ドナー国といたしましては、UNRWAのガバナンス強化とその維持に向けまして、UNRWA側がとるべき措置も含め、我が国の拠出の再開のために必要なあるべき取組につきまして、精力的にこの間関係者と意思疎通を続けてきている状況であります。
私自身も、第三者検証グループのコロンナ議長や、またグテーレス国連事務総長に加えまして、訪日されるラザリーニUNRWA事務局長と明日、二十八日に会談を行う予定でございます。
UNRWAのガバナンス強化の必要性を改めて伝達するとともに、UNRWAの取組やまたその方向性等についてしっかりと説明を受けてまいりたいと思っております。その上で、スピード感を持って対応の検討を進めてまいりたいと考えております。

○山添拓君 重ねて強く再開を求めておきたいと思います。
法案に関わって質問していきたいと思いますが、第六十八回国連女性の地位委員会総会が二十二日閉会しました。女性の貧困がテーマで、国連事務総長のレポートによれば、一日二・一五ドル、約三百二十円未満で生活する極度の貧困状態にある女性は世界で一〇・三%に上り、貧困撲滅を掲げるSDGsの二〇三〇年達成には、取組を二十六倍速くする必要があると言います。
そこで、女性の貧困撲滅のための予算や制度の強化に向けて力強くコミットするという成果文書が採択されています。
この総会と成果文書の意義について、大臣はどう御認識でしょうか。

○国務大臣(上川陽子君) 委員の御指摘いただきましたこの六十八回の国連の女性の地位委員会、CSWでございますが、今月十一日から二十二日までニューヨークの国連本部におきまして開催をされたところであります。
今会期でございますが、ジェンダーの視点からの貧困撲滅、機構強化、また資金動員によるジェンダー平等の達成と、女性、女児のエンパワーメントの加速というテーマに沿って活発な議論が行われたものと承知をしております。
その成果文書といたしまして、開発コミットメントの達成に向けました資金動員にジェンダーの視点を取り入れること、また、ジェンダーの視点を踏まえた経済社会政策を実施し、公的機関を強化すること、また、女性の貧困撲滅に向けた財政的余力、これを拡大すること等を含みます合意結論が会期末にコンセンサスという形で採択されたことを評価しております。
合意結論でございますので法的拘束力はございませんが、参加した国連加盟国間の議論を踏まえて採択されましたこの本文書であります。国際社会におきまして、ジェンダー平等及び女性のエンパワーメント、これを推進していく上で重要な指針であると認識をしております。
外務大臣といたしまして、私、関係の省庁、国内の中でよく連携をしつつ、引き続き、国内及び国際社会におきましてのジェンダー平等及び女性のエンパワーメントの推進に当たってまいりたいと考えております。

○山添拓君 大臣の答弁にもありましたが、ジェンダーに対応した経済社会政策を打ち出すよう、各国に要求をしています。その中には、例えば、経済機構に女性を増やす、指導的な立場に登用する、同一価値労働同一賃金など、労働基準の核としていくということも求めております。
そこで、我が国の在外公館、外務省におけるジェンダー平等の現状と課題について質問したいと思います。
資料をお配りしております。在外公館に勤務する大使、総領事、公使、参事官は今年一月一日で合計五百五十一人、うち女性は四十六人と一割未満です。この間、若干の変化はあるようですが、女性が一割に届かない状況は続いております。大使に至っては百七十一人中九人ですから、五%にすぎないわけですね。
これ、なぜでしょうか。

○外務省 大臣官房長(志水史雄君) 委員が最後に言及されました大使、総領事に関しましては、女性割合は低いということでございますけれども、現時点におきまして、大使や総領事に必要とされる職務経験等を十分に積んだ女性職員の数がこれまで限られてきているということも背景の一つと考えられます。
外務省職員の女性の割合は在外公館においても、それを含めても高まっておりまして、近い将来、大使や総領事に占める女性の割合についても着実に比率は高まるものと考えているところでございます。

○山添拓君 先日、英国の下院議員が来日をされまして、大使館で懇談しました。その際お会いした駐日大使のジュリア・ロングボトム氏は、女性として初めての駐日大使だそうです。英国の大使は三〇%が女性、二〇二〇年の時点で六十一人が女性だそうです。
在日オーストラリア大使館では、二〇年から二三年まで女性のジャン・アダムス大使が赴任されていましたが、当時はトップ三人が全て女性と伺います。また、ジェンダーギャップ指数上位の常連国、ノルウェーは、大使の約半分が女性だそうです。
伺いますが、現在、駐日大使は何人いて、そのうち女性は何人いらっしゃるんでしょうか。

○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。
駐日各国大使館に駐在する大使の総数は百三十三人であり、そのうち女性大使は二十一人と承知します。

○山添拓君 決して実数として多いわけではありませんが、それでも、日本の在外公館における女性大使の割合と比べると、一定の数おられるということだと思います。
大臣も、先日、駐日女性大使と懇談をされたと伺います。例えば、オーストラリアでは、外務貿易省が二〇一五年にジェンダー平等を目標に掲げて、女性がいなかった役職では適任者を探し、有能で実績を積んだ女性を抜てきしてきたそうです。当時二七%だった大使の女性比率が、二二年に四二%に至ったそうです。
日本でも外務省の女性割合は増えてきておりますが、大使を始め指導的地位で女性を増やすことの重要性についての御認識、また、そのための取組についてお示しください。

○国務大臣(上川陽子君) この令和二年十二月に実は閣議決定されました第五次男女共同参画の基本計画におきまして、二〇二五年までに特命全権大使そして総領事に占める女性の割合を八%に増加させる等の方針を定めているところであります。
先ほどのお話のとおり、三月二十六日現在、百五十九名中女性は十名、総領事が七十三名のうち女性は七名ということでありますので、割合は七・三%ということであります。引き続きこの目標達成に向けまして取り組む方針でございます。
女性大使、総領事の数につきましては、現時点ではまだ十分とは言えないということでありますが、近い将来は着実に比率が高まるというふうに思っております。入省者に占める女性の比率、そして成長してキャリアを重ねながら、さらに若い世代の皆さんも非常に取り組んでいらっしゃるということでありますので、組織全体としてはその方向に向けて着実な一歩を進んでいると思っております。エンカレッジしてまいりたいと思います。

○山添拓君 八%というのはかなり控えめな目標かと思いますので、是非、引き続き高めていっていただきたいと思います。
次に、国内の外務省本省で働く非正規職員について伺います。
期間業務職員の数、そのうち女性の数、期間業務職員以外の非常勤職員の数、そのうち女性の数をお示しください。

○政府参考人(志水史雄君) 二〇二三年四月一日現在の数字でございますけれども、外務本省で働く期間業務職員数は二百四十七名であり、そのうちの女性は二百七名でございます。また、期間業務職員以外の非常勤職員数は二百十五名であり、そのうち女性は百四十一名でございます。

○山添拓君 資料の二枚目を御覧ください。期間業務職員で八三%、約八四%ですね、その他非常勤で約六六%。ですから、非正規は圧倒的に女性ということなんですね。
これ、どういう業務を担っている人たちなのでしょうか、そして、なぜ女性が多いんでしょうか。

○政府参考人(志水史雄君) 数につきましては、先ほど申し上げたとおりということでございます。
様々な事情で時短を、時間を短く勤務するような必要がある方などなどがおられると承知しておりまして、そういうようなこともあり、女性の割合が多いというふうに認識しております。

○山添拓君 私どもが伺った限りでは、各省の各局での窓口業務などだと伺ったんですが、そういうことですか。

○政府参考人(志水史雄君) いろいろな業務があるかと存じますけれども、今言われたような窓口のような話もございますでしょうし、いわゆる交渉事というようなことではないということだと思いますけれども、様々なペーパーワークをすることに補助していただいているようなことと承知しております。

○山添拓君 外務省で正規で働く任期の定めのない常勤職員は、男性四千二十七人に対し女性千九百七十二人です。ですから、男性が女性の倍です。一方、非正規の職員、男性二百七十八人に対し女性五百三十七人。逆に女性が男性の倍なわけです。そして、正規と非正規では賃金に格差があります。
外務省が出していただいた資料を基に男性正規職員の賃金を一〇〇としたときの女性の非正規の割合を計算しますと、六三・三%でした。これは全省庁の中では最も高いんですね。つまり、一番ギャップが少ないわけです。それでも、男性の正規に対して女性非正規は六割にしかならないと。
大臣に伺いますが、これでよいのでしょうか。

○国務大臣(上川陽子君) この期間業務職員を含みます非常勤職員におきましては、女性の割合が高いという点につきましては、今委員御指摘のとおりでございます。これは、採用時等に差別的な取扱いを行った結果では必ずしもないということでございます。
委員御指摘いただきまして、計算していただいた六三・三という数字でありますが、まさに男性の常勤職員とそして女性の非常勤職員、これの給与を比較したものでございます。男性の常勤職員の給与を一〇〇としたときの女性の常勤職員の給与、これは八五・九であります。また、男性非常勤職員を一〇〇としたときの女性の非常勤職員の給与、これは九二・一でございます。
これらの背景には、先ほど官房長の方から説明したとおりでありまして、時短勤務、これをしている女性職員の数が男性職員よりも多いということや、また女性幹部職員の数が少ない等の事情が挙げられるところでございます。
外務省におきましては、勤務形態にかかわらず、採用時に男女の差別はしておらず、また賃金面で性別に基づく差別が存在しているという御指摘あるいは評価ということでございますが、当たらないというふうに考えております。
その上で申し上げるところでありますが、任期の定めのない常勤職員につきまして、今女性の割合は四割に、約四割に達しておりまして、令和五年四月入省者の女性割合は五割を超えている状況であります。
女性幹部職員についても、先ほど申し上げたとおり、現時点ではまだ十分とは言えないものの、この若い世代での女性比率でございますが、他省庁の平均を上回っておりまして、近い将来確実に幹部比率は高まっていくものというふうに考えているところでございます。

○山添拓君 正規同士、非正規同士でも男性に比べて女性が低いというのは、それを是としてよいのかということはあります。一方、男性の正規と女性の非正規とを比べると格段の差があり、かつ女性の非正規が圧倒的に多いということは、やはりこれは看過できないことではないかと思います。
そして、外務省の窓口業務などということであれば、これ、よほどのことがない限り将来も続く仕事ですから、細切れ雇用にする必要はないと思うんですね。正規化を図っていくべきだと思いますし、在外公館では圧倒的に男性が多いと、本省は非正規は圧倒的に女性が多いと、さっきおっしゃったように補助的な業務だからということで女性が多いと。そうすると、これは、やっぱり典型的なジェンダー不平等があらわになっているとも言えるのではないかと思います。
外務省が先頭に立ってジェンダー平等を是非進めていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。

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