2026年・第221特別国会
- 2026年3月31日
- 外交防衛委員会
戦争終結へ外交交渉迫れ 米の派兵批判
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
法案は、為替、物価水準の変動、在外職員の家族構成や赴任形態の多様化に対応して手当を見直すものであり、賛成です。
一点確認いたします。
配偶者手当が同行配偶者手当と名前を変え、支給額は減額となります。同行子女手当や在外単身赴任手当が新設されるため、多くの職員は給与総額が増えると考えられますが、配偶者のみ同行する場合などは減額となる職員もいるかと思います。激変緩和措置はどうなっているでしょうか。過去、国家公務員の手当が減額されたときと比べて過度に不利益となっていないでしょうか。お答えください。
○外務省 大臣官房長(大鶴哲也君) ありがとうございます。
今回の改正案におきましては、配偶者のみを帯同する職員につきましては、同行配偶者手当の支給割合、在勤基本手当の一三%ということになっておりますが、その家庭生活の安定性確保等の観点から激変緩和措置を設けさせていただいておりまして、施行日から一年間はこの支給割合を一七%にとどめるということにしております。
また、今般の改正案におきましては、同時に在勤基本手当の基準額、ベースアップですね、これも改定しておりまして、昨年の為替変動、海外物価高騰なんかを踏まえまして、例えば在米国大使館に勤務する一等書記官が受け取る在勤基本手当は、令和七年度と比べ三万四千九百円、月額の増額となっております。このベースアップを前提といたしますれば、先ほどの激変緩和措置と合わせまして、同行者配偶手当、合計で二・二%増額ということになります。
経過措置、更に長くとるべきではないかという議論もございますけれども、やればやるほどそれのない職員との乖離というのも出かねませんし、また、在外公館職員平均しますと大体一人三年間の勤務ということになっておりますので、この経過措置につきましては一年間が適当かなというふうに考えております。
○山添拓君 在外職員が職責を十分全うできるような処遇となるよう引き続き求めたいと思います。緩和措置についても了解をいたしました。
イラン攻撃について伺います。
外務大臣は、先週G7外相会合に出席し、会見では事態の早期鎮静化の重要性について考えを共有できたと述べておられました。
そこで伺いますが、G7の中で今回の米国とイスラエルによるイラン攻撃を支持すると明確に表明している国はどこでしょうか。
○外務大臣(茂木敏充君) まず、先週のG7外相会談におきましては、事態の早期鎮静化を図ることが重要である、また、ホルムズ海峡の航行の安全と、これを確保することが重要である、こういった点につきまして、G7各国の外相、意見の一致を見たところであります。
その上で、今回の事態に対する各国の立場、様々な機会、また形式、そして主体によって表明をされているところでありますが、これは、各国の立場表明が御指摘のような支持に当たるかどうかということにつきましては、資料も用意していただいたようでありますが、必ずしもそこのところが、見ても明らかではありませんし、政府としては、あれ、これ違うのかな。(発言する者あり)済みません、こっちの資料でした。失礼しました。
政府として有権的に解釈することは困難であると考えております。
○山添拓君 困難ということでしたが、少なくとも現時点でG7で支持を明確にしている国などありません。そうした中、総理が日米首脳会談で米国の行動を事実上支持した、これは、孤立する米国に助け船を出したと、その責任は重大だと指摘しておきたいと思います。
米軍が中東への追加派兵を加速しています。ニューヨーク・タイムズは、既存兵力に増派分を合わせ五万人に達したと報じ、ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプ大統領が中東に最大一万人の地上部隊の追加派兵を検討していると報じました。ワシントン・ポストは、米国防総省が数週間にわたる地上作戦の準備を進めていると報じています。
先ほど大臣が述べたように事態の早期鎮静化が重要であるならば、追加派兵や地上戦を含めた戦闘準備などやめるように求めるべきじゃありませんか。
○国務大臣(茂木敏充君) 米国ですね、今、イランとの間で仲介者も含めて協議も進めていると、直接また間接に、パキスタンであったりサウジアラビア、エジプト、トルコ等々の仲介の下で和平に向けた協議も進めていると。
一方で、それに対する圧力という形で増派を行っている、双方を追求している、こういう可能性もありますし、その評価を行うことは難しいと考えておりますが、じゃ、米国は一方的にもう和平はないんだと、攻撃のためだけに今の選択肢を取っていると、こういう評価は少し違うんではないかなと思っております。
○山添拓君 いや、両方の選択肢があるなら増派も構わないと、こうおっしゃるんでしょうか。そもそも攻撃を継続し、先ほど大臣がおっしゃった協議ですけれども、協議を続けると言いながら、攻撃の意思も明確に示していますね。
昨日、トランプ大統領は自身のSNSへの投稿で、早期の合意に至らず、ホルムズ海峡を直ちに開放しなければ、イランの全ての発電所、油田、カーグ島、輸出拠点ですね、完全に壊滅させると発信しています。海水淡水化施設も対象になるかもしれない、こんなことも言っています。
イギリス、フィナンシャル・タイムズのインタビューには、私の望みはイランの石油を奪うことだと、こう述べて、カーグ島を手に入れるかもしれない、しばらくの間そこにとどまらなければいけないなど、カーグ島の制圧、駐留の可能性にまで言及しています。
トランプ氏が進めているのは、ディールを受け入れるのか、さもなければ攻撃を受けるかを迫る、その期限を四月六日と区切っているわけですが、大臣、これは武力による威嚇そのものじゃありませんか。
○国務大臣(茂木敏充君) 私が何か攻撃を自ら行っていると、やっぱりこういうことについてはちょっと意見を、私がまるでやっているようなお話をされましたので、その部分は違うと申し上げておきたいと思っております。
その上で、事態の早期鎮静化、これが極めて重要だということは、アメリカに対してもイランに対してもイスラエルに対しても直接お伝えをいたしております。
○山添拓君 今の答弁はひどいと思いますよ。委員の皆さんの中で、私はトランプ大統領やイスラエルも含めたことは非難しましたが、茂木大臣が戦争をやっているかのように聞かれた方いらっしゃいますか。
今のような印象操作をするような答弁は撤回していただきたい。
○国務大臣(茂木敏充君) 私にはそのように理解できたので申し上げました。
○山添拓君 そのように質問者の意図を曲解して、それをわざわざ答弁で答えると、それは極めて不当だと思いますよ。
改めて伺いますけれども、トランプ大統領が、協議をしているかもしれないけれども、その一方で、合意に達しなければ、あるいはホルムズ海峡を開放しなければ攻撃するぞと脅しを掛けると、これは武力による威嚇、国連憲章が反する武力による威嚇ではないかと、その大臣の認識を伺っています。
○国務大臣(茂木敏充君) 海外の首脳含めて、日本が行動を行っているわけではありません。その一つ一つの発言であったりとか報道について、その評価についてコメントすることは差し控えたいと思います。
○山添拓君 私は、日米同盟の下で首脳会談まで行って、世界に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだと総理が語りまでして、そういう下でそれに反するような更なる攻撃を示唆する、これに対しては物を言うべきだと思いますよ。
そもそも、交渉中に攻撃したのが米国とイスラエルです。昨年六月の攻撃もそうでした。これでは交渉にならないと思うんですよ。ですから、攻撃をやめ、即時に停止し、戦争を終わらせる、そういうことが必要です。これをトランプ氏にも日本からも迫るべきだと私は思います。
こうして露骨に力の支配を振りかざしているのがトランプ氏ですが、二十二日付けの読売新聞に首脳会談の首相同行筋の話としてこんな報道がありました。首脳会談の席上、トランプ氏から力による平和に関する想定外の質問があり、困った首相が茂木氏に視線を向けると、茂木氏が代わりに回答、トランプ氏は上機嫌だったというと。
大臣、トランプ氏から何を問われて、大臣は何と答えたんですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 日米首脳会談の内容につきましては、既に記者会見等々で発表しているところであります。
その上で、それ以上の詳細につきましては、今、高市総理とトランプ大統領、信頼関係の下に率直なやり取りが行われております。今後もまたそういった率直なやり取り、そこの中で日本としても中東情勢の早期鎮静化が必要であると、こういった日本の立場は明確に申し上げておりますし、こういった率直な対話を続けるためにも、それ以上の発言についてはコメントは控えさせていただきたいと思います。
○山添拓君 お答えになりませんが、トランプ氏が上機嫌だったというからには、法の支配とは言わなかったということが強く推認されると私は思います。憲法九条を持つ国が力による平和を容認するなど言語道断です。
私は東京の調布市というところに住んでいるのですが、その調布の市議会で、中東情勢をめぐり、国際法の尊重、平和的解決などを求める意見書が全会一致で可決しました。全国の地方議会で意見書決議が採択されています。
地方自治法九十九法に基づく同様の意見書は幾つ寄せられているでしょうか。特徴的な内容とともに御紹介ください。
○国務大臣(茂木敏充君) 三月三十日時点で外務省担当部局が受領しております意見書の数は十一件であります。なお、御指摘の意見書につきましては、紙媒体のみならず、オンラインで発出されているものもあり、必ずしも全ての意見書が外務省に送付されているとは限らないものだと、このように承知をしております。
また、地方議会により提出された意見書の内容につきましては、例えば、事態の早期鎮静化や、それに向けた日本政府による積極的な働きかけの実施等を求めているものを複数受領いたしております。
○山添拓君 御紹介いただきました。
調布では全会一致でした。戦争を止めよというのが、国政与党の地方議員も含めた圧倒的な世論です。攻撃と威嚇を続けるのではなく、戦争を終わらせる外交交渉を行えと米国に迫るよう重ねて求めまして、質問を終わります。