山添 拓 参議院議員 日本共産党

国会質問

2026年・第221特別国会

自民党大会で自衛官が「君が代」改憲に向け政治利用/死の商人国家に堕落 武器輸出全面解禁

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
自民党大会で現役自衛官が君が代斉唱をリードした問題について伺います。
党大会を演出し、報道も通じて世間の耳目を集めようという政治利用目的の行為と言うほかありません。
私の手元に香川県の陸上自衛隊第十四音楽隊の公式サイトを印刷したものがあるんですが、ここには、政党からの依頼、政治的活動に関与するおそれのある場合は依頼を受けることができないと書いてあります。
大臣、私人としてなら受けてよいのですか。

○防衛大臣(小泉進次郎君) まず、今委員がお話をされた資料ですか、それを私は持っていませんので、そこについても確認をさせていただきたいと思います。
ただ、いずれにしましても、今回、当該隊員は、依頼により、イベント会社からの依頼だと聞いていますけれども、そのことを依頼をされた上で、服務の方に相談をして、そして最終的に、結果、私のところには上がっていなかったんですが、私人として参加をし、国歌斉唱をしたと。そして、この国歌斉唱すること自体が政治的行為に当たることはなく、そしてまた自衛隊法違反に当たることもありません。
いずれにしても、今回、我々の中で、連絡体制、こういったものについてしっかりと改善をし、徹底をさせることが大事だと思っております。

○山添拓君 制服で出てきて、肩書も紹介されているわけです。私人だと思った方の方が少ないんじゃありませんか、自民党の皆さんも。
ですから、私人としてという説明が通るのかどうか、もしそれで私人としてなら大丈夫だということであれば、この第十四音楽隊が示しているようなルールというのは意味を成さなくなります。
大臣、確認するということでしたから、私は、その確認に加えて、今回、防衛省内で可否を検討した際の一連の資料も含めて委員会に提出を求めたいと思います。

○委員長(里見隆治君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。

○山添拓君 憲法への自衛隊明記を目指す高市総理の下で起きた目に余る政治利用だと思います。私は容認し難いと指摘しておきたいと思います。
イラン攻撃について伺います。
戦闘終結への和平交渉が合意に至らず、米国トランプ大統領は十三日、ホルムズ海峡の逆封鎖を開始したと発表し、今日も議論がありましたが、許可なく封鎖海域に出入りする船舶は臨検、進路変更、拿捕の対象となるとしています。ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプ大統領が限定的な攻撃を検討しているとも報じています。
外務大臣に伺いますが、海上封鎖や更なる攻撃は停戦合意に反するのではありませんか。

○外務大臣(茂木敏充君) 確かに海上封鎖と、こういう言葉が使われておりますけど、海上封鎖といいますと、一九六二年のキューバ危機の際に、海上封鎖と、注目を集めたわけでありますが、実際は、当時の米国は、海上封鎖ではなく、キューバに向かう船舶のクアランタイン、隔離を行ったと、このように説明をしておりまして、何をもって海上封鎖というのかということは今回もよく検討しなければいけないと思っておりますが、米国は、イランの港湾への出入港を行う全ての船舶に対する封鎖措置を開始する一方、ホルムズ海峡を通過してイラン以外への港湾へ向かう、あるいはそこから離れる船舶の航行の自由を妨げることはないと発表していると承知をいたしております。
ホルムズ海峡をめぐる情勢と、これは日本だけではなく国際社会全体にとって重要な課題でありまして、我が国としては、ホルムズ海峡における自由で安全な航行が早期に確保されることが重要だと考えております。
ここ数日でもかなり状況が変化してきておりまして、こうした状況を注視しながら、国際社会と連携しつつ、日本を含む全ての国の船舶がホルムズ海峡で自由に、かつ安全に通過できるよう最大限努力をしていきたいと思っております。

○山添拓君 停戦合意に反するかどうかはお答えがありませんでした。事態の鎮静化を求めるという日本政府の立場とは真逆の方へ進んでいると思います。
イギリスのスターマー首相は、封鎖を支持していないと、封鎖に関与することもないと、こう述べております。大臣、この立場は日本としても表明できますか。

○国務大臣(茂木敏充君) 今申し上げたように、どういった形で封鎖されているのか、されていないのか、また逆封鎖というものがどういうものかと、その事実関係をしっかりつかみませんと、それ以上のコメントはできません。

○山添拓君 私はトランプ氏の無法に追随し続けるのはいいかげんにするべきだと思います。これから掃海に協力するなどということもその前提を欠くという点は指摘しておきたいと思います。
停戦合意の後、イスラエルはイランへの攻撃停止を発表した一方で、合意にレバノンは含まれないと主張し、レバノン南部のヒズボラの拠点に空爆を行い地上作戦も続けるとしました。そして、米国もまたレバノンでの戦闘停止は停戦合意に含まれないとしています。
資料をお配りしていますが、日本政府は停戦合意にレバノンも含まれることを前提に九か国とEU首脳との共同声明を発し、また、大臣談話でも、深刻な懸念を表明し、最大限の自制を求めています。
外務大臣、イスラエルに対してレバノンへの攻撃をやめるよう求めるということですね。

○国務大臣(茂木敏充君) 外務大臣談話、山添委員の方から配付をしていただいているとおりであります。

○山添拓君 イスラエルに対してレバノンへの攻撃をやめるよう求めるということなのかと。答弁いただきたいと思います。

○国務大臣(茂木敏充君) イスラエルによりますレバノンにおける地上作戦の実施について強い懸念を表明して、レバノンの主権と領土一体性が尊重されること、強く求めております。

○山添拓君 停戦を、攻撃を止めろと求めるべきだと思うんです、よりはっきり踏み込んで。
パキスタンのダール副首相兼外相は、停戦を維持することが不可欠だと呼びかけています。大臣、政府としても、停戦合意の履行は引き続き求めるという立場ですね。

○国務大臣(茂木敏充君) 停戦合意の中にこのレバノンの問題が含まれるか含まれないかについては意見の違いというのはあるかもしれませんが、少なくとも、イスラエルとヒズボラの間の敵対行為即時停止と、これは日本として、外務大臣として求めております。

○山添拓君 ちょっと十分にお答えいただいているとは思えませんが、各国と協調し、戦闘終結への外交交渉を後押しするように、これは重ねて求めておきたいと思います。
米国と湾岸諸国はイランに防空ミサイルで対抗し、ブルームバーグによれば、戦闘開始から四日間で米国と湾岸諸国が使った米国製のパトリオット迎撃ミサイル、一千発以上に上る可能性が高いとされます。これは、パトリオットの年間生産量の二倍に当たります。
防衛大臣に伺います。日本から米国へ初めてのパトリオットミサイルの輸出は、昨年十一月までに引渡しが完了しています。日本が輸出したパトリオットが米国の在庫を支え、これが直接的であれ間接的であれ、米国によるイラン攻撃を支えています。これは、武器輸出について、国際紛争を助長しないとする日本政府の立場と反するのではありませんか。

○国務大臣(小泉進次郎君) 今、山添委員からお話がありましたが、二〇二三年十二月の国家安全保障会議決定に基づく我が国から米国へのペトリオットミサイルの移転につきましては、アメリカからの要請に基づき、米軍の在庫を補完し、アメリカ政府以外に更に提供されないこと、我が国の安全保障及びインド太平洋地域の平和と安定に寄与するものであることをアメリカ政府との間で確認した上で決定したものであります。
その上で、我が国から移転したペトリオットミサイルが米軍内でどのように運用されるかにつきましては、米軍の運用に関わる問題でありますので、お答えは差し控えます。

○山添拓君 お答えになっていないと思いますよ。結局、渡したら渡しきりという話になってしまいます。
日本が輸出したパトリオットが、直接使われたのであれ在庫の補充という間接的な形であれ、国際紛争を助長している、この可能性は否定できないんじゃありませんか、大臣。

○国務大臣(小泉進次郎君) 今申し上げたとおりで、米軍の運用に関わることについてはお答えは差し控えます。

○山添拓君 このように、現に輸出した兵器についてまともにお答えがないままに、いよいよ武器輸出の全面解禁に進もうとしています。
資料二枚目を御覧ください。
昨日、政府が運用指針の見直し案を自民党に示し、大筋了承されたといいます。武器輸出の目的を、救難、輸送、警戒、監視、掃海に限定するとしていた五類型を撤廃し、殺傷能力のある武器の輸出も可能にするというものです。昨年十月の自民・維新連立合意に沿う内容です。
御説明ください。

○内閣官房 内閣審議官(中間秀彦君) お答えいたします。
我が国を取り巻く安全保障環境の変化、これが加速度的に生じており、特にウクライナなどの侵略であらゆる種類の装備、弾薬などが大量に消費される、そういう現実が明らかになってございます。そのような中で、防衛装備移転を更に推進し、地域の抑止力、対処力を向上させることが必要と政府として考えてございます。また、防衛装備品の開発、生産、維持整備を担う防衛産業は、言わば防衛力そのものであり、力強い防衛産業の構築、これがこれまで以上に重要な課題となってございます。
そのような認識の下、現在、政府におきましては、いわゆる五類型撤廃に関する与党からの提言を踏まえ、どのような案件を移転可能とするべきか否かを含めまして、装備移転制度に関する制度について検討しているところでございます。
他方、現在、政府内で検討している状況でございますので、与党とのやり取りや検討の内容の逐一について現段階でコメントすることができないことについて御理解を賜れればと考えてございます。

○山添拓君 それは理解できません。
自民党が二月に政府に示した提言は、今回の見直しを政策の大転換としているんですね。にもかかわらず、国会に諮らず、問われてもお答えにならずに、密室で決めてしまおうということですか。

○政府参考人(中間秀彦君) 先月与党から御提言をいただいたことは、議員おっしゃられたとおりでございます。
他方で、政府としましては、それも踏まえまして現在検討を続けておる段階でございますので、現在の段階においては御説明ができないことを御理解いただければと思います。

○山添拓君 輸出を決定した際は事後的に国会に内容を通知するとされています。
通知とは何ですか。

○政府参考人(中間秀彦君) 現在、報道に基づいて御質問があったかと思いますので、政府云々という形でお答えをすることは適当ではないと思いますが、一般的に法令用語として申し上げれば、通知をするということは一定の結果につきましてお知らせをするということだと考えます。

○山添拓君 そう、お知らせなんですよ。全議員に、事務所に文書で配るだけだと、こういうふうに言われております。
これ、事前の通知であれ、事後的な通知であれ、政策の大転換あるいは国論を二分する問題を、紙切れ一枚のお知らせ、これで済ませようということです。これは言語道断ですね。(発言する者あり)まだ決まっていないとおっしゃるけど、しゃべらないじゃないですか。説明されないんですよ、国会では。
与党協議に示した資料一式、委員会に提出されるよう求めたいと思います。

○委員長(里見隆治君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。

○山添拓君 改定案は、特段の事情があれば現に戦闘が行われている国への輸出も認めるものとされています。この同様の文言は現在の運用指針にもあります。今日も議論になっておりますが、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国という文言です。
そこで聞きますが、イランへの攻撃を行っている米国は、ここで言う現に戦闘が行われていると判断される国に当たるのでしょうか。
○政府参考人(中間秀彦君) どのような状況が武力紛争の一環としての戦闘に該当するかについては、これは個別の事案、個別の、移転の可否を判断する際に個別具体的に判断するということになってございます。
ですので、一概にお答えをするということはできないという考え方でございます。
○山添拓君 いや、それはおかしいと思いますよ。現時点でイランへの攻撃を行っている米国が、現に戦闘が行われていると判断される国に当たるのかどうか、これなぜ答えられないんですか。
○政府参考人(中間秀彦君) 現在、運用指針、現行の運用指針に基づいて、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断されるかという御質問だと理解しております。
これにつきましては、基本的な考え方といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、個別の移転の可否を判断するに際して、その時点におきまして個別具体的に評価をするという考え方を取ってございます。
現時点において、この運用指針に基づくいわゆる武力紛争の一環として現に戦闘が行われている国と判断されるか、ここについては判断をしていない、予断を持ってお答えできないということでございます。

○山添拓君 これでは議論にならないと思うんですよ。現に攻撃が行われている、誰が見たって戦闘行為が行われている状況だと思います、一定の停戦があるとしてもですね。ところが、その当てはめが述べられない、つまり政治的に判断していくということですよね。
仮に米国を現に戦闘中の国だと判断したとしても、特段の事情があれば輸出できるというのが現在の運用指針です。
特段の事情とは何ですか。

○政府参考人(中間秀彦君) 御質問にありましたとおり、現行の運用指針におきまして、特段の事情がない限りという記載があることは事実でございます。
このケースについて一概にお答えすることは困難でございますけれども、例えば、我が国が安全保障に関わるような地域において、我が国の安全保障上の必要性に対応するとの観点から、同志国等が我が国の装備品を必要としているようなケース、こういった場合を想定しているところでございます。

○山添拓君 私、これは何もお答えになっていないのに等しいと思うんですね。
我が国の安全保障にとって大事かどうかということをおっしゃいます。しかし、そもそもこの武器輸出をなぜやるのかといえば、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出のためだと言っているじゃないですか。国家安全保障戦略にもそのような記述があります。
そうしますと、戦闘中の国であっても安全保障のためだと言えば輸出できるんだと、我が国にとって安全保障上重要であれば輸出できる、そういう今の答弁は初めから答えが決まっているということですよ。結局、いついかなるときでも、望ましい安全保障環境のためだといって輸出できる、歯止めなどないに等しいと、現行の運用指針ですらそうだということになると思います。
先週来日したオーストラリアのマールズ国防大臣が、ジャパン・タイムズのインタビューに答えています。イラン攻撃で米国のパトリオットやトマホークの在庫が激減する中、どう兵器の製造で協力していくか再考していると言って、今日世界で進行していることを見れば、我々の、つまりオーストラリアと日本の産業基盤を組み合わせてより大きな産出を確保することの重要性は際立っている、特にミサイルとドローンに関する協力で巨大な機会があるなどと述べています。
つまり、米国の需要を満たすために日豪が兵器の製造で協力しようということです。しかも、同大臣は、日本の武器輸出には規制があることを問われて、そうした障壁の一部を打ち破るということだと、こういうことまで述べています。
防衛大臣に伺います。
今のように、国会ではお話しにならず、国民に示されずに、しかし、よその国の大臣とは武器輸出の全面解禁ありきで協議を進めておられるのですか。

○国務大臣(小泉進次郎君) そういういわれなき臆測はやめていただきたいと思いますね。
まず、答えてないとおっしゃいますけれども、今まだ政府として正式に決定しておらず、与党からの提言を受けて議論しているときに、それを詳細にお答えできないのは当然のことだと思います。その中で、中間審議官、丁寧にお答えをさせてもらっていると思います。
今オーストラリアとは、今ミサイルなどについて言及ありましたが、議論をして、お互い、双方が努力を重ねているのは、護衛艦「もがみ」、「もがみ」型の能力向上型、これについての話であります。
そして、これについては、オーストラリア側から私は聞いているのは、最終的にオーストラリアの軍人の命を最も守れる可能性のある船を選定をしたいと、その結果として日本の護衛艦が一番ふさわしいと、こういった評価もあったと聞いていますので、まさに日本にとって望ましい安全保障環境を構築をする上で、我々にとって誇るべき護衛艦の技術、性能、こういったものを同志国であるオーストラリアにも評価をしてもらって、結果として相互運用性が高まるような広がりを見せることも自由で開かれたインド太平洋戦略の防衛面から見たときの意義の一つであると思いますので、引き続き、この必要なニーズにどのように適切にお応えできるかというのは御理解をいただけるように、丁寧にこういった国会の場でも説明を尽くしてまいりたいと思います。

○山添拓君 では、マールズ大臣が述べているようなミサイルやドローンに関する協力、これはまだ議論はないということですか。

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、オーストラリアは、価値観と戦略目標を完全に共有する、そういった同志国連携の中核だと位置付けています。ですので、戦略連携、共同訓練・運用協力、装備・技術協力など、あらゆる分野に拡大している協力を一層強化していく必要があると考えていますので、今後、我々としてどのような協力をするかというのは予断を持って言い難いですが、重要で、かつ日本にとっても価値観なども共有している大切な仲間である、同志国であるということは申し上げることができると思います。

○山添拓君 否定をされませんでした。もう時間がありませんので、これ以上質問できませんが。
ロイター通信によれば、米国ロッキード・マーチンが十日、パトリオットミサイルの生産増強を継続するために、米国政府から四十七億ドル、七千五百億円の予備契約を獲得したといいます。
結局戦争の継続でもうかるのは誰か、如実に示していると思います。日本を死の商人国家に堕落させることは許されないと、この点を指摘して質問を終わります。

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