山添 拓 参議院議員・日本共産党

国会報告

2017年・第193通常国会

共謀罪法案の本質は内心の自由の処罰 

要約
  • 自民党資料での「テロ組織が水道水に毒物混入を計画し、実際に毒物を準備するがこの段階では処罰できない」から共謀罪は必要であるとする説明に対し、客観的に相当な危険性が認められれば殺人予備罪になり得ることを指摘。
  • 予備罪でも処罰できない理由をただすと、林刑事局長は「客観的に相当な危険性が認められず、予備行為に該当しない」からだと答弁。
  • 岐阜・大垣警察署による市民運動監視事件を挙げ、警察の監視の業務が共謀罪の捜査につなげていく可能性や、犯罪に及んでいない市民4人を監視対象にしたことについて質問。警察の裁量で情報収集の対象が決められ、共謀罪の捜査につながり得ることが浮き彫りになりました。

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。自民党の政務調査会が三月三十一日付けで作成をしまして、党内の国会議員の皆さん宛てに共謀罪について解説をされた資料がございます。その中に事例として、テロ組織が水道水に毒物を混入することを計画し、実際に毒物を準備した場合であっても、この時点で処罰することができませんと、こうあります。このケースについて衆議院でも話題になりまして、金田法務大臣は、致死性のある毒物であっても殺人予備罪が成立しない場合があるんだと答弁をされています。これはどんな場合なんでしょうか。

○政府参考人(林眞琴君) 委員お尋ねの事例は、本年五月十九日、衆議院法務委員会において山尾議員から、テロ組織が水道水に毒物を混入することを計画し、実際に毒物を準備した場合と、こういった水道毒物等混入罪を念頭した、を入れた事例において金田大臣が答弁をしたものでございます。 同事例について、混入しようとする毒物等にまず致死性がなければ殺人予備罪は成立しません。また、混入しようとする毒物等が致死性を有するものでありましても、裁判例によれば、客観的に相当の必要性を、危険性を備えるに至らない段階においては殺人予備罪は成立しないと考えます。その趣旨で答弁されたものでございます。

○山添拓君 資料には処罰することができませんとあるんですが、これは言い過ぎなんですね。これだけでは不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、客観的に相当の危険性が認められれば殺人予備罪となり得るわけです。また、毒物・劇物取締法違反の罪にも当たり得ます。 予備罪として処罰するにはどのような場合であることが必要かについて、東京高裁の一九六七年六月五日の判決、これどのように論じているでしょうか。

○政府参考人(林眞琴君) 御指摘の東京高裁昭和四十二年六月五日判決は、実行行為着手前の行為が予備罪として処罰されるためには、当該基本的構成要件に属する犯罪類型の種類、規模等に照らし、当該構成要件実現のための客観的な危険性という観点から見て、実質的に重要な意義を持ち、客観的に相当の危険性の認められる程度の準備が整えられた場合たることを要すると解するのが、予備行為の態様の無定型と無限定という特徴を把握する一方、罪刑法定主義の要請をも顧慮する目的論的解釈の立場から見て最も当を得たものと思われるというふうに判示しております。

○山添拓君 実質的に重要な意義を持つ行為と、また、客観的に相当の危険性と、つまり誰が見てもこのままでは結果発生につながるという危険が必要だと記したのが、資料の五ページにございますが、この判決です。自民党の資料のケースに戻りますと、水道水に毒物を混入することが計画され、その毒物が用意をされましたが、しかし処罰ができないと。ということは、この行為に実質的に重要な意義はなく、客観的に相当の危険性があるとも言えない段階を想定したものだということになります。これ、具体的にはなかなか考え難いんです。致死性を有する毒物を準備して、水道水に混入させる目的まで判明していれば、普通は客観的に相当の危険性が認められるでしょう。殺人予備罪、十分に成立し得るわけです。法務省に改めて伺いますが、行為に実質的に重要な意義がなく、客観的に相当の危険性もないと、水道水に毒物が混入されて人が死ぬという危険性は客観的には明らかでないという段階、裏を返せば、その危険というのは犯人の主観にとどまっているわけです、まだ内心にとどまっている、しかもこのままでは犯罪につながるんだという危険の相当性もない、こういう段階のことを問題にしているんだということでよろしいでしょうか。そうであるかどうかだけお答えいただければ結構です。

○政府参考人(林眞琴君) 大変申し訳ございません、質問の趣旨がよく酌み取れません。

○委員長(秋野公造君) 山添拓君、もう一度お願いします。

○山添拓君 質問したとおりです。明確に通告していますから、お答えください。(発言する者あり)

○委員長(秋野公造君) 山添拓君。

○山添拓君 今、予備罪でも処罰できない場合があるというのが自民党資料のお話でした。予備罪というのは、危険が客観的に明らかであるということが必要なんだ、客観的に相当の危険性が必要だという東京高裁の判決の御紹介でした。これ、裏を返せば、予備罪で処罰できない範囲というのは、危険は客観的に相当になっていないと、実質的に重要な行為でもない、こういう場面のことだということでしょう。それを確認したい。

○政府参考人(林眞琴君) 客観的に相当な危険性が認められず予備行為に該当しない、このことをもって殺人予備罪は成立しないものと考えられます。

○山添拓君 そういうことなんですよ。つまり、まだほとんど危険とは言えない段階なんですね。危険な発想は持っているかもしれないけれども、それは心の中にとどまっていまして、客観的には誰が見ても危ないと把握できる状況にはないと、予備罪よりももっと前の段階ですから。  共謀罪が、起こった被害やその危険を基に処罰するのではなくて、考えただけ、話し合っただけ、準備行為があるとしてもですよ、内心を処罰するものだという批判は、まさにそのとおりではないですか。大臣、なぜこの段階で処罰する必要があるんですか。

○国務大臣(金田勝年君) 山添委員の御質問にお答えをいたします。  テロ等準備罪は、組織的犯罪集団が関与する犯罪につきましては、各自が任務を分担して組織の指揮命令に基づいて行われるなどの点で、計画をした犯罪の実行の可能性が高い上、一たび実行されますと重大な結果や莫大な不正利益を生ずることが多いわけであります。特に悪質で違法性が高く、未然防止の必要性も高いという点に着目をいたしまして、実行の着手前の計画行為に加えて実行準備行為が行われた場合に処罰することとするものであります。 テロ等準備罪は、組織的犯罪集団が関与する計画行為及び実行準備行為を行った者について、総体として危険性の高い行為を行ったことを根拠として処罰をするものでありまして、そのような危険性の高い行為を行った者を処罰することにつきましては、テロ等の重大な組織犯罪を未然に防止する観点から必要性が認められるものと考えているところであります。

○山添拓君 今、総体としてというお言葉が出てきました。極めて抽象的な言葉なんですよ。危険な集団が危ないことを考えているから処罰するべきだ、これだけの話なんです。法益侵害の大きさだとか、その可能性がどうかということを全く無視した議論なんです。その結果、未遂や予備では処罰していないのに、話し合っただけの段階の、共謀の段階で処罰する、こういうアンバランスが多数の犯罪、罪について起こっている状況です。  しかし、処罰の必要性というのは、本来、法益侵害、権利や利益の侵害の重大さを出発点にして検討すべきものであります。現に、先ほどの東京高裁の判決では、その少し前のところですが、予備や陰謀は犯罪の完成から比較的遠いのだと、したがって一般に不可罰とされる、可罰性があるのは、保護法益が特に重大なものや予備行為自体が極めて危険なものに限られるのだとしています。  こういう理屈を抜きにして、客観的に相当な危険性すらない段階での行為を一挙に二百七十七も犯罪に仕立て上げようと、これが共謀罪の中身であります。  警察庁に伺いますけれども、先ほどの問題で、テロ組織が水道水に毒物を混入することを計画して実際に毒物を準備をしました、その情報をつかんだときに、その後起こり得る事態を未然に防ぐことはできないんでしょうか。

○政府参考人(白川靖浩君) お答えいたします。 テロの計画がなされているとの情報があるような場合におきまして警察がとる措置につきましては、個別具体的な事実関係の下、検討していくこととなりますけれども、一般論として申し上げれば、テロの未然防止のため、テロの対象となる可能性のある施設に対する警戒警備等の必要な措置はとらせていただくことになろうかと思います。

○山添拓君 それだけですか。ここまで分かっていてそれしかしないんですか。場合によっては毒物の取締法違反や、あるいは様々な、住居侵入、建造物侵入ということもあるでしょう。そうしたことで検挙をしたり、あるいは警職法二条一項に基づいて職務質問を行ったり、それぐらいするじゃありませんか。  ここまで計画が分かっていて、やろうとしていることが分かっていて、それでも何もしないのが警察なんですか。

○政府参考人(白川靖浩君) まさに個別具体的な事実関係の下によりますので、警察としてこの場でどのような行為を具体的に取るかというのは申し上げることは困難でございますけれども、私ども、法に基づき適切に対処することといたしております。

○山添拓君 職務質問ぐらいはやりますね。やるかやらないか、お答えください。

○政府参考人(白川靖浩君) お答えいたします。 警察官職務執行法第二条によりますと、警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者等、あと省略させていただきますが、について停止させて質問することができるというふうにされておりまして、場合によってはこういったことでの職務質問をされる、することはあろうかと存じます。

○山添拓君 ところが、例えばインターネットの番組で、佐藤正久議員はこの同じような事案についてこうおっしゃっています。 テロリストが水源に毒を入れて多くの人を殺害し、社会に混乱を起こそうと計画したと仮定します。現行法では、計画を立てても、毒を購入しても逮捕できません。毒を持って水源地に行っても何もできません。現行法で逮捕できるのは、彼らが水源に毒を投げ入れた瞬間なのです。  こんなに不安をあおることないじゃありませんか。共謀罪がなければ未然にこうした事態が防げないなどというのは、私はこれは実際と懸け離れた話をされていると思います。 さらに、この自民党の資料によりますと、この時点で処罰をすることができませんとあります。処罰をすることができない、予備罪にも至らない段階なんですけれども、この時点で捜査機関は、主体がテロ組織だということ、水道水に毒物を混入する計画を持っていること、そして毒物を準備したこと、三つの事実を把握していることになります。にもかかわらず、処罰できない、有罪にならないんだと、だから問題なんだとおっしゃっているわけです。  有罪にできる証拠がそろっているという前提なんですが、そのためにはどのような証拠をこのケースで想定されるでしょうか。

○政府参考人(林眞琴君) テロ等準備罪の捜査についての御質問だと思いますが、これも他の犯罪の場合と同様の方法で、捜査の端緒を得て、必要かつ適正な捜査を尽くすことになります。  例えば、実際に行われた別の犯罪の捜査の過程で、犯罪手順が記載されたメモのような物証や、組織的犯罪集団の実態、計画の内容等についての供述が得られることがございます。また、計画に参加した者の自首や計画の状況を聞いた者からの情報提供によって、組織的犯罪集団による計画の存在、実行準備行為の存在等が明らかになることもあると考えられます。こういった他の捜査と同様の捜査の端緒を得て、必要かつ適正な捜査を尽くして、その証拠によって認定することとなります。

○山添拓君 だから監視することはありませんよと、こうおっしゃっているんですが、しかし、先ほど真山議員からもありました、例えば岐阜県の大垣警察署が中部電力子会社の風力発電の計画に反対する勉強会を開いたことを機に、個人情報を収集し、子会社に伝えて、住民運動を潰す相談までしていた事件が明らかになっています。 昨日、本会議で国家公安委員長は、これは必要な範囲の警察活動だと述べて、通常行っている警察業務だという過去の答弁を否定されませんでした。 警察庁に伺いますが、こうした警察活動で得た証拠、情報を端緒に共謀罪の捜査につながる、こういうこともあり得るんじゃないですか。

○政府参考人(白川靖浩君) お答えいたします。 警察におきましては、公共の安全と秩序の維持という警察法第二条で定められた責務を達成するため、必要な範囲で様々な情報収集を行っております。また、そうした情報収集をする中で犯罪の具体的な嫌疑が生ずれば、刑事訴訟法に基づいて捜査がなされることにはなります。

○山添拓君 この結び付きは否定できないわけです。  大臣、大垣事件の話、衆議院も含めて何度も伺っておられると思います。犯罪に及んだわけではない四人の方、捜査の、調査の対象になっていたわけですが、大臣の言葉で言うと、この方たちは通常の社会生活を送っている人ではないんですか。お答えいただけますか。

○副大臣(盛山正仁君) 具体的なケース次第、それ次第でということになりますので、ちょっと今その御質問だけでは何ともお答えし難いと思います。

○山添拓君 具体的なケースで聞いているんですよ。この大垣の事件で、既に国家賠償の裁判を四人の方は起こしているんですよ。この方たちは通常の社会生活を送っている方じゃないんですか、大臣。

○国務大臣(金田勝年君) ただいまの御指摘に関しましてはテロ等準備罪の前提のお話ではございませんので、この件については答弁は差し控えたいと思います。

○山添拓君 否定することも肯定することもできない。こういう普通の市民活動をやっている、勉強会を開いているような方まで通常の社会生活を送っている人ではないかのようにおっしゃっている。  警察庁に改めて伺いますけれども、この大垣事件で監視をされた三輪さん、松島さん、船田さん、近藤さん、この四人はなぜ情報収集の対象になったんですか。その基準は何ですか。

○政府参考人(白川靖浩君) お答えいたします。 岐阜県の大垣署の警察官が通常行っている業務の一環として関係会社の担当者と会っていたものということは承知しておりますけれども、その個別具体的な内容につきましては、今後の警察活動に支障を及ぼすおそれがありますので、お答えは差し控えさせていただきます。

○山添拓君 結局、警察のさじ加減一つで情報収集の対象となる方を選んでいる。いつどんな理由で監視をされているか分からないということですよ。情報収集の対象になっているということですよ。皆さん笑っていらっしゃるけれども、こういう対象になっていたということがどれだけその人にとってプレッシャーになるのか、重い衝撃を与えるものか、想像なさったことがございますか。  例えば、原告になっている船田さんは、監視されたことが分かり、人の目を気にする自分がいる、人を信頼して本音を打ち明けられなくなる監視の怖さ、共謀罪の怖さがある、こういう発言もされています。権力に監視をされている、情報を勝手に収集される、このことの恐怖が多くの方に今広がっているわけです。  監視社会につながるのではないか、この個人の、市民社会の監視、情報収集という名で監視が行われているわけです。それは行為も結果も生じる前の段階で処罰をしようという共謀罪の証拠集めにも有効な手段として十分使われ得るものだと私は思います。監視社会につながり得るという多くの国民の不安はやっぱり正しいんじゃないでしょうか。犯罪捜査のためならこれは許されるんですか。(発言する者あり)お静かになさってください。逆なんですよ。犯罪捜査のためだから許される、逆です。刑罰という最も重い権力が関与する場面では、なおさらこうした捜査、調査、情報収集活動、慎重であることが求められます。 今年三月十五日、ドライバーの承諾なくひそかにGPS端末を取り付けて位置情報を把握する捜査方法について、最高裁が判決を下しました。約六か月半、被告人、共犯者のほか知人の女性も使用する自動車合計十九台について二十四時間三百六十五日移動を監視できる状況に置いたと。判決は憲法三十五条についてどのように論じていますか。

○政府参考人(林眞琴君) 最高裁平成二十九年三月十五日の判決は、御指摘の憲法三十五条に関連いたしまして、次のように判示しております。 憲法三十五条は、住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利を規定しているところ、この規定の保障対象には、住居、書類及び所持品に限らずこれらに準ずる私的領域に侵入されることのない権利が含まれるものと解するのが相当である。そうすると、前記のとおり、個人のプライバシーの侵害を可能とする機器をその所持品にひそかに装着することによって、合理的に推認される個人の意思に反してその私的領域に侵入する捜査手法であるGPS捜査は、個人の意思を制圧して憲法の保障する重要な法的利益を侵害するものとして、刑訴法上、特別の根拠規定がなければ許容されない強制の処分に当たるとともに、一般的には、現行犯人逮捕等の令状を要しないものとされている処分と同視すべき事情があると認めるのも困難であるから、令状がなければ行うことのできない処分と解すべきである。  このように判示しております。

○山添拓君 そして、その判決では、GPS捜査における捜査手法について、個人の行動を継続的、網羅的に把握することを必然的に伴うから、個人のプライバシーを侵害し得るものであり、また、そのような侵害を可能とする機器を個人の所持品にひそかに装着することによって行う点において、公道上の存在を肉眼で把握したりカメラで撮影したりするような手法とは異なり、公権力による私的領域への侵入を伴うものというべきである、こういうふうに論じています。プライバシーを侵害し得る捜査だとしたのがこの判決でありました。 ところが、警察は、このGPS捜査、断りなくやってもよいものだと考えて、少なくとも二〇〇六年以降はその存在を公にしないように指示まで行っていました。警察による違法捜査というのは一部の病理現象だと言われることが時々あります。しかし、とんでもないんです。もう大々的にやっている。プライバシー権に対する驚くべき鈍感さが蔓延していると私は思います。 ですから、こうしたプライバシー権に対して極めて鈍感な日本の刑事司法の中で、今度、共謀罪などが作られれば、そのプライバシー権がますます脅かされる。多くの国民の不安と同様に、国連人権理事会の特別報告者であるケナタッチ氏も懸念を表明されたわけです。ケナタッチ氏は、この法案が広範な適用がされる可能性があることから、現状で、また他の法律と組み合わせて、プライバシーに関する権利及びその他の基本的な国民の自由の行使に影響を及ぼしかねないという深刻な懸念を表明すると言っています。そして、五点に着目をし、四つの項目で質問を寄せています。政府は、抗議文の中で、日本政府として速やかに御説明する用意があるとしています。 外務省に伺いますが、いつ説明されるんですか。

○副大臣(薗浦健太郎君) 公開書簡に示された懸念や指摘事項につきまして、今政府内で内容を精査し、具体的な対応を検討しているところでございます。 いずれにしても、先生御指摘いただきましたとおり、追って我が国の立場を正式に回答してまいります。

○山添拓君 直ちにするべきではありませんか。 総理も、今日、午前中のこの法務委員会での審議の中で、TOC条約の担保法を作るに当たって、国民の権利、自由が不当に侵害されることがあってはならないことは当然だと、こう述べています。 じゃ、そんな検討はもう十分した上で出したというのが政府の、与党の皆さんの主張じゃありませんか。だったら、このケナタッチ氏の懸念に対してもそんなに時間掛けることなく直ちに報告なさったらどうですか。なぜできないんです。

○副大臣(薗浦健太郎君) いずれにしても、この方から出された公開書簡に関する懸念や指摘事項について政府内で今精査をしているところでございますので、少し時間を要しているということでございます。

○山添拓君 なぜこれから精査しなければならないのか、既に十分検討されているはずであります。 法務大臣に伺いますけれども、政府は、このケナタッチ氏の懸念が表明されたのに対して僅か数時間で抗議文を作成して送り返したんだと伺います。法務省は、この抗議文の作成に当たってはどのような意見を述べたんですか。

○副大臣(盛山正仁君) お尋ねの外務省が発出した抗議文につきましては、政府部内での検討を経た上で政府としての見解を示したものでございます。その検討の過程における省庁間の協議の状況については、お答えは差し控えさせていただきたいと考えております。

○山添拓君 私が事前にレクで伺った限りは、法務省はほとんどかんでいないんだと、これは外務省の担当してやったものだということを伺いました。 抗議文の中で、プライバシーの権利については具体的にほとんど触れられていません。検討すらした形跡がございません。懸念を表明されたその意味すら理解していないんではないかと疑うような中身です。 そもそも、政府は、国連の条約を締結するために共謀罪が必要だと言ってきました。当の国連から課題を指摘された以上は、それに対して全て答えて、国際社会の懸念が払拭されることは当然必要だと思います。そして、ケナタッチ氏が指摘した疑問や懸念、これは多くの国民が疑問に感じて、また専門家の皆さんが批判をしてきたまさにその点であります。ケナタッチ氏への説明内容を国会を通じて国民にも伝えていくということ、今後の法案審議の前提と言うべきだと思います。最後に、本日は外務大臣に答弁を求めておりました。条約の解釈が問題となる重要な法案です。ところが、外務大臣の御出席をいただけなかった。やる気がないんだったら審議自体を継続すべきじゃないと私は思います。今後の審議の中ではきちんと外務大臣にも御出席いただくように改めてお願いしたいと思います。以上で終わります。ありがとうございます。

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