山添 拓 参議院議員/弁護士 東京選挙区候補 日本共産党

国会報告

2021年・第204通常国会

資源エネ調査会で、福島原発事故の損害賠償請求権が来月時効を迎える問題について「消滅時効の延長を」と追求

要約
  • 資源エネ調査会で、福島原発事故の損害賠償請求権が来月時効を迎える問題について「消滅時効の延長を」と追求 東電の「最後の一人まで賠償貫徹」を掲げる3つの誓いについて答弁を繰り返す東電や経産省に対し、山添拓 議員は「ADR集団申し立ての和解拒否で誓いはすでにやぶられている」と批判

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
二月十三日、福島県沖でマグニチュード七・三の地震が発生し、宮城県、福島両県で震度六強を観測しました。深夜の大地震に衝撃が走りましたし、被害も広範囲に及んでいます。先ほど岸議員からも指摘がありましたが、同時に多くの人が原発は大丈夫かと不安を覚えました。
菅首相は、十四日の午前二時前から行った会見の中で、原子力関係でも全て異常な報告についてはありません、全て正常ということでありますと述べました。
東京電力に伺いますが、この時点で全て正常だと確認していたんでしょうか。
○参考人(文挾誠一君) お答えさせていただきます。
正確にはその時間軸についてはちょっと承知上げないところがございますので、福島第一原子力発電所あるいは第二原子力発電所で地震にとりましてどんな現象が起きたのかということをお話しさせていただきたいというふうに思います。
二月十三日、二十三時八分頃、福島県沖を震源といたします地震が発生しまして、立地地点では震度六弱でございます。
福島第一原子力発電所及び第二原子力発電所は、地震による原子力警戒態勢を発令しまして、緊急時対応に当たってございます。
両発電所とも、招集いたしました原子力防災委員による現場パトロールにて現場の設備の確認を行ってございます。その結果、使用済燃料プールからの溢水による水たまりなどを確認をいたしましたが、拭き取り処理をするなどして対応してございます。
また、五、六号機の滞留水を貯蔵してございますフランジタンクがございますが、この下部から堰内に漏えいが発生してございますが、その後、当該タンクから別のタンクに水の移送を行いまして、漏えいは停止してございます。
なお、この敷地境界付近のモニタリングポストやダストモニターに有意な変動はなくて、本地震における外部への影響を及ぼすような異常はございませんでした。
引き続き安全の確保に努めてまいりたいと思います。
以上でございます。
○山添拓君 全て正常だったんですか。
○参考人(文挾誠一君) 今申し上げた以外は正常でございました。
○山添拓君 述べられた部分は異常だったということなんですね。
委員長に伺いますけれども、規制委員会は官邸に対して原発は全て正常だと報告されていたんでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
全て正常という報告はしておりません。
○山添拓君 その時点で異常の報告がないということと全て正常だということは意味が全然違うと思うんです。
二〇〇七年の新潟県中越沖地震では、震度六強の揺れで、柏崎刈羽原発の使用済燃料プールから大量の水があふれ、近くにいた作業員に掛かり、海にまで流れ出たりしました。規模や揺れ方によっては重大な事態が起こり得たわけです。
総理の発言は、つまり全て正常だなどという発言は、これこそ誤解を招く発言だと思うんですね。
その福島原発事故から十年を迎えます。避難地域の解除が進んでも、帰還は進んでおりません。商店や病院のない地域に帰れと言われても帰れないからであります。被害は決して終わっていません。
被害賠償を求める集団訴訟は全国で約三十件に上り、高裁レベルで国や東京電力の責任を認め、賠償を命じた判決も相次いでいます。
二〇一三年に作られた時効の特例法では、原子力損害の賠償請求権の消滅時効を、損害及び加害者を知ったときから十年としています。民法では原則三年ですが、これを延長して十年とされたものです。
東電に伺います。
これまでに賠償請求を行っていない被災者として東電が把握している個人や事業者の数を、避難区域の内外それぞれについてお示しください。
○参考人(文挾誠一君) それでは、お答えさせていただきます。
事故発生時に避難等区域、避難等対象区域に居住されておりまして、それで精神的損害の賠償の御請求をいただいていない方は、二〇二一年一月末の現在で七百六十五名というふうになってございます。
一方、事業者様の損害とか、あるいは避難等対象区域外の個人様の損害につきましては、損害の発生状況はそれぞれ異なりまして、賠償請求をいただいていない方を特定するということは困難でございます。
当社といたしましては、お問合せをいただいた機会などを捉えまして丁寧に御事情を伺うなどして、未請求の賠償項目があるかなど、確認の対応をしっかりしてございます。
以上でございます。
○山添拓君 今、説明された七百六十五名の中にはこの十年に亡くなられた方も含まれているかと思うんです。その相続人については把握されていますか。
○参考人(文挾誠一君) 正確なところは、申し訳ございませんが、申し上げられませんが、基本的にはその相続人の方に対しても確認をしているという作業を続けてございます。
以上でございます。
○山添拓君 先ほど御説明のあったとおり、裁判では、区域外の被災者にも賠償が認められたり、中間指針を超える精神損害が認められたり、もちろん事業者に対する損害が認められたりということがありますが、そうした人については、あるいはそうした損害については未請求分としては認識されていないということであります。
加害者である東電が把握していない未請求の被害者が多数に上っています。それは様々な事情があります。賠償そのものの複雑さや、証拠資料が不足しているという問題や、賠償の額を算定する困難さ、相続が未解決だということもあるでしょう。
こうした中で、今度の三月十一日以降、順次時効が完成していくということになれば、救済されない被災者が生まれ得ることになります。なぜ消滅時効の特例法を再度延長しないのでしょうか。
○大臣政務官(三谷英弘君) お答えいたします。
東電福島原発事故から間もなく十年となりますが、時間が更に経過することに伴い因果関係の認定等も困難となることから、まだ賠償を請求されていない被災者の方々にはできるだけ速やかに請求を行っていただくことが重要でございまして、文部科学省といたしましては、被災者の方々に早期に賠償請求を行っていただけるよう、関係機関と連携し、広報や無料相談などの取組を精力的に行ってきております。
また、時効特例法提出時の立法事実でございました避難生活を余儀なくされたことによる証拠収集の困難さ、賠償の請求に要する時間の問題などの状況は変化してきております。先生もこの原発事故の様々な問題に取り組まれてきたということは承知しておりますけれども、この点は、一般の不法行為につきましても、その事情を問わず、その知ったときから三年となっていることを考えましても、行使できるのであればやはり速やかに行使していただきたいというのがそもそものこの法の趣旨と考えておりまして、それはこの問題に関しても変わるものではないというふうに考えております。
さらに、東京電力におきましては、時効の完成をもって一律に賠償請求をお断りすることは考えておらず、時効完成後も、最後の一人まで賠償を貫徹するべく、消滅時効に関して柔軟な対応を行わせていただくとの方針を表明していると承知しております。
以上のことなどから、時効期間の再延長を目指すよりも、引き続き積極的な広報を行わせていただきまして、また、東京電力にも適切な対応を促すなどの取組を通じて、早期に賠償完了につなげていくことが適切であり、それが被災者の救済に資するものだというふうに考えております。なお、この点につきましては、原子力損害賠償紛争審査会におきましても同様の見解をいただいております。
今後とも、関係機関と連携をしながら、迅速かつ適切な賠償が実施されるよう取り組んでまいります。
以上です。
○山添拓君 それは発想が逆だと思うんですね。時効は延長する、だからどんどん請求してほしいと。請求できるものは速やかに行使しろ、それは、この事故の被害の大きさや、被災者の置かれた実態や、その被害を額に表して請求しなければならないという困難さや、そうした状況をいろいろ無視するものだと思うんですよ。早期完了を強調するというのは、これは終わったことにしたいという意思の表れだと言われても仕方がないと思うんですね。
資料を御覧ください。東電は二〇一九年十月三十日付けのプレスリリースで、柔軟な対応を行うとし、時効の完成をもって一律に賠償請求をお断りすることは考えておらず、個別の御事情を踏まえ、消滅時効に関して柔軟な対応を行うとしています。
一律に断ることは考えないけれども、個別の事情によっては時効を主張して請求を認めないケースがあり得る、こう読めるんですけれども、いかがですか。
○参考人(文挾誠一君) お答えさせていただきます。
先生御指摘のところでございますが、時効を理由に御請求をお断りする具体的なケースというのは今想定をしてございません。したがいまして、賠償請求をお断りすることはせずに、時効完成後をもっても請求をいただいた場合には丁寧に対応いたしまして、最後の一人まで賠償を貫徹するという考えでございます。
以上でございます。
○山添拓君 では、なぜ一律に断らないと限定しているのですか。時効を理由に請求を認めない、そういう主張はしないんだと、こういうことなんですか。
○参考人(文挾誠一君) お答えさせていただきます。
繰り返しになりますが、時効を理由に請求をお断りする具体的なケースというのは今考えてございません。ですので、基本的に、また繰り返しになりますけれども、最後の一人まで賠償を貫徹するということでございます。
○山添拓君 東京電力は、二〇一三年十二月、三つの誓いを掲げました。最後の一人まで賠償貫徹、迅速かつきめ細かな賠償の徹底、和解仲介案の尊重と、これを約束しました。
しかし、実際には、中間指針の賠償基準に固執し、迅速でもきめ細かな賠償でもない状況が生まれています。ADRの集団申立ては和解案を軒並み拒否し、尊重していません。三つの誓いといいながら、それと懸け離れた実態が既にあるわけです。だから、時効についても懸念が広がっています。
東京電力は、原子力損害賠償・廃炉等支援機構と共同で第四次総合特別事業計画を策定しています。今、案を作っている状況だと思います。政府として、東電が消滅時効を援用しないことを表現する内容となるように指導すべきじゃないでしょうか。
○大臣政務官(宗清皇一君) お答えさせていただきます。
特別事業計画の改定のこれは有無にかかわらず、東京電力は実質的に時効を理由に賠償請求をお断りすることは考えておらず、最後の一人まで賠償貫徹という精神で対応するものと私どもは認識をしております。
特別事業計画は東京電力が国にそもそも申請をするものでございますけれども、経済産業省といたしましては、東京電力の今後の対応をしっかりと注視をしながら、被災者の方々が御不安な気持ちにならないように、関係機関とも十分に連携をして、賠償に関して正確な情報発信と周知に努める、それとともに、公正かつ適切な賠償を何よりも迅速に行うように東京電力に指導していきたいと思います。
○山添拓君 実質的には時効を援用し請求をお断りすることはないと、こう重ねて言っているんですけれども、しかし、それが果たしてそうなるかどうかの懸念があるので、自治体も含めて様々なところから意見が寄せられていると思うんです。
総合特別事業計画は経産大臣と総理大臣が認定をするものです。消滅時効は援用しない、時効を理由に拒むことはない、そう明確に記載するよう指導するべきじゃないかと、重ねて答弁を求めたいと思います。
○大臣政務官(宗清皇一君) ちょっと繰り返しになって大変恐縮ですけれども、東京電力の方が時効を理由にこれは賠償請求をお断りすることはないということは明言をしておりますし、この三つの誓いをしっかり誠実に守っていただいて、最後の一人までこれ賠償請求という精神を貫いて、しっかり丁寧に対応していただくことがもう何よりも重要でございますので、私どもとしては、こういうことをしっかりと情報発信をしながら周知をしっかりして、公正で迅速なこの賠償ができるように東京電力を指導してまいりたいと思います。
○山添拓君 三つの誓いとおっしゃるんですけど、先ほど申し上げたように、三つの誓いの二つまでは既にそれに反する事態が広がっているわけです。ですから、これはきちんと指導していただきたいと重ねてお伝えしたいと思いますし、それができないのであれば、やはり消滅時効の特例法、その再延長の法改正を急ぐよう求めたいと思います。
残りの時間で次のテーマを行いたいと思います。
新規制基準の下で規制行政が十分機能していると言えるのかと、今日も議論になっているところなんですけれども、改めて問いたいと思います。
原子炉等規制法に基づく新規制基準において、既存の施設への適用、バックフィットですね、これを求めております。
委員長に伺いますけれども、改めてこのバックフィットを求めることにした理由は何だったのでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 東京電力福島第一原子力発電所事故の反省の中で最も大きなものの一つは、一旦許可された安全のレベルであればそれで十分なんだといって継続的な安全性向上の努力をしないできた、また、規制当局も求めないできたというところにあるというふうに認識をしております。そこで、この継続的な改善が欠けていたという視点に立って、原子炉等規制法の改正に当たって新たに盛り込まれた制度がこのバックフィットであります。
バックフィットとは、既存の施設に対しても新たに設けた基準や新たな知見に対応するための措置を確実に行わせ、原子力施設の継続的な安全性の向上を図るための仕組みであるというふうに認識をしております。
○山添拓君 新規制基準そのものは、福島原発事故の原因究明もないままに再稼働を急ぐために決定されたものでありました。そのため、重大事故への対策は部分的にとどまっています。例えば、炉心溶融の際に核燃料を回収するコアキャッチャーが不要とされると。不徹底なものだと思うんです。
しかし、バックフィット規制自体は福島事故の教訓を踏まえて導入されたもので、最新の知見を安全対策に反映させようとするものだと言えると思います。
ところが、現実には新規制基準への適合性審査はどうなっているのか。資料の三ページを御覧ください。各原子炉の審査状況の一覧表であります。
二〇一三年に新規制基準が施行された後、各社が設置変更許可申請を行いました。しかし、多くの原発で、二〇一三年から一五年にかけて申請した原子炉、その審査中という状況が続いております。
委員長に伺いますが、長期間を経ても審査中の原子炉が多数存在している、この原因は何でしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
まず、既にお答えしたことでありますけれども、やっぱり共通理解が得られるまで徹底的な議論をするべきでありますし、また、新たな視点なり新たな観点からの議論が浮上した場合にはそれをいとわずに議論を尽くすということがこの審査の長期化に影響しているとは思います。もう一つは、具体的に言いますと、なかなかその共通理解が得られないもの、特に活断層であるとかそういった自然条件に関して、事業者との間と私たちの今の時点での理解が大きく隔たっているものについては長期化をしております。
先ほども御答弁しましたけれども、余りに長く、期間、審査が停滞しているものに関しては、審査の中断というような手段についても考えなければならないケースはあるのではないかというふうには思います。
○山添拓君 審査の中断だけではなく、不許可についても議論になっていましたけれども、不許可にした事例ってありますか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 審査の過程においてもっと説明をされてくれという申請者をはねつけるということをこれまでしておりませんので、そういった意味で不許可という事例はございません。
○山添拓君 ないんですよね。与党の議員の質問では、長過ぎるから急げと、こういう質問なんですけれども、急げばよいというものでもないと思うんです。
この間、関西電力や四国電力、九州電力では審査が先行しておりますけれども、伊方原発三号機は差止めが命じられ、大飯原発三、四号機は先ほどありましたように設置許可の取消しという判決が出されました。規制委員会の安全審査は司法によって何度も否定されております。ですから、合格させてはならないものを無理に合格させようとするのが問題だと思うんですね。
原子炉など重要な施設は、活断層、これは十二万年から十三万年前以降の活動が否定できない断層を指すとされていますが、その上には立地することができません。地盤のずれが生じ得るからです。
そこで、多くの事業者が、活断層ではないと言うために躍起になっております。日本原電が地質に関するデータを無断で書き換えたり削除したりしたのも、活断層であることを否定する目的がうかがわれます。例えば、別のケースで、電源開発の大間原発ですが、二〇一四年十二月に設置許可の変更申請が出され、以後十五回にわたって敷地の地質、地質構造の説明を重ねて、そこでは断層ではなく変状だという説明をしてきています。
活断層の可能性を否定できずにいるんじゃないんでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
否定できずにいるといいますか、否定するための立証に至っていないと言うべきであろうと思います。ですから、まだ議論中であります。
○山添拓君 同じだと思うんですけれども。否定できずにいるわけですね。
例えば、北海道大学名誉教授の小野有五氏は、大間原発に現れているのは、典型的かつ教科書的な活断層露頭と考えられるものが幾つも見られると、これらは活断層研究の専門家からもこれまでそのように評価されていると述べています。
あるいは、審査会合の第八百四回、これ二〇一九年の十一月ですが、この際には、複数の安全審査官が活断層の動きによる可能性を示唆し、石渡委員も、岩石全体が膨張したという事業者の説明に繰り返し疑問を呈して、この露頭に見られている変形のこの様子は、この部分が剛体的に断層に沿って動いたためにこういう変形が起きたとこれは普通見るものだと思うと述べています。
専門家から見れば、普通はこれは活断層の活動によるものだと、少なくとも断層が動いたことによるものだと見るべきだと、そういう指摘がされています。典型的な活断層と言われて、規制委員会としてもそう見るのが普通だとまで言っているのに、これは説明を工夫すれば活断層でなくなるということなんでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
科学的、技術的議論において工夫というものはありません。そしてまた、委員会としての見解を審査の、正直に申し上げますと、大間の審査というのはまだ序盤です、中盤に至っているとも思えないような状況ですので、審査官に余り、何といいますか、バイアスを与えたくありませんので、今の時点で委員会として、彼らは今はとにかくJパワーが示してくる立証に対して自由に疑問を投げかけられる状態にしたいというふうに私たちとしては考えております。
○山添拓君 いや、自由に疑問を投げかける状態を何年も続けるのかということが問われていると思うんですね。
確かに、先ほども委員長は、疑問があったら声を出し、腑に落ちるまで確認と、こう述べておられましたけれども、どれだけ説明を受けても腑に落ちない場合もあると思うんですよ。何かこう、絶対に不許可にしないと、許可にできる説明になるまで審査を続けると、そういう決まりでもあるんですか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 大間の案件ではなく、一般論として申し上げますけれども、効率性であるとか、何といいますか、適正な規制を進める中には、不許可の判断というのも重要な判断であろうというふうに思っております。
これまで不許可の事例というのはございません。事業者が、あるいは申請者が説明をしたいという要望に対して説明機会を与えることも一つの責任ではあると思いますけれども、いずれにせよ、明確な期間を示すことはできませんけれども、不許可というのは、その審査が長期化する場合にはあり得べき判断だというふうには思っております。
○山添拓君 規制する側が手取り足取り指導して、納得できるまで審査を続けています。どういうふうに言ったらその疑問に答えられるのかということを被規制者側から規制委員会に求めて、こういう書き方をしてくださいと、それは私は工夫を求めていると思うんですけれども、そういう審査の会合の議事録も拝見しております。
そんな許認可行政というのは聞いたことがありません。基準に満たないのであれば不許可とすべきであります。少なくとも申請を出し直させると、そういう対応も含めてやはり検討すべきじゃないでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 申請の出し直しにつきましては、実際に補正という形で何度も補正がなされています。
それから、先生がおっしゃった、指導をしているのではないかということに関しては、委員会も、まあ懸念といいますか、そういった議論をしたことはあります。
私たちは事業者の指導者じゃありませんので、問題を解決したり課題を乗り越えるための指導は規制当局の仕事ではありません。ただ、どうしても、科学的な、科学技術的な意見を重ねている際にはアドバイスをしたくなるところもあるんだろうと思いますけれども、これは、規制当局として肝に銘じていなきゃいけないのは、私たちは事業者の指導者なりアドバイザーではありませんので、ここのところはきっちり注意をしたいというふうに思います。
○山添拓君 活断層の有無というのはあるかないかの問題ですから、あると、その可能性が極めて高いのであれば、それはその判断を示すべきだと指摘したいと思います。
個別のバックフィット命令においても、その実効性が問われる事態が起こっています。
昨年五月のこの調査会で、大山火山の噴火規模、噴出規模見直しに伴う関西電力へのバックフィット命令について質問をいたしました。新しい知見に基づいて、想定される火山灰の厚さが十センチから二十五センチに変わり、基準を満たさないことになりました。
資料五ページの⑪というところに、御覧いただきたいのですが、その際、設置変更許可の申請には期限を設けましたが、それに基づいていつまでに対策を終えるようにするのか、その期限は付されておりません。委員長、改めて、それはなぜでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) まず、期限につきましては、審査において、設置変更を許可する段階において、工事期間等々、対策の強度等々を考慮して定めることというふうに決めております。
○山添拓君 ちょっと時間が来ているんですけれども……
○会長(宮沢洋一君) 時間が来ております。
○山添拓君 規制委員会では、設置変更許可の際に期限を設定すると、だから議論をする中で期限を決めようということになっていますが、しかし、対策を先延ばしにしたい事業者が審査自体を長引かせると、期限はいつまでも決まらないことになってしまうと思うんです。それはそうはさせないということが必要だと思うので、最後にこの点だけ伺います。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 先生おっしゃるとおりで、審査で寝っ転がっていればいつまでも対策を取らないということは許されるべきものではありません。
ちなみに、この大山火山の噴出規模の見直しに係る設置変更許可については、審査は最終段階に来ておりまして、現在、審査書の取りまとめを行っているところでございます。
○山添拓君 バックフィットを絵に描いた餅とさせないように、少なくとも対応までの期限を早期に明確にするよう求めて、質問を終わります。

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