山添 拓 参議院議員 日本共産党

国会質問

2022年・第208通常国会

議院運営委員会で質問しました。

要約
  • 議院運営委員会で質問しました。 発熱外来で、検査の診療報酬の引き下げが行われ、PCR検査や抗原検査を引き受けてくださっている医療機関から、悲鳴があがっています。 「この時期に引き下げること自体がコロナ対策への本気度を疑わざるをえない」と指摘。引き下げをやめるよう求めました。

○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
保育園や学校の休園、休校で子供を世話するために仕事を休まざるを得ない保護者を支援する助成金について改善が求められてきました。事業主が協力しない場合には、保護者が労働局に直接申請する支援金、給付金が利用でき、その際、事業主の協力がなくても申請を可能とする方向も示されました。これは一歩前進だと思います。この支援金、給付金の利用実績がどうなっているか。
また、これ一歩前進とはいえ、申請後に労働局が事業主に休業させたかどうかを確認するというプロセスがありますので、労働者にとってはハードルがあります。更なる改善が必要ではないでしょうか。
○国務大臣(山際大志郎君) まず実績についてですが、令和三年九月三十日に制度を再開して以降、二月四日時点で約九千件、八・七億円の支給を決定したというふうに承知しております。
また、先生が御指摘いただきましたその使い勝手の話でございますが、個人申請に必要な事業主の協力を促す働きかけ、これを約九百件程度を行っております。そのうち九割以上の事業主に個人申請に関わる協力について御理解をいただいていると。
さらにまた、個人申請、個人が申請される場合には、保護者の声を踏まえて、厚労省において休業させたことの確認が事業主から得られなければ休業支援金による個人申請を行えぬ運用となっていたのを改めまして、労働局は、まず保護者の申請を受け付け、引き続き事業主に休業がさせたことの確認を行うということ、あるいは、小学校休業等対応助成金や休業支援金による個人申請について、事業主との相談を経ずに労働者から労働局に相談することも可能であるということを改めて周知するというふうにしたところでございます。
○山添拓君 それを超えて、さらに、それでもなお労働局から事業主に対して確認が行くと、あなた本当に休業させたんですかということを確認されると。それが労働者にとっては、やっぱり労働局に自分が通報したことが会社に分かってしまうと、それがハードルだということを指摘しているわけです。助成金を使った特別の有給休暇を創設し活用するよう政府としてもより強く呼びかけるべきだと思います。
次に、検査キットが不足し、医療機関でも検査は重症化リスクの高い人を優先せざるを得ない状況が広がっています。
先ほど抗原検査については八十万件という目標を示されましたが、PCR検査の目標数を聞きますと、ないと言われます。目標必要ではありませんか。
○国務大臣(山際大志郎君) PCR検査そのものも、今三十九万回、一日に約三十九万回検査できるような状況になっておりますけれど、そこ、アッパーリミットまで達していない状況にあります。
しかし、必要とあればその検査容量を増やしていかなくてはいけないというのはおっしゃるとおりでございますので、今明確に何回必要ですという目標は立てておりませんけど、必要とあれば増やしていくという姿勢です。
○山添拓君 いや、今既に必要なんですよね。
抗原定性検査というのは、検査をして陽性なら陽性だと確認できますけれども、陰性の場合にはやはりPCR検査がその次に必要だということかと思います。ですから、PCR検査の検査能力が重要だということは指摘させていただきたいと思います。
ところが、そのPCR検査について、昨年十二月、診療報酬の大幅な引下げが突然行われました。医療機関が検査会社に委託する場合、一万八千円が一万三千五百円に、四月からは更に七千円にする。院内で自前の機器で検査する医療機関は、大みそかからいきなり七千円、約半額になりました。試薬を買うにも機器のメンテナンスにもお金が掛かり、これでは明らかに足が出ると、悲鳴と怒りの声が上がっています。元に戻すべきではありませんか。
○国務大臣(山際大志郎君) これは、先生、いきなりこの点数が下がったわけではなくて、きちんとしたプロセスが行われたわけです。昨年十一月、政府としてコロナ対策の全体像をお示しして、これを踏まえて十二月八日に、中医協、中央社会保険医療協議会、ここでしっかり審議を経て、厚生労働省において実勢価格に合わせるという観点で見直しが行われたものと承知してございます。
そして、これ現段階においては、七千円、七百点ではなくて千三百五十点でございますので、そこの部分も是非御承知いただければと思います。
○山添拓君 いや、四月からは更に引き下げるという方針を示しているわけです。自分ところの院内でやる場合にはもう既に下がっております。
この時期に引下げを強行するということ自体が、私はコロナ対策にどこまで本気なのか疑わざるを得ないと思います。大体、岸田総理が会見をしない、この委員会にも出てこない。テレビ中継もされなくなってしまいました。
成り行き任せの姿勢を正して戦略的な方策の全体像を示すべきだということを申し上げて、質疑を終わります。

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