山添 拓 参議院議員 日本共産党

国会報告

2022年・第208通常国会

予算委員会で、2022年度予算案について反対の討論を行いました。

要約
  • 2022年度予算案について「社会保障費を削り、負担増・給付減の押しつけで、年金カットや75歳以上の高齢者の医療費2倍化、消費税を財源とした病床削減を進めている。また岸田政権が敵基地攻撃能力の保有検討を表明する下で、大軍拡に道を開く予算案」と反対討論

○山添拓君 日本共産党を代表し、二〇二二年度総予算三案に反対の討論を行います。
冒頭、ロシアによるウクライナ侵略に断固抗議し、侵略を直ちに中止し、即時に撤退するよう求めます。
国連憲章を守れ、国際人道法を守れという一点で国際社会が力を合わせることが何より必要です。
本予算案に反対する第一の理由は、安倍元首相がプーチン大統領と約束した八項目の経済協力プランに基づく二十一億円が計上されたままとなっていることです。
ロシアによる実効支配を強める四島での共同経済活動とセットの計画ですが、現下の情勢には完全に逆行します。経済協力プランはきっぱり中止し、予算は削減すべきです。
反対する第二の理由は、コロナ禍から国民の命と暮らしを守る上で全く不十分であるからです。
新型コロナによる死者数は急増し、入院できない事態も広がりました。ワクチン三回目接種の判断が遅れ、検査キットの増産指示も遅れ、キット不足で検査ができず、発熱外来を含む医療提供体制の整備に遅れを来した岸田政権の責任は重大です。
ところが、本予算案におけるコロナ対策は予備費五兆円が中心で、その場しのぎの姿勢です。保健所の体制強化はごく僅かで、経営危機に追い込まれる医療機関や介護施設への減収補填はありません。
医療、介護、保育、障害福祉分野で働く人への賃上げは現場の要求と懸け離れています。事業復活支援金は総理が述べた持続化給付金並みの支援とは言えず、生活困窮者向けの給付金も拡充が必要です。
大暴落した米価への対策もありません。
小学校等休業対応助成金は、事業主が応じない場合でも、必要とする保護者が利用できるよう、改善が必要です。
消費税は五%に引き下げるべきです。
反対する第三の理由は、新しい資本主義を掲げながら、新自由主義、アベノミクスを継承するものにほかならないからです。
社会保障の自然増を概算要求時の六千六百億円から二千二百億円も削りました。負担増と給付減を押し付け、年金カットや七十五歳以上の医療費窓口負担二倍化、消費税を財源とした病床削減を進めています。年金削減の影響を考慮するなら、年金削減そのものを中止するべきです。
一方、総理が総裁選で掲げた金融所得課税の引上げは早々に見送られ、大企業優遇の税制も温存です。賃上げ減税は赤字企業などでは恩恵が乏しく、実効性が薄いものです。
日本共産党は、大企業が膨大にため込んだ内部留保に課税し、中小企業支援とセットで最低賃金を大幅に引き上げ、グリーン投資を促進するよう提案しました。格差と貧困を拡大させた新自由主義の弊害を認識するなら、こうした転換こそ必要です。
反対する第四の理由は、岸田政権が敵基地攻撃能力の保有検討を表明する下で、大軍拡に道を開く予算案となっているからです。
護衛艦の空母への改修と、搭載するF35戦闘機の取得、長距離巡航ミサイルの開発など、実質的に敵基地攻撃能力の先取りを進めています。
沖縄県民の民意を無視した辺野古新基地建設を中止し、土地買収費用の異常なかさ上げが明らかになっている馬毛島基地建設は撤回すべきです。
戦争を絶対に引き起こしてはならないということは、ウクライナ侵略の事実を見れば明らかです。軍事対軍事の対抗で緊張を高めるのではなく、緊張緩和のために憲法九条を生かした外交努力が一層求められていることを指摘し、反対討論といたします。(拍手)

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